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セラピストの役割

今回は、セラピストの役割についての一節をご紹介します。


III. The Role of the Psychotherapist
心理セラピストの役割


1. The psychotherapist is a leader in the sense that he walks slightly ahead of the patient, and helps him to avoid a few of the pitfalls along the road by seeing them first.
 心理セラピストは、導き手です。その意味は、彼が少しだけ患者の前を歩んでいて、道にある患者が陥りそうな落とし穴のいくらかを先に見つけて、患者がそれらを避けられるよう手助けできるということです。

 Ideally, he is also a follower, for One should walk ahead of him to give him light to see.
 理想的な場合、心理セラピストもまた追随者となります。というのは、彼の前方にはきっと、真に見るための光を彼に与えるために聖霊が歩んでいるはずだからです。

 Without this One, both will merely stumble blindly on to nowhere.
 この聖霊がいなければ、セラピストも患者も、ただ闇雲に躓くばかりで、どこにも辿り着けないことでしょう。

 It is, however, impossible that this One be wholly absent if the goal is healing.
 けれども、もしゴールが癒しであるなら、この聖霊がまったく不在であることなど不可能なことです。

 He may, however, not be recognized.
 もっとも、聖霊は、気づかれないことはありえます。

 And so the little light that can be then accepted is all there is to light the way to truth.
 そのとき、その時点で受け入れられることのできる小さな光だけが、真理への道を照らすすべてとなります。




2. Healing is limited by the limitations of the psychotherapist, as it is limited by those of the patient.
 癒しは、患者の場合と同じように、心理セラピストの持つ限界によっても制限されます。

 The aim of the process, therefore, is to transcend these limits.
 それゆえ、心理療法プロセスの目的は、このような限界超越することだといえます。

 Neither can do this alone, but when they join, the potentiality for transcending all limitations has been given them.
 セラピストも患者も、このプロセスを単独で行うことはできません。しかし、彼らが一緒に行うなら、あらゆる限界を突破する可能性が彼らに与えられることになります。

 Now the extent of their success depends on how much of this potentiality they are willing to use.
 今や、彼らの成功する度合いは、この可能性を用いる意欲を彼らがどれほど強く持つことができるかにかかっています。

 The willingness may come from either one at the beginning, and as the other shares it, it will grow.
 始めのうちは、その意欲は、セラピストと患者のどちらか一方だけから生じるかもしれませんが、他方がその意欲を分かち合うにつれて、その意欲は増大することになります。

 Progress becomes a matter of decision; it can reach almost to Heaven or go no further than a step or two from hell.
 進歩は決断の問題となります。進歩はほとんど天国に届くまでになることができるし、あるいは、地獄から一歩か二歩以上には伸びないということもありえます。




3. It is quite possible for psychotherapy to seem to fail.
 心理療法が失敗したように思えることはよくあることです。

 It is even possible for the result to look like retrogression.
 後退しているように見える結果すらありえます。

 But in the end there must be some success.
 しかし、最終的には必ず、何らかの成功に至るはずです。

 One asks for help; another hears and tries to answer in the form of help.
 ひとりが助けを求め、もうひとりはそれを聞いて手助けという形で応えようとします。

 This is the formula for salvation, and must heal.
 これこそ、救済のための処方箋であり、癒しに欠かせないものです。

 Divided goals alone can interfere with perfect healing.
 分裂した目標だけが、完璧な癒しを妨げることができます。

 One wholly egoless therapist could heal the world without a word, merely by being there.
 ひとりの完全にエゴのないセラピストは、一言も発することなくただそこに在るだけで、世界を癒すことができます。

 No one need see him or talk to him or even know of his existence.
 誰ひとりとして、そのエゴのないセラピストに会ったり、語りかける必要はなく、また、彼の存在を知ることすら必要ありません。

 His simple Presence is enough to heal.
 単純に彼が存在することだけで、癒しには十分なのです。



4. The ideal therapist is one with Christ.
 理想的なセラピストは、キリストと一体となっています。

 But healing is a process, not a fact.
 とはいえ、癒しというのは、事実ではなくて、プロセスです。

 The therapist cannot progress without the patient, and the patient cannot be ready to receive the Christ or he could not be sick.
 セラピストは患者なくしてはプロセスを進めることはできません。そして、患者にはキリストを受け入れる準備はできていません。そうでなければ、患者は病んではいなかったはずです。

 In a sense, the egoless psychotherapist is an abstraction that stands at the end of the process of healing, too advanced to believe in sickness and too near to God to keep his feet on earth.
 ある意味で、エゴのない心理セラピストというのは、癒しのプロセスの終点に立つ抽象的な像です。病気を信じるにはあまりに進歩しすぎており、そして、自らの足を地上に保つには、あまりに神に近づきすぎている存在です。

 Now he can help through those in need of help, for thus he carries out the plan established for salvation.
 今や、エゴのない心理セラピストは、助けを必要としている者たちを助けることができます。というのも、そうすることで、彼は救済のために確立された計画を実行することになるからです。

 The psychotherapist becomes his patient, working through other patients to express his thoughts as he receives them from the Mind of Christ.
 心理セラピストは、キリストの大いなる心から受け取るがままに、自分の思いを表現するために、ほかの患者たちを通して作用することで、自らの患者となるのです。
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Comments 2

Kino

07

私にとってこのブログは心理セラピーになっています。いつもコースのご紹介有難うございます!

2014-04-25 (Fri) 14:34 | EDIT | REPLY |   

ken

Re: 07

> 私にとってこのブログは心理セラピーになっています。いつもコースのご紹介有難うございます!

Kinoさん、いつもありがとうございます。
気が付いたら、ブログを始めて1年を越えていました。このところ、幻想世界の忙しさにかまけて、滞りがちですが、ちょこちょこと付け足していきますので、よろしくお願いします。

奇跡のコースは、読み切りで終わる本ではなく、何度でも繰り返し読む本です。
タグ・クラウドのキーワードでその日に気になるワードをクリックして出てくる過去記事を読むとちょうど今課題に思っていることへの回答が得られたりするかもしれません。

翻訳作業というのは、もっとも勉強になる読書の仕方かもしれません。何しろ、どのような訳が適切か、何度も原文と訳文を対照して精読する作業なわけですから。

このような役得を私は享受していますが、読者のみなさんも、このブログの原文と訳文を自分のワードやエクセルなんかにコピペして、自分のしっくりくる訳文に訳し直す作業をされると、より奇跡のコースを身近に、血肉化できるかもしれません。この勉強法はお勧めです(いつまでこのブログがネット上に存続できるかもわからないですしね(笑))。

2014-04-25 (Fri) 19:28 | EDIT | REPLY |   

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