レッスン31「私は、自分の見ている世界の被害者ではない」

2013年07月14日
レッスン31〜40 3

It is something to be able to paint a particular picture, or to carve a statue , and so to make a few objects beautiful; but it is far more glorious to carve and paint the very atmosphere and medium through which we look.
独特の絵を描いたり、彫刻したりというように、いくらかの対象物を美しく仕上げる工芸の才能があるというのはすばらしいことだ。しかし、自分の生きる環境や自分自身そのものを彫り、描くことは、はるかに栄光に満ち溢れることである。

To affect the quality of the day -- that is the highest of arts.
よりよい一日を過ごすよう生きること、それこそが至高の芸術というものだ。

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Henry David Thoreau
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー



Man is not fully conditioned and determined but rather determines himself whether he gives in to conditions or stands up to them.
人は完全に条件づけされたり決定されたりしているわけではない。そうではなく、条件に屈するか立ち向かうかは自分で決められるのだ。

In other words, man is ultimately self-determining.
別の言い方をすれば、究極的な自己決定権はわれわれの側にあるのだ。

Man does not simply exist but always decides what his existence will be, what he will become in the next moment.
人はただ存在しているのではなく、自分がどう存在するか、次の瞬間に自分がどうなるかをつねに決定しているのだ。



Viktor E. Frankl, Man's Search for Meaning
ヴィクトール・フランクル(「夜と霧」より)








I have always believed, and I still believe, that whatever good or bad fortune may come our way we can always give it meaning and transform it into something of value.
私はつねにそう信じてきたし、今もなお信じている。私たちの前途に、それが幸運であれ不運であれ、何が訪れようとも、私たちはいつでも、それに意味を与えて、その出来事を価値のあるものへと変容させることができるのだと。



Hermann Hesse
ヘルマン・ヘッセ



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レッスン31です。

今日のテーマは「私は、自分の見ている世界の被害者ではない」です。


世界と自己の捉え方の逆転

ここ一連のレッスンは私たちの世界についての知覚、世界認識=自己認識を逆転させようとするものです。

昨日のレッスン30では、自分の好ましくないものを排除しようとして外に投影するのをやめて、自分の心の中にあってほしいものを見つけるために外を見ようとするという「新しい投影」を用いようとしているということが説明されました。

「神が自分の中にいる」という考えによって、エゴのスライドを外して、外の世界の万物に神を見ることができるなら、当然の帰結として、自分は外に見る世界の被害者だとは言えなくなります。





今日のテーマはエゴからの解放宣言の序文

レッスンは、今日の考え「私は、自分の見ている世界の被害者ではない」は、解放宣言の序文であり、この言葉を繰り返すつど、自分の(エゴからの)独立を宣言していることになるといいます。



解放とは、「被害者アーキタイプ」(=自分は被害者だという信念を抱くことで無意識に被害者としての行動をとってしまうこと(コリン・C.ティッピング著「人生を癒すゆるしのワーク」))から自分自身や他者、世界を解放することです。









実際に、試してみてください。

会社や学校、友人や家族等々、外の世界に振り回されて奉仕させられる奴隷のような気分に襲われることが普段あったとしても、不思議と自由の感覚が湧き起こってくるのを本当に実感できると思います。



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Workbook Lesson 31

I am not the victim of the world I see.
私は、自分の見ている世界の被害者ではない。





I am not the victim of the world I see.
私は、自分の見ている世界の被害者ではない。



1. Today's idea is the introduction to your declaration of release.
 今日の考えは、あなたの解放宣言の序文です。

 Again, the idea should be applied to both the world you see without and the world you see within.
 この考えもまた、あなたが外に見る世界とあなたが内に見る世界の両方にあてはめるべきです。

 In applying the idea, we will use a form of practice which will be used more and more, with changes as indicated.
 この考えを適用する際に、私たちは、ある実習の形式を用います。この実習形式は、多少の変更は必要になりますが、これからますます用いられるようになります。

 Generally speaking, the form includes two aspects, one in which you apply the idea on a more sustained basis, and the other consisting of frequent applications of the idea throughout the day.
 大雑把に言って、その実習形式にはふたつの側面があります。ひとつの面は、よりじっくりと腰を据えてその日の考えをあてはめることです。そして、もうひとつの面は、1日を通して頻繁にその日の考えを適用することです。



