T1-intro,1 奇跡の原理


Everything Is A Miracle
すべては奇跡


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There are only two ways to live your life.
人の生き方は、二通りしかありません。

One is as though nothing is a miracle.
ひとつは、奇跡などまったく存在しないと思って生きる生き方です。

The other is as though everything is a miracle.
もうひとつは、あらゆるものごとが奇跡だと思って生きる生き方です。


But without deeper reflection one knows from daily life that one exists for other people; first of all for those upon whose smiles and well-being our own happiness is wholly dependent, and then for the many, unknown to us, to whose destinies we are bound by the ties of sympathy.
それほど深く内省しなくとも、自分がほかの人たちのために存在しているということは、日々の生活から誰にでもわかります。まず何より、その人が微笑みを絶やさず健やかでいてくれるかどうかで自分が幸せでいられるかどうかがまるっきり左右されてしまう大切な人たちのために自分が存在していることが、私たちにはわかります。それから、自分に置き替えてほかの人の心情を思いやってみれば、自分の知らない多くの人たちもまったく自分と同じはずであり、私たちは人間としてお互いのために存在していることがわかります。

A hundred times every day I remind myself that my inner and outer life are based on the labors of other men, living and dead, and that I must exert myself in order to give in the same measure as I have received and am still receiving.
毎日、私は1日に100回は、つぎのことを自分に言い聞かせるようにしています。それは、私の内面生活も外面生活も、今生きている人もすでに亡くなった人も含めたほかの人々の数えきれない骨折りに支えられているのだから、私のほうも自分がこれまで受け取り、今もなお受け取り続けている恵みに見合う恩返しができるよう努力すべきだということです。


A human being is part of a whole, called by us the "Universe," a part limited in time and space.
ひとりの人間は、私たちが「宇宙」と呼ぶ全体を構成する要素であり、時間と空間において制限された一部です。

He experiences himself, his thoughts and feelings, as something separated from the rest -a kind of optical delusion of his consciousness.
個人としての私たちは、自分の思考や自分の感情を含めた自分自身が、まるで自分以外の残りの全体から分離した存在であるかのように体験しています。これは、人の意識という一種の錯視現象による思い違いです。

This delusion is a kind of prison for us, restricting us to our personal desires and to affection for a few persons nearest us.
この錯覚は、私たちを自分の個人的な願望に束縛し、自分のごく身近なわずかな人たちだけへの愛着に制限することによって、私たちを幽閉する牢獄のようなものです。


Our task must be to free ourselves from this prison by widening our circles of compassion to embrace all living creatures and the whole of nature in its beauty.
私たちの任務は、この牢獄から自分たちを解放して、私たちの慈悲の心が及ぶ輪を生きとし生けるものへと広げて、ありのままの美しい自然全体を包み込むまで広げてゆくことにほかなりません。

Only a life lived for others is worth living.
ほかの人たちのために生きる人生だけが、生きる価値を持つのです。

Albert Einstein
アルベルト・アインシュタイン





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A life not lived for others is not a life.
ほかの人たちのために生きる人生でなければ、人生とは言えません。

Mother Teresa
マザー・テレサ

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“Love is who God is and who you are as well.
「愛は神そのものであり、あなたも愛です。

The seed of everything you need is already within you.
あなたに必要なものは、それが何であれ、その種はあなたの中にすでにあります。

If you would receive a miracle, be still and receive the manifestations of love.
もしあなたが奇跡を受け取ろうと思うなら、じっと静かにして姿を現した愛を受け容れてください。

The fact is you take most miracles for granted.
実を言うと、あなたは身勝手にも、ほとんどの奇跡をありふれた当然の出来事と独り決めしています。

Life is full of them and never without them.
人生は奇跡に満ちていて、奇跡のない人生などありません。

Love is the source of all miracles--it invokes their presence.
愛こそがすべての奇跡の源であり、奇跡を呼び起こして存在させるのは愛なのです。

There must be a point where your confidence in the foundation of existence is greater than your anxiety and removes your dependency on personal illusions or limiting structures.”
あなたが不安や疑念を一掃するほど強く、愛という存在の基盤により深い信頼を寄せて、分離した個人が制限し合って構成する幻想の自己像と世界への依存を脱する時が来なければなりません。」

イエス・キリスト(Green, Glenda. Love Without End (p.298).
グレンダ・グリーン著「終わりなき愛 イエスが語った奇跡の真実」390ページ)

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今回は、テキストの第一章から序文と奇跡の原理をご紹介します。





奇跡のコースのエッセンス

奇跡の原理は、ある意味、奇跡のコースの精髄的なものということができます。

分厚い本の全体で言葉を尽くして説明していることが凝縮されたものなので、背景を理解せずに、いきなり示されても、よく意味がわからないということになるのが当然です。

はじめて奇跡のコースに取り組む方にとっては、奇跡の原理は、抽象的過ぎてよくわからないという印象になるかもしれませんので、はじめてコースに取り組もうと試みている方は、序文まで読むにとどめて、あえて第1節の奇跡の原理は飛ばして第2節から読みはじめてもよいかもしれません。

それくらい奇跡の原理は、抽象度が高すぎて、はじめて取り組む方にとっては、ちんぷんかんぷんで何を言っているのかわからずに混乱するだけの文章になると思います。

ある程度学習が進んでから読んでこそ、より理解が深まるし、学習が進めば進むほど、繰り返し読むことが大切になると思います。


奇跡ってなに?

M8 簡単な奇跡と難しい奇跡ってあるの?

が参考になると思います。

ケネス・ワプニック先生の 奇跡の原理 ― 奇跡講座「50の奇跡の原理」解説(加藤美代子翻訳 中央アート出版社)は、必携の書です。




Kenneth Wapnick
ケネス・ワプニック(「赦しのカリキュラム」272ページ)

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「奇跡」とは?

言葉としての「奇跡」については、常識では起こりえないようなことが起こることというふうに通常の意味で捉えてかまいません(この点については、大いに異論のありうるところだとは思いますが、詳しくは、 奇跡ってなに? で述べていますので