レッスン33「世界を見る別の見方がある」

2013年07月16日
レッスン31〜40 0

The real voyage of discovery consists not in seeking new landscapes, but in having new eyes.
真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。新しい視覚を得ることなのだ。

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Valentin Louis Georges Eugène Marcel Proust
マルセル・プルースト



Failure is success if we learn from it.
もし私たちが失敗から学ぶ事ができるなら、その失敗は成功なのだ。



Malcolm Forbes
マルコム・フォーブス



Most misunderstandings in the world could be avoided if people would simply take the time to ask, "What else could this mean?
もし誰もが「これが意味することがほかにありうるとすれば、それはどんなことだろうか?」と尋ねる時間をとるようにさえすれば、世界での誤解のほとんどを回避できるはずです。



Shannon L. Alder
シャノン・オルダー





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レッスン33です。

今日のテーマは「世界を見る別の見方がある」です。


長いほうの練習では、「世界を見る別の見方がある」という形で、短いほうでは「この状況を見る別の見方がある」という形で適用します。

昨日に引き続き、内面世界と外部世界を交互に切り替えながら、いずれの世界にも没入せずに、適度な距離感を保って、外の世界に知覚する物理的な対象と内面世界に知覚する想念という主観的な対象を等しく見渡す感覚を味わいます。


私たちは世界を見るカメラ。ファインダーからどのような映像を映すかは私たち次第

人間、生きていれば、だれだって、へこみまくって、世界が自分に敵対していて、世界に自分の居場所なんてどこにもないとしか思えなくなって、ときに死にたくなるようなこともあります。

これまでに、そのような思いを抱いた経験のある方は、振り返って、過去の自分に、「辛いよね。よくわかるよ。でも、世界を見る別の見方があるんだよ。」と優しく語りかけてあげたいと思うはずですし、当然、身近にそのような状況で苦しんでいる大事な人がいたら、そのように話して、本当にその通りだと理解してほしいと思うことでしょう。

単に、時間を未来の自分にスライドさせるだけでも、苦境は、本当の自分を掘り出す鑿(のみ)であり、自分を磨くための砥石として役に立つという認識で、世界を別の観点から見ることができます。

私たちアバターは、神の子がすべてを持ち、すべてである自分を断片化した幻想世界を眺める無数のカメラのひとつであるがゆえに、世界を限られた画角で切り取ったミクロの局面しか見えないし、しかも、それをカメラの前に被せたスライドによって濃厚に脚色した像としてしか見ることができません。


今日のレッスンは苦境を乗り切るお守り

コースの学習は、この限られた狭く不明瞭な視覚の視野を拡大し視界の明瞭化を進めていくプロセスです。

その意味で、世界の基準では失敗とされるような苦境を体験することは、むしろ順境のままでは狭いままの視野を無理やり押し広げ、近視眼的にしか見通せなかった視力を強め、靄を晴らして遠くまで見通せるようにするのに役立つと言えます。

辛いときには、今日のレッスンを思い出して「世界を見る別の見方がある」、「この状況を見る別の見方がある」と心の中で唱えて自分の自己認識=世界認識を進化させるチャンスだと捉え直すようにしましょう。





世界を変えようとするのではなく心を変えよ

コースは、世界は心の投影だから、世界を変えようとするのではなく心を変えよと教えてくれます。

ヴァジム・ゼランドさんは、世界とは、形而上学的なバリアントの空間とその顕現としての物質的宇宙からなる壮大な二元鏡であり、鏡の法則に精通すればリアリティを操ることができる、鏡としての世界は、それに対するあなたの態度を反映すると語ります。



「ものごとは一筋縄では行かないものだなどと考えたこともない変わり者は、ある日、まるで自分のために特別に商品が運び込まれたかのようなショーケースの前に、わけもわからず居合わせる。そこでは最初のお客さんはなんでもただでもらえることになっているのだった。その人の背後には、「人生の現実とは甚だ暗澹としていて、ツキがあるのは変わり者だけ」ということを信じて疑わない人々による長蛇の列ができあがる。
人生とは、世界が居住者たちに、「じゃあ、私がどんなか、当ててごらん!」という同じ質問を常に投げかけているゲームなのである。各人はそれぞれの考え方に応じて、「お前は攻撃的だ」または「お前は居心地が良い」と答える。あるいは、「楽しい」「暗い」「友好的だ」「敵対的だ」「幸福だ」「不幸だ」というようにである。
それにしても興味深いのは、このクイズ・ゲームでは誰もが勝者になれるという点だ。世界は、誰の前であろうと、注文どおりの形で姿を現してくれる。そして、もし幸運に恵まれていた先ほどの変わり者が「人生の現実」というものに突き当たり、世界に対する自分の態度を変えたとすると、リアリティはそれに呼応して変化し、先見の明があったはずの変わり者は、列の最後尾へと放り投げられることになる。」(ヴァジム・ゼランド(「トランサーフィン 鏡の「超」法則 リンゴが空へと落下する―奇跡の願望実現法」174ページ)


鏡の法則

「鏡の法則:
1. 鏡としての世界は、それに対するあなたの態度を反映する。
2. 鏡による反映は、魂と理性が一致した状態で形成される。
3. 二元鏡は遅れて反応する。
4. 鏡はあなたの態度の方向性問わず、態度の中身を単に確認する。
5. 欲しないことを考えるのではなく、達成したいことを考えるべきだ。
6. 握りしめているものを手放し、世界がバリアントの流れに従って進むようにさせる。
7. 鏡のどんな反映でもポジティブに受け取るべきだ。」(ヴァジム・ゼランド著「トランサーフィン鏡の「超」法則 リンゴが空へと落下する――奇跡の願望実現法 (超★スピ) 」 238ページ」

素朴に、世界は自分の心の反映だという根本原理を自覚するだけでも、大きな意義を持ちます。

世界が心の反映であるという原理がもし本当であるなら、世界とはこういうものだ、自分はこういう存在だ、という想念、思考は、まさに文字通り、そのまま反映されることになります。

ただし、実際の鏡のように即座に反射像が変わるわけではないことが、この真理への気づきを妨げます。


意識はエゴの別名

意識とはエゴの支配領域であり、エゴの別名と言ってもよいものでした。

「2. Consciousness, the level of perception, was the first split introduced into the mind after the separation, making the mind a perceiver rather than a creator.
 意識という知覚のレベルは分離以後に心の中に取りこまれた最初の分裂でした。この意識が、心を創造するものではなく、知覚するものに変えてしまったのです。

 Consciousness is correctly identified as the domain of the ego.
 意識は、正確にはエゴの領域として位置づけられるものです。

 The ego is a wrong-minded attempt to perceive yourself as you wish to be, rather than as you are.
 そのエゴとは、あなた自身をありのままに知覚せずに、あなたがそうありたいと願う姿として知覚しようとする心の間違った試みのことです。

 Yet you can know yourself only as you are, because that is all you can be sure of.
 しかし、あなたは自分自身のことを、ただありのままの自分としてしか知ることができません。なぜなら、あなたが確信できるのは、ありのままの自分だけだからです。

 Everything else is open to question.
 ありのままのあなたを知ること以外のすべてのことには、疑問が入りこむ余地があるのです。」(T3-4 誤りとエゴ


すべてでありすべてを持つ状態からの縮小

意識というフィルターによって、自分がすべてを持ちすべてであることを確信する神の子の本来の状態から、すべてを持たず、すべてではない、すべてのうちの砂粒のような一点に自覚をフォーカスして絞り込んで、残りのすべてを無視して排除するエゴという選別装置によって、自分とは切り離された自分の外にある世界が知覚できるようになります。

これはすべてである実在を部分的に否認することで実在の不在である無があたかも有るかのように知覚する欺瞞です。

けれど、本当の自分はすべてを持ちすべてであるだけに、本当の自分である神の子からすれば、偽りの自分を通してみたいと思う世界=自己が、どんなものであろうとも、それを作り出すのは簡単なことです。

すべてを減縮して自分として自覚する範囲を限定して、それ以外は自分の外部のスクリーンに投影すればよいだけだからです。

白光はすべてのスペクトラムを含むので、プリズムを通してどんな色にでもなれるし、スライドを通して光を堰き止めて影を作ることで、投影によって、どんな形でも作り出すことができます。

すべてを持ちすべてである神の子も、すべてを持たずすべてではないちっぽけな人の子という生き物に自分を減縮するのは簡単なことだし、その生き物の知覚を通して自分の投影する見たい世界を見るのも容易なことです。


世界を見る無数の覗き窓

ただし、神の子はひとつのアバターだけではなく、無数のアバターを作り出して、たくさんのカメラを通して「自分の外」の世界を眺めています。

このように、人の子の数だけ世界を見る覗き窓が存在し、その窓も他の窓からは世界の一部となるので、合わせ鏡となり、投影が反射し合い、水面で複数の波紋同士がぶつかる場合のように、反発と共鳴が起こり、やがて収束します(この共鳴現象が純化したときにシナジーが生まれて奇跡が起こります)。

この合わせ鏡現象によって、きっちり反発し合う場合には相殺によって反映が起こらない場合はあり得ても、通常は、時間差で鏡の反映が遅延して起こります。

即座に反射像が映らないだけで、世界は思考の鏡にほかならないわけです。

というのも、スクリーン上の影絵である世界を作り出す素材は、投影元となる人の子を通じて神の子が投ずる光、生命エネルギーしかないからです。

自分のこととなるとわかりにくいですが、自分の周囲の他者を見れば、誰もが自分はこういう人間だ、世界とはこういうものだという信念の通りの世界に生きているが薄々わかります。

誰の世界もこのことを示す証人たちで溢れかえっているはずです。

世知辛い世の中だという信念で生きている人にはその通り世知辛い出来事が起こります。

世界に愛の想念を送る人には愛が返ってきます。



マスター・マインド

同じ考えの人たちと協力して統一された目的を共有して行動する人たち(ナポレオン・ヒル博士の言うマスター・マインド)はより早く大きく反映を受けます。

私たちは今、ワークブックのレッスンを通じて、世界認識(=自己認識)の転換に取り組み始めています。

世界をどう思うか、自分のことをどう思うか、ということがそんなに重要なことだという自覚を持たずに生きている人は決して少なくないでしょうが、実はここに何よりも重要な秘密が隠されているわけです。

ワークブックを終えたときにどれほどこの世界認識(=自己認識)が変容しているかを楽しみに日々のレッスンに取り組みましょう。



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Workbook Lesson 33

There is another way of looking at the world.
世界を見る別の見方がある。





There is another way of looking at the world.
世界を見る別の見方がある。



1. Today's idea is an attempt to recognize that you can shift your perception of the world in both its outer and inner aspects.
 今日の考えは、あなたには世界についての自分の知覚の仕方を外と内の両面で変えることができることに気づくよう試みるものです。

 A full five minutes should be devoted to the morning and evening applications.
 朝と夜の適用には、5分まるまる時間をじっくり使ってください。

 In these practice periods, the idea should be repeated as often as you find comfortable, though unhurried applications are essential.
 朝と夜の実習時間には、あなたが心地よく感じるだけ頻繁にこの考えを繰り返してください。ただし、急がずに行うことが大切です。

 Alternate between surveying your outer and inner perceptions, but without an abrupt sense of shifting.
 外側に知覚するものと内側に知覚するものを交互に見渡すようにしてください。ただし、唐突に感じるような切り替え方にならないように気をつけてください。



2. Merely glance casually around the world you perceive as outside yourself, then close your eyes and survey your inner thoughts with equal casualness.
 ただ自分の外側に知覚する世界を何気なく見回して、それから目を閉じて、内側の思いを同じような気軽さで見渡してください。

 Try to remain equally uninvolved in both, and to maintain this detachment as you repeat the idea throughout the day.
 外を見ることにも内を見ることにも、等しく没頭しないように気をつけてください。そして、1日を通してこの考えを繰り返す際には、この距離感を保つようにしてください。



3. The shorter exercise periods should be as frequent as possible.
 短いほうの練習は、できるかぎり頻繁に行ってください。

 Specific applications of today's idea should also be made immediately, when any situation arises which tempts you to become disturbed.
 自分の心がかき乱されるような出来事が生じた際には、すぐにその出来事に今日の考えを具体的に適用すべきです。

 For these applications, say:
 今日の考えを適用するに際しては、次のように言ってください。


There is another way of looking at this.
この状況を見る別の見方がある。



4. Remember to apply today's idea the instant you are aware of distress.
 自分がストレスを感じていることに気づいたら、忘れずに、すぐ今日の考えをあてはめてください。

 It may be necessary to take a minute or so to sit quietly and repeat the idea to yourself several times.
 その場合、静かに座って今日の考えを何回も自分に繰り返し言い聞かせるために、1分程度を確保する必要があるかもしれません。

 Closing your eyes will probably help in this form of application.
 その際には、目を閉じていたほうが、考えの適用の仕方としてはおそらく効果的でしょう。


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 松山 健 Matsuyama Ken
この記事を書いた人:  松山 健 Matsuyama Ken

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