レッスン57(レヴュー:レッスン31~35)

2013年08月09日
レッスン51〜60 0

Is life worth living?
人生に生きる価値があるかって?

It all depends on the liver.
それは完全に人生を生きる当人次第さ。



William James
ウィリアム・ジェイムズ






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今日は、昨日のホイジンガのホモ・ルーデンスからの遊びつながりで、ロジェ・カイヨワ著「遊びと人間」(講談社学術文庫)をご紹介します。

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遊び

子どもにゲームをやめさせたいなら

世のお母さんたちにとって、テレビ・ゲームは、子どもたちを勉強から遠ざける敵であり、みんな、いかに子どもたちをゲームから引き離すかに頭を悩ませています。

ゲームをさせたくなければ、簡単なことで、ゲームを仕事にしてしまえばよいのです。

毎日、必ず2時間はゲームをしなければならず、しかも、計画表の通り、ステージをクリアしなければ、おやつ抜きお小遣いはなし等のペナルティを課され、見事クリアできれば、お小遣いをあげるというふうに労働としてゲームプレイを位置づけてゲームを強制すれば、遊び心はどこかに消えてしまい、子どもたちは以前のようにゲームに没頭できなくなって小遣い稼ぎのために仕方なくやるようになるでしょう。

このように仕向けることで、辛いゲームの課題からの逃げ道として勉強に喜びを見出す子も中にはいるかもしれませんが、健全な導き方とは言えません。


仕事と遊びは別物じゃない

Work and play are words used to describe the same thing under differing conditions.
異なる条件の下にある同じ事象を表現するために、仕事と遊びというふたつの言葉が用いられる。



Mark Twain
マーク・トウェイン



それよりも、ゲームに没頭できることはとても偉大な才能であり、潰してしまうにはもったいないので、勉強(=仕事)とゲーム(=遊び)は実は別物ではなく、相互変換可能な同じものなのだという観点を身につけられるように導いてあげるのが子どもを伸ばすために親にできる最善の支援なのかもしれません。


将来、人生を苦行として奴隷のように我慢して生きる人間になってほしいなら別ですが、他の人が苦行に思うことでも楽しんでこなせる人間に育てたいなら、遊び心を潰すことだけはしないようにしたいものです。

トム・ソーヤーのペンキ塗り

「トム・ソーヤーの冒険」で、トムがポリーおばさんから課された塀のペンキ塗りの仕事を最初はどうにかして免れようとしてうまくいかず、さも面白い遊びであるかのようにペンキ塗りをすることで、友人たちに代わりに仕事をさせる件(くだり)を読んでいただくとよいです。



「つまるところ、世の中はそれほどはかないものではない、とトムはひとりごとをいった。それと気づかずに、トムは人間活動の一大法則を発見していたのだ。──つまり、おとなにでもこどもにでも、なにかをほしがらせようと思えば、ただ、それを手に入れにくくさせればいい、ということである。トムが、この本の著者のように、偉大で賢明な哲学者であったなら、仕事というのは、いやでもしなければならないもの、遊びというのは、むりにしなくてもいいもの、ということがわかってくれたであろう。そしてこれがわかれば、造花をこしらえたり、踏み車を踏んだりすることが、なぜ仕事であって、いっぽう、ボーリングをやったり、モン・ブランに登ったりすることが、なぜ単なる遊びにすぎないのか、ということもわかってくれるであろう。イギリスには、夏だというのに四頭立ての客馬車を、毎日定期に、三十キロも五十キロも走らせる金持ちの紳士がいくたりもいる。そんな特権をふるまうには、かなりな金がかかるわけであるが、もし彼らが馬車を走らせることで料金を払ってもらうということになると、それは仕事になってしまって、紳士たちは馬車乗りをやめてしまうであろう。」

マーク・トウェイン著(「トム・ソーヤーの冒険」第二章)


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子どもの才能を花開かせる一番の方法は、型にはめることではなく、内側に眠る種を芽生えさせること、有能なひとかどの自分物にならせようと学習させるのではなく、その子が自分だけが咲かすことのできる独自の花を美しく開かせられるようその子が自分自身になれるお膳立て、手助けをしてあげることではないかと思います。

この世界での配役について

T18-4 ささやかな意欲





レッスン57です。








[序文の要約]



注釈も含めて5つの考えを読むことから1日を始める。

そのあと、それらの5つの考えと注釈について考える際に、特定の順番に従う必要はないが、少なくとも1回は、それぞれの考えを実習する。

各実習時間には、2分以上は専念することにして、その考えと関連する注釈を読んだあと、それらについて考えてみる。

1日の間に、この練習をできるだけ頻繁に行う。

もし5つの考えのうちのどのひとつの考えであれ、ある考えがほかの考えよりも自分に訴えかけてくるように感じるなら、そのひとつの考えに集中する。

しかし、その日の終わりには、忘れずにそれら5つの考えのすべてをもう一度おさらいする。



実習時間には、一つひとつの考えに続く注釈を文字どおりに、あるいは、完全にこなそうとする必要はありません。

むしろ、その中核となるポイントを押さえて、そのポイントに関連する考えもそのテーマとなっている考えの復習の一部として考える。

考えと関連する注釈を読んだあとは、可能なら、ひとりきりになれる静かな場所で、目を閉じて練習する。




学びの目的は、自分が静寂をもたらせるようになり、苦悩や混乱を癒せるようになることなのだから、苦悩や混乱を避けて自分ひとりでいられる逃げ場を探し求めていたのでは、このような目的を達成することはできない。

