
P2-III セラピストの役割
今回は、セラピストの役割についての一節をご紹介します。心理療法は患者とセラピストの相互作用なので、心理療法の成果である癒しは患者・セラピストの両者の持つ限界によって制限されます。したがって、心理療法というプロセスの目的は、この限界を克服することです。それは、本来、ひとつである生命が無数に自己を分裂させて、その分裂状態のほうが本当だと思い込んでいる狂気から正気に戻るプロセスです。私たちの本質である神...

P2-II 心理療法と宗教
「心理療法における宗教の位置づけ」をご紹介します。よく奇跡のコースは心理学であって宗教ではないというフレーズを耳にします。しかし、次のような一般的な宗教の定義に照らすかぎり、奇跡のコースが宗教であることは否定する余地のない事実であり、コースは宗教ではないという主張には痛々しさすら感じてしまいます。なぜ宗教であってはいけないのでしょうか。「神または何らかの超越的絶対者、或いは卑俗なものから分離され禁...

P2-I 心理療法に課せられる制限
「心理療法に課せられる制限」をご紹介します。この心理療法が受ける制限とは、患者とセラピストに生じる「抵抗」です。心理療法で患者とセラピストが期待する「よりよい自己」は幻想です。エゴ・身体というアバターは、神の子が被る仮面、操縦するロボットであって神の子自身ではないので、より高機能のアバターであれ、より機能低下したアバターであれ、架空の存在で幻想だという点では同じです。しかし、「自分は実在する人間だ...

P2 intro 心理療法のプロセス序文
心理療法から、2「心理療法のプロセス」の序文をご紹介します。心理療法の役割は、小さな自己の自己認識、小さな自己から眺める世界、他者の見え方を変化させることです。心理療法の役割の究極目的は、真の自己を確立することではありません。真の自己はすでに神によって創造され確立しているからです。しかし、私たちが、この世界は本物で、自分が世界の中でばらばらに生きている人間だと信じていることは、真の自己が狂気に侵さ...

P intro,1 心理療法(目的、プロセス、そして実践)
心理療法の「目的、プロセス、そして実践」の序文と1.心理療法の目的をご紹介します。序文の冒頭から、実は、私たちはみんな、幻想である世界を「現実」だと信じ込む狂気に陥っている狂人なので、治療法になりうるのは心理療法のみであるということが語られます。コースに馴染んできている人からすれば、このように言われることにもだいぶ慣れていて違和感がなくなっていると思いますが、はじめてコースに触れる人からすると、カ...

T9-5 エゴによる癒し
今回は、テキスト第九章から、「癒されていない治療者」という一節をご紹介します。エゴの許しの計画に従う癒されていない治療者には、真の意味で癒すことができません。それは、依って立つ基盤が誤っているからです。エゴの許しの計画には、多様な形態がありますが、ここでは、それらのなかでも特徴的な神学と心理療法があげられます。神学者は、自分たちの持っている罪を咎め、罪の宣告をして神の裁きを受けようとすることで癒し...