2. Two longer periods of practice with the idea for today are needed, one in the morning and one at night.
 今日の考えの実習のためには、朝に1回、夜にもう1回の2回の長い時間をとる必要があります。

 Three to five minutes for each of these are recommended.
 それぞれ、3分から5分が望ましいでしょう。

 During that time, look about you slowly while repeating the idea two or three times.
 実習時間の間は、この考えを2、3回繰り返しながら、自分の周囲をゆっくり見回してください。

 Then close your eyes, and apply the same idea to your inner world.
 それから目を閉じて、同じ考えをあなたの内側の世界にあてはめてください。

 You will escape from both together, for the inner is the cause of the outer.
 内側の世界は外の世界の原因なのですから、あなたは内と外の両方の世界からともに逃れることになります。



3. As you survey your inner world, merely let whatever thoughts cross your mind come into your awareness, each to be considered for a moment, and then replaced by the next.
 自分の内側の世界を眺めるに際しては、単に、自分の心をよぎるどんな思いをも意識するようにして、その一つひとつをしばしよく考えて、それから次の思いに置き換えるようにしてください。

 Try not to establish any kind of hierarchy among them.
 それらの思いの間にいかなる種類の序列も設けないように注意してください。

 Watch them come and go as dispassionately as possible.
 できるだけ公正かつ冷静に、それらの思いが浮かんでは去ってゆくのを見守ってください。

 Do not dwell on any one in particular, but try to let the stream move on evenly and calmly, without any special investment on your part.
 特定のどのひとつの思いにも意識を留めることなく、あなたの側でどんな特別な思いを注ぐことなく、むらなく、穏やかに、思考の流れを進ませるようにしてください。

 As you sit and quietly watch your thoughts, repeat today's idea to yourself as often as you care to, but with no sense of hurry.
 静かに座って自分の思いを見守りながら、切迫感を抱くことなく、自分で気にかけることのできるかぎり頻繁に今日の考えを自分に繰り返し言い聞かせてください。



4. In addition, repeat the idea for today as often as possible during the day.
 これとは別に、1日の間に、できるだけ頻繁に今日の考えを繰り返すようにしてください。

 Remind yourself that you are making a declaration of independence in the name of your own freedom.
 自分自身の解放のために、自分が独立宣言をしているのだということを思い起こすようにしてください。

 And in your freedom lies the freedom of the world.
 そして、あなたが自由になることで、この世界は解放されるのです。



5. The idea for today is also a particularly useful one to use as a response to any form of temptation that may arise.
 今日の考えはまた、いかなる種類の誘惑に駆られようとも、それらに反応する際に用いるのにとくに役立つはずです。

 It is a declaration that you will not yield to it, and put yourself in bondage.
 今日の考えは、自分は誘惑に屈して束縛されるようなことはないと宣言するものだからです。


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 松山 健 Matsuyama Ken
この記事を書いた人:  松山 健 Matsuyama Ken

コメント3件

コメントはまだありません

nao  

1

いつもありがとうございます。

まだ、初めたばかりですが、とても理解しやすく教えてくださって、とても素晴らしいホームページを、本当にありがとうございます。

2015年06月12日 (金) 05:52

 ken  

Re: 1

naoさん

コメントいただき、どうもありがとうございます。

楽しく学べるといいですよね。

誤字探しもお手伝いいただけるとありがたいです。

今後ともよろしくお願いします!

> いつもありがとうございます。
>
> まだ、初めたばかりですが、とても理解しやすく教えてくださって、とても素晴らしいホームページを、本当にありがとうございます。

2015年06月12日 (金) 09:48

nao  

10

ken様

コメントにお返事くださいまして、ありがとうございます。

あっ、そうなんです。始めたばかりでした。本当にすみません。

一昨年、テキストを読んで、分厚い本の途中までで、そのままになってしまっていて、昨年「神の使者」と「不死というあなたの現実」を読んで、今年になってから、ワークブックをと思って、でも理解力があまりないのか、難しく考えてしまっていました。

ken様の、こちらのサイトでは、とても分かりやすく御説明してくださっていて、ご親切に、懇切丁寧に伝えてくださっているので感謝しています。

ken様のホームページを拝見させて頂いて、学習させていただける事が、すごくありがたいです。本当にありがとうございます。

どうか、宜しくお願い致します。

2015年06月13日 (土) 00:51
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