したがって、すでに問題が収束した状況よりも、現に狼狽させられる状況でこそ、自分の学びを生かせるはずだ。




私たちはやがて、平安が自分の一部であり、自分の置かれたいかなる状況においても、その状況をまるごと受け入れる必要があるだけだと学び、そして、最終的には、自分のいる場所には一切の制約が存在しないので、自分がいるところならどこであれ、自分は平安でいられると学ぶことになる。



考えのいくつかは、復習の効果を上げるために、その元のレッスンで示されたままの形とは変えられているが、示されている形のまま使い、元の言葉に戻す必要はないし、元のレッスンの際に提案された通りに考えを適用する必要もない。



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Workbook Lesson 57



Review of Lessons 31 – 35
レッスン31~35の復習です。


Today let us review these ideas:
今日は、次のような考えを復習しましょう。


1. [31]
 I am not the victim of the world I see.
 私は、自分の見ている世界の被害者ではない。



 How can I be the victim of a world that can be completely undone if I so choose?
 もし自分がそう選択すれば完全に取り消されてしまうような世界の被害者に、どうして私がなりうるだろうか。

 My chains are loosened.
 私を縛る鎖は解けている。

 I can drop them off merely by desiring to do so.
 私は、ただそうしたいと願うだけで、自分を縛っている鎖を振り落すことができる。

 The prison door is open.
 牢獄の扉は開いている。

 I can leave simply by walking out.
 私は、ただ立ち去ることによって、牢獄をあとにすることができる。

 Nothing holds me in this world.
 何ものも私をこの世界に縛りつけてはいない。

 Only my wish to stay keeps me a prisoner.
 ただ私の留まりたいという願望だけが、私を囚人であり続けさせているのだ。

 I would give up my insane wishes and walk into the sunlight at last.
 私は、自分の狂気の願望を放棄して、ついに光の中へと歩み出すことにする。



2. [32]
 I have invented the world I see.
 私は自分の見ている世界をでっちあげた。



 I made up the prison in which I see myself.
 私は、自分がその中にいると思っている牢獄を作り出した。

 All I need do is recognize this and I am free.
 私に必要なのは、ただこのことに気づくことだけだ。そうすれば、私は自由になる。

 I have deluded myself into believing it is possible to imprison the Son of God.
 私は思い違いをして、神の子を幽閉することが可能だと信じこんでしまった。

 I was bitterly mistaken in this belief, which I no longer want.
 私は、こんなことを信じるという大変な間違いを犯してしまったので、私はもうこれ以上、こんなことを信じていたくはない。

 The Son of God must be forever free.
 神の子は、永遠に自由であるに違いない。

 He is as God created him, and not what I would make of him.
 神の子は、私が彼を作り変えようとした姿ではなく、神が創造した姿のままだ。

 He is where God would have him be, and not where I thought to hold him prisoner.
 神の子は、私が彼を囚人として閉じこめておこうと思っていた場所ではなく、神が神の子をいさせようとする場所にいるのだ。



3. [33]
 There is another way of looking at the world.
 世界を見る別の見方がある。



 Since the purpose of the world is not the one I ascribed to it, there must be another way of looking at it.
 世界の目的は私が世界に割り当てた目的とは違うのだから、世界を見る別の方法があるに違いない。

 I see everything upside down, and my thoughts are the opposite of truth.
 私はあらゆる物事を逆さまに見ているので、私の思考は真理とは反対になっている。

 I see the world as a prison for God's Son.
 私はこの世界を神の子を幽閉する牢獄として見ている。

 It must be, then, that the world is really a place where he can be set free.
 これが反対だとすれば、この世界は本当は神の子が解放される場所に違いない。

 I would look upon the world as it is, and see it as a place where the Son of God finds his freedom.
 私は、この世界をありのままに見て、神の子が自分の自由を見出せる場所として見ることにする。



4. [34]
 I could see peace instead of this.
 私は、これの代わりに平安を見ることができる。



 When I see the world as a place of freedom, I realize that it reflects the laws of God instead of the rules I made up for it to obey.
 私がこの世界を自由な場所として見るなら、この世界が反映するのは、私が世界を従わせようとして作りあげたルールではなく、神の法なのだと私は気づくことになる。

 I will understand that peace, not war, abides in it.
 私は、争いではなく、平安がこの世界の中に留まっていることを悟るだろう。

 And I will perceive that peace also abides in the hearts of all who share this place with me.
 だから、私は、この場所を私と分かち合うすべての人たちの心の中にも、平安が留まっていることを知覚することになる。



5. [35]
 My mind is part of God's. I am very holy.
 私の心は神の大いなる心の一部だ。私はとても神聖だ。



 As I share the peace of the world with my brothers, I begin to understand that this peace comes from deep within myself.
 私が世界の平安を自分の兄弟たちと分かち合うとき、私はこの平安が自分自身の奥底からやってくることを理解しはじめる。

 The world I look upon has taken on the light of my forgiveness, and shines forgiveness back at me.
 私の眺める世界は私の赦しの光を帯びて、私に赦しを照らし返してくれる。

 In this light I begin to see what my illusions about myself kept hidden.
 この赦しの光の中において、私には、私自身についての幻想が隠し続けてきたものが見えはじめる。

 I begin to understand the holiness of all living things, including myself, and their oneness with me.
 私は、私自身を含めた生きとし生けるものの神聖さ、そして、それらのすべてが自分と一体であることを理解しはじめるのだ。


名称未設定


ブリトニーさんのレッスンです。





次

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It’s not how much we give, but how much love we put into giving. – Mother Teresa

 松山 健 Matsuyama Ken
この記事を書いた人:  松山 健 Matsuyama Ken

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