テキストから、「現実の条件」という一節をご紹介します。私たちは、自分が現実だと思っているこの世界ではない神の「現実」、つまり、神の王国である天国は、自分のいる世界とは遠くかけ離れた「場所」であるようにイメージします。少なくとも、この世界は幻想だというのだから、この世界にいるかぎりは垣間見ることすらできない異世界で、自分が人間として生きているうちは到底到達することのできない場所だと信じています。少な...