W2ST-2.救済ってなに?


Even if no salvation should come, I want to be worthy of it at every moment.
たとえもし救済が訪れることがないとしても、私はどんな瞬間においても、救済にふさわしくありたいと思う。



Franz Kafka
フランツ・カフカ





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ワークブックのレッスンの参考に、ワークブックのパート2から、「救済とは何か?」をご紹介します。


コースの目的

救済はこのコースの目的です。




救済は、ほかの側面から、時間の終わり、世界の終わり、真の世界への到達、幸せな夢、贖罪の達成、癒しの成就、最後の審判、復活等々さまざまな呼び名で表現されています。

神の子が自分自身と神を思い出し、神に最後の一歩を踏み出してもらうのを待つばかりの状態に到達することです。


ひとつの救済という頂上を目指してあらゆる側面の登山道から登るコース

神の子の側からすると、世界の中の人の子という牢獄に幽閉された状態から救い出されることなので、救済と表現することになります。

分離幻想が形を成した時間と空間がその本質通り無として消滅することなので、時間の終わり、世界の終りとなります。

恐怖を素材としてできた世界という夢が愛という奇跡に溢れて幸福に満たされる最後の幻想に変容するので、幸せな夢となります。

罪は実在するという確固たる信念が分離世界を存続させていたけれど、真の赦しによって罪は実在しないと見極めて無として看過することで、罪のない世界である真の世界が姿を現すので、贖罪の成就となります。

価値判断による裁きという知覚が恐怖のスクリーンに思いを投影することで世界が生み出されていたけれど、聖霊に価値判断を委ねて、神の子は無罪だという最後の裁きがなされることなので、最後の審判となります。

死という愛の不在が愛そのものである神の子を覆い尽くしていた状態から神の子が脱して本来の生命に戻るので、復活となります。



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Workbook Part2


2. What is Salvation ?
救済とは何か



1. Salvation is a promise, made by God, that you would find your way to Him at last.
 救済とは神によってなされた約束です。神は、あなたが最後には神へと至る自らの道を見出すことになると約束してくれています。

 It cannot not be kept.
 この約束が守られないはずがありません。

 It guarantees that time will have an end, and all the thoughts that have been born in time will end as well.
 この約束が保証するのは、時間が終わりを迎え、これまで時間の中に生まれてきたすべての思いも同じく終わることです。

 God’s Word is given every mind which thinks that it has separate thoughts, and will replace these thoughts of conflict with the Thought of peace.
 神の大いなる言葉は、自分たちが別々な思いを抱いていると考えているすべての心に与えられているので、やがてこのような葛藤する思いを平安の思いへと置き換えてくれます。



2. The Thought of peace was given to God’s Son the instant that his mind had thought of war.
 神の子が自らの小さな心に争いの思いを抱いたその瞬間に、平安の思いが神の子に与えられました。

 There was no need for such a Thought before, for peace was given without opposite, and merely was.
 それ以前には、そのような平安の思いは必要ありませんでした。というのも、平安は対極を持つことなくして与えられ、ただ単に存在していただけだったからです。

 But when the mind is split there is a need of healing.
 しかし、心が分裂すると、癒しが必要になります。

 So the Thought Which has the power to heal the split became a part of every fragment of the mind that still was one, but failed to recognize its oneness.
 そのために、分離を癒す力を持つ大いなる思いが、一つひとつの断片化した小さな心の一部となったのです。断片化した小さな心たちは依然としてひとつのままでしたが、自分たちがひとつであることがわからなくなってしまったからです。

 Now it did not know itself, and thought its own identity was lost.
 いまや、小さな心たちは、自分自身のことがわからなくなって、自分が本当は何者なのか見失ったと思ったのです。



3. Salvation is undoing in the sense that it does nothing, failing to support the world of dreams and malice.
 救済は、夢と悪意からなるこの世界を支持するのをやめて、何もしないという意味で、取り消すことだといえます。

 Thus it lets illusions go.
 このようにして、救済は幻想を去らせます。

 By not supporting them, it merely lets them quietly go down to dust.
 幻想を支持しないことによって、救済は単に幻想を静かに塵へと戻すだけです。

 And what they hid is now revealed; an altar to the holy Name of God whereon His Word is written, with the gifts of your forgiveness laid before It, and the memory of God not far behind.
 そうすればもう、幻想が隠していたものが明らかになります。神の大いなる言葉が刻まれた、神の聖なる名を祀る祭壇が姿を現し、あなたの赦しという贈り物がその前に供えられて、神の記憶は遠い彼方のものではなくなっています。



4. Let us come daily to this holy place, and spend a while together.
 私たちで毎日この聖なる場所を訪れて、しばらく一緒に時を過ごすことにしましょう。

 Here we share our final dream.
 ここで、私たちは最後の夢を分かち合います。

 It is a dream in which there is no sorrow, for it holds a hint of all the glory given us by God.
 その最後の夢の中には、いかなる悲しみもありません。というのも、その夢には神が私たちに与えてくれたすべての栄光の印がこめられているからです。

 The grass is pushing through the soil, the trees are budding now, and birds have come to live within their branches.
 いまや、草が地中に根を張り、木々は芽吹いて枝を伸ばし、鳥たちがその枝に棲むためにやってきます。

 Earth is being born again in new perception.
 新たな知覚の中で、大地は再生します。

 Night has gone, and we have come together in the light.
 夜は去り、私たちは光の中に集まりました。



5. From here we give salvation to the world, for it is here salvation was received.
 ここから、私たちは世界に救済を捧げます。というのも、救済はここにおいて受け取られたからです。

 The song of our rejoicing is the call to all the world that freedom is returned, that time is almost over, and God’s Son has but an instant more to wait until his Father is remembered, dreams are done, eternity has shined away the world, and only Heaven now exists at all.
 私たちの喜びの歌は、自由を取り戻した全世界への呼びかけです。その呼びかけは、時がほとんど終わりを迎え、神の子が自らの父を思い出すまでほんのもう一瞬を待つばかりとなり、夢の数々は終わり、永遠が世界を輝きで消し去り、そして、今、ただ天国だけが存在するようになると告げるのです。


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