
T28-3 ひとつに結ばれることへの同意
たった一人の人だけ愛し、他のみんなのことなど気にかけないような、そんな愛は愛ではありません。それは、一緒に暮らすだけの結合か、さもなければ広い意味の自己中心主義です。エーリッヒ・フロム今回はテキスト第二十八章から「ひとつに結ばれることへの同意」という一節をご紹介します。本節では、分離幻想の名脇役である"The gap"「隔たり」が出てきます。隔たりは、分離世界が成り立つためにエゴなどの主役級の役者に劣らな...
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T21-6 理性 対 狂気
己れを知らざることや、知らぬことを知っているように空想して知っていると思いこむことは、狂気にもっとも近い。クセノフォン 狂気に陥った人や眠っている人は、外界を客観的に見ることがまったくできない。しかし、私たちはみんな、多かれ少なかれ狂っており、程度の差はあれ眠っているのであるから、世界を客観的に見ることができない。いいかえれば、ナルシシズムによって歪められた世界を見ている。エーリッヒ・フロム「愛す...
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T4-3 葛藤のない愛
If I truly love one person I love all persons, I love the world, I love life. もしも私が真にひとりの人を愛するなら、私はすべての人を愛し、世界を愛し、生命を愛するのである。If I can say to somebody else, "I love you," I must be able to say, "I love in you everybody, I love through you the world, I love in you also myself.”もしほかの誰かに「私はあなたを愛している」と言えるなら、私は「私はあなたたち...
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