There Is No Spoon

        対訳 奇跡のコース      奇跡のコース( 奇跡講座  A Course in Miracles ACIM )テキスト、ワークブック、マニュアルの和訳(日本語翻訳)

T29-8 反キリスト

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ワークブックは、についてのレッスンに入りました。

対極である闇に関連して、テキストから反キリストについての一節をご紹介します。




反キリストについては、ヨハネの手紙一(第二章18,22節第四章3節)、ヨハネの手紙二(第一章7節)が述べていますが、ヨハネ黙示録(第十三章の「獣」や「龍」サタンを連想される方も多いと思います。

しかし、テキストでは、反キリストは幻想であり無であって、キリストに対抗する積極的な力を備えた強大な存在として捉えることはしません(次回、「悪魔」について述べたいと思います。)。


反キリストは、どのような形をとろうとも、キリストに対抗するために、キリストの顔にかけられたヴェールであり、私たちをキリストから切り離して闇の中にひとりでいるように感じさせる偶像すべてを指すといいます。

反キリストは、全能を越える力があるとか、無限を越える空間や、永遠を凌ぐ時間があるという奇妙な考えのことです。

この偶像は、無であり、何かをほかの者よりもより多く手に入れるために作られる幻想です。

しかし、神には、たくさんの子供がいるわけではなく、ただひとり子があるだけです。

したがって、誰かがより多く持ったり、より少なく与えられたりするということ自体がありえないことであり、偶像の目的には意味がないということです。


無である偶像が幻想として命と力を持つように見えるのは、偶像崇拝者が偶像の存在を信じて偶像に命と力を与えるからです。

そして、奇跡はキリストの顔にかけられたヴェールをあげることで、この命と力を本来の持ち主であるその者に戻そうとします。

本来、神の子はひとりしかおらず、欠けるところなどない無限の豊かさを持っています。

偶像を崇拝するということは、分離の幻想を前提に、自分と競争する無数の他者がいて、自分は劣っていて完全ではなく、欠乏していて何かを必要としていると信じ、そんな自分に力を授けてくれると思う偶像である神々を作り出しては、自分の欠乏を満たしてほしい、他者よりも優れたものとしてほしいと拝むということです。

自分が本当は持っているものが自分には欠落していると信じこんで、それを手に入れようと自分の外側にすがりつく偶像を作り上げて、それに頼ろうとするというのは、客観的に見ると、滑稽でしかありません。

頭の上に跳ね上げた眼鏡を引っ掛けた人が「メガネ、メガネ」と探し回って、眼鏡屋さんで、新しい眼鏡を作ろうとしたり、武道の達人のいかつい男性が催眠術にかけられて自分のことをか弱い女の子だと思いこまされて、ボディーガードを雇おうとしたりしているのを見たら、笑ってしまうでしょう。

偶像は、特定の宗教の神様だけでなく、欠乏の原理を補強するものであれば、何でもなることができます。

自分を特別に感じさせてくれる恋人であれ、腕時計、車であれ、会社であれ、特定のイデオロギーであれ、預金であれ、ペットであれ、何でも偶像となることができます。もちろん奇跡のコースだって偶像になりえます。


自分が欠けていて、偶像の力を借りないと、その欠乏を補うことができないという考え自体の欺瞞性に気づくことなく、欠乏の信念をそのままにして、自分の外側に欠乏を満たしてくれる何かを探し、外側に偶像を作ってそれに頼るということを続けていたのでは、いつまで経っても、堂々巡りから抜け出せないままです。

鏡を見て、頭の上に乗っかっている眼鏡に気づいたり、自分にはボディーガードなど必要としない強さがあることに気づかなければなりません。



 




テキスト 第二十九章 

VIII. The Anti-Christ
八 反キリスト



1. What is an idol?
 偶像とはいったい何でしょうか。

 Do you think you know?
 あなたは、自分には偶像が何なのかわかっていると思っているのでしょうか。

 For idols are unrecognized as such, and never seen for what they really are.
 というのは、偶像というものは偶像としては気づかれないし、決して実像の通りに見られることはないからです。

 That is the only power that they have.
 それこそが偶像が持っている唯一の力です。

 Their purpose is obscure, and they are feared and worshipped, both, because you do not know what they are for, and why they have been made.
 偶像の目的は曖昧模糊としてわかりにくく、偶像は恐れられると同時に崇拝されることになります。なぜなら、あなたには偶像が何のためにあるのか、なぜ作られたのかわからないからです。

