この世で一番遠い場所は自分自身の心である。寺山修司今回はテキスト第二十六章から、国境地帯という一節をご紹介します。この世界と天国との間には、天国の門を少し越えたあたりに、想念の国境地帯が存在します。この国境地帯の別名は、"the Real world"、「真の世界」です。そこは場所ではありませんが、この国境地帯でさまざまな思いが一堂に会し、相容れない価値観同士が出会い、すべての幻想が真理の傍に置かれて、そこですべ...