 An idol is an image of your brother that you would value more than what he is.
 偶像はあなたの兄弟の肖像であり、それをあなたは彼の本当の姿以上に尊重しようとします。

 Idols are made that he may be replaced, no matter what their form.
 それがどのような形をとるにせよ、偶像は兄弟に取って代わらせるために作られたものです。

 And it is this that never is perceived and recognized.
 そして、このことはまったく知覚されず、気づかれることもありません。

 Be it a body or a thing, a place, a situation or a circumstance, an object owned or wanted, or a right demanded or achieved, it is the same.
 偶像が、身体や物、場所や境遇であるとか事情であろうと、所有している物や欲する物であろうと、権利の要求や獲得した権利であろうと、何であったとしてもどれもみな同じことです。





2. Let not their form deceive you.
 このような偶像のとる形態に欺かれないようにしなさい。

 Idols are but substitutes for your reality.
 偶像は、あなたの本当の姿の代用でしかありません。

 In some way, you believe they will complete your little self, for safety in a world perceived as dangerous, with forces massed against your confidence and peace of mind.
 あなたは、何らかの方法で、偶像は自分の卑小な自己を完全にしてくれて、多様な勢力がよってたかってあなたの自信や心の平安を打ち砕こうと集中攻撃を仕掛けてくる危険な場所だと認識しているこの世界の中で安全に守ってくれるものだと信じています。

 They have the power to supply your lacks, and add the value that you do not have.
 偶像には、あなたに欠けるものを補う力があり、あなたが持っていない価値を付け加えてくれるというのです。

 No one believes in idols who has not enslaved himself to littleness and loss.
 しかし、自分自身を矮小に感じたり、自分に欠落したところがあるという思いの虜になっていないかぎりは誰も偶像を信じたりなどしません。

 And thus must seek beyond his little self for strength to raise his head, and stand apart from all the misery the world reflects.
 それゆえ、毅然として頭を高く掲げ、この世界が映し出すすべての悲惨さから離れて超然と立っているための力強さを、卑小な自己を越えたところに見出さなければなりません。

 This is the penalty for looking not within for certainty and quiet calm that liberates you from the world, and lets you stand apart, in quiet and in peace.
 この世界の映し出す悲惨さは、あなたをこの世界から解放し、静寂と平安のうちに、あなたを超然とさせてくれる確実性や静かな落ち着きを、自分の内側に探そうとしないことに対する報いだといえます。

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3. An idol is a false impression, or a false belief; some form of anti-Christ, that constitutes a gap between the Christ and what you see.
 偶像は間違った印象、または間違った信念です。それは、何らかの形でキリストに反対するものであり、キリストとあなたの見るものの間に隔たりを作り上げます。

 An idol is a wish, made tangible and given form, and thus perceived as real and seen outside the mind.
 偶像とは、それに触れて感知できる形が与えられた願望であり、したがって、それは心の外側に本当にあって見ることができるものとして知覚されます。

 Yet it is still a thought, and cannot leave the mind that is its source.
 しかし、偶像は、やはり想念なのであって、その源である心から離れることはできません。

 Nor is its form apart from the idea it represents.
 それに、そうした偶像の形は、それが表している観念からかけ離れたものになることもありません。

 All forms of anti-Christ oppose the Christ.
 反キリストの形はどれもすべて、キリストに対抗しています。

 And fall before His face like a dark veil that seems to shut you off from Him, alone in darkness.
 そして、反キリストがとる形はどれもみな、真っ暗なヴェールのように、キリストの顔の前に覆い被さっており、その覆いがあなたをキリストから切り離し、闇の中にひとりきりでいるように思わせています。

 Yet the light is there.
 しかし、は確かにそこにあります。

 A cloud does not put out the sun.
 雲は太陽を消すわけではないのです。

 No more a veil can banish what it seems to separate, nor darken by one whit the light itself.
 同じように、ヴェールも、それが引き離しているように見えるものを消去できるわけではないし、それ自体を暗くすることすら全然できないのです。





4. This world of idols is a veil across the face of Christ, because its purpose is to separate your brother from yourself.
 この偶像の世界は、キリストの顔の前に被せられたヴェールです。なぜなら、世界の目的は、あなたの兄弟をあなたから引き離すことにあるからです。

 A dark and fearful purpose, yet a thought without the power to change one blade of grass from something living to a sign of death.
 それは暗くて恐ろしい目的ではありますが、一枚の草の葉さえも、命あるものから死の印に変える力すら持たない思いでしかありません。

 Its form is nowhere, for its source abides within your mind where God abideth not.
 あなたから兄弟を引き離すという目的の形はどこにもありません。なぜなら、その目的の源は、あなたの心の中の神が住んでいない場所に留まっているからです。

 Where is this place where what is everywhere has been excluded and been kept apart?
 このような、あらゆる所にあるはずの神が除外され、分離されたままにされているこの場所は、いったいどこにあるというのでしょうか。

 What hand could be held up to block God's way?
 神の行く手を遮ることができるどんな手があるというのでしょうか。

 Whose voice could make demand He enter not?
 誰の声が神に入ってこないようにと要求できるでしょうか。

 The "more-than-everything" is not a thing to make you tremble and to quail in fear.
 「すべてであるもの以上のもの」は、あなたを恐怖で身震いさせたり怖じ気づかせたりするようなものではありません。

 Christ's enemy is nowhere.
 キリストの敵はどこにもいません。

 He can take no form in which he ever will be real.
 キリストの敵は決して本物となる形をとることはできないのです。


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5. What is an idol?
 偶像とはなんでしょうか。

 Nothing!
 無です。

 It must be believed before it seems to come to life, and given power that it may be feared.
 偶像が一見、生きているように見えて、それが恐ろしいものとして力を与えられるためには、その前に、まず偶像があると信じられる必要があります。

 Its life and power are its believer's gift, and this is what the miracle restores to what has life and power worthy of the gift of Heaven and eternal peace.
 偶像の命と力は、偶像を信じる者が与えたものです。そして、奇跡はこの命と力を、天国と永遠の平安という贈り物を受け取るにふさわしい、命と力を確かに持っているその者に戻そうとします。

 The miracle does not restore the truth, the light the veil between has not put out.
 奇跡は、真理を回復させるのではありません。その真理であるは、間にかけられたヴェールによって消えていたわけではないのです。

 It merely lifts the veil, and lets the truth shine unencumbered, being what it is.
 奇跡はただ、ヴェールを持ち上げて、その真理がありのままに何の妨害も受けることなく輝くようにさせるだけです。

 It does not need belief to be itself, for it has been created; so it is.
 真理は、真理であるために誰かに信じてもらう必要などありません。なぜなら、真理はただ真理であるように創造されたものだからです。





6. An idol is established by belief, and when it is withdrawn the idol "dies."
 偶像は信じられることによって確立されます。だから、信じてもらえなくなったら、その偶像は「死ぬ」ことになります。

 This is the anti-Christ; the strange idea there is a power past omnipotence, a place beyond the infinite, a time transcending the eternal.
 これが反キリストです。すなわち、全能を越える力があるとか、無限を越える空間や、永遠を凌ぐ時間があるという奇妙な想念のことです。

 Here the world of idols has been set by the idea this power and place and time are given form, and shape the world where the impossible has happened.
 ここにおいて、こんな力や場所や時に形が与えられるという考えによって偶像の世界が設定され、不可能なことが起こるこの世界が形作られます。

 Here the deathless come to die, the all-encompassing to suffer loss, the timeless to be made the slaves of time.
 ここでは、不死なるものが死ぬために来たり、すべてを包含するものが喪失に苦しんだり、時間を超越したものが時間の奴隷にされたりします。

 Here does the changeless change; the peace of God, forever given to all living things, give way to chaos.
 ここでは、不変のものが変化し、生きとし生けるものに永遠に与えられている神の平安は、混沌に道を譲ります。

 And the Son of God, as perfect, sinless and as loving as his Father, come to hate a little while; to suffer pain and finally to die.
 そして、神の子は、父と同じように完璧で潔白で愛に満ち溢れるものであるにもかかわらず、しばらくの間、憎しみを抱き、苦しみを味わい、最後には死ぬためにここにやってくるのです。


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7. Where is an idol?
 偶像はどこにあるのでしょうか。

 Nowhere!
 どこにもありません。

 Can there be a gap in what is infinite, a place where time can interrupt eternity?
 無限であるもののうちに、時間永遠を遮ることができるような隙間などありうるでしょうか。

 A place of darkness set where all is light, a dismal alcove separated off from what is endless, has no place to be.
 すべてがに満ちる場所の中に定められた暗い場所、終わりのないものから切り放された陰気な小部屋、こうしたものが存在できる場所はありません。

 An idol is beyond where God has set all things forever, and has left no room for anything to be except His Will.
 偶像があるのは、神がすべてのものを永遠に置いて、そして、神の大いなる意志以外は何も入りこむ余地のまったく残されていないところの向こう側です。

 Nothing and nowhere must an idol be, while God is everything and everywhere.
 つまり、神はすべてであり、至る所にあるのだから、偶像は無であり、どこにもないに違いないということです。





8. What purpose has an idol, then?
 それでは、偶像はどんな目的を持っているのでしょうか。

 What is it for?
 偶像は何のためにあるのでしょうか。

 This is the only question that has many answers, each depending on the one of whom the question has been asked.
 偶像は何のためにあるのかという質問は、無数の答えを持つ唯一の質問であり、誰にこの質問を尋ねるかによって答えが変わってきます。

 The world believes in idols.
 この世界は偶像を信じています。

 No one comes unless he worshipped them, and still attempts to seek for one that yet might offer him a gift reality does not contain.
 偶像を崇拝しているのでなければ、そして、いまだに、現実が内に含むことのない贈り物を提供してくれそうな偶像を探そうとしているのでなければ、誰もこの世界にやってくるわけがありません。

 Each worshipper of idols harbors hope his special deities will give him more than other men possess.
 偶像崇拝者の一人ひとりは、自分の特別な神々が、ほかの者たちの所有するものに優るものを自分に与えてくれるはずだという希望を抱いています。

 It must be more.
 それは他者が所有するもの以上のものでなければなりません。

 It does not really matter more of what; more beauty, more intelligence, more wealth, or even more affliction and more pain.
 実のところ、他者以上に得られるものが何であるかは問題ではありません。もっと美しいとか、もっと聡明だとか、もっと裕福だとか、あるいは、もっと苦悩を抱えているとか、もっと苦痛を味わっているということですらあるかもしれません。

 But more of something is an idol for.
 しかし、とにかく何かをより多く自分のものにするために偶像はあるということです。

 And when one fails another takes its place, with hope of finding more of something else.
 だから、ひとつの偶像が失墜すると、何かほかのものをもっと見つけようとの期待の下に、別の偶像がその落ちた偶像に取って代わります。

 Be not deceived by forms the "something" takes.
 その「何か」がとる形に騙されないでください。

 An idol is a means for getting more.
 偶像はより多くを手に入れるための手段なのです。

 And it is this that is against God's Will.
 そして、まさにより多くを手に入れようとすることこそが、神の大いなる意志に逆らっているのです。


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9. God has not many Sons, but only One.
 神には、たくさんの子供たちがいるわけではありません。ただひとりの子があるだけです。

 Who can have more, and who be given less?
 そうだとすれば、誰がより多く持ったり、より少なく与えられたりできるというのでしょうか。

 In Heaven would the Son of God but laugh if idols could intrude upon his peace.
 天国でなら、もし偶像が神の子の平安に押し入ることができたとしても、神の子はただ笑い飛ばすだけです。

 It is for him the Holy Spirit speaks, and tells you idols have no purpose here.
 聖霊が語るのは、そんな神の子のためであり、あなたに、この世界では偶像には何の目的もないと教えてくれます。

 For more than Heaven can you never have.
 というのは、あなたは決して天国以上のものを手に入れることができないからです。

 If Heaven is within, why would you seek for idols that would make of Heaven less, to give you more than God bestowed upon your brother and on you, as one with Him?
 もし天国が内にあるとすれば、なぜあなたは、神とひとつつであるものである兄弟とあなたに神が授けてくれたもの以上のものを自分に与えようとして、天国を本来より小さくて劣るものにしようとする偶像を探そうとなどするのでしょう。

 God gave you all there is.
 神は存在するすべてのものを、あなたに与えてくれました。

 And to be sure you could not lose it, did He also give the same to every living thing as well.
 そして、あなたがそれを失うことのないようにと、神は同様に同じものを、生きとし生けるものにも与えたのです。

 And thus is every living thing a part of you, as of Himself.
 したがって、生きとし生けるものは、神自身の一部であるように、あなたの一部でもあるのです。

 No idol can establish you as more than God.
 いかなる偶像にも、あなたを神をも凌ぐ存在として確立することはできません。

 But you will never be content with being less.
 しかし、あなたは神に劣るものであることに甘んずることは決してないでしょう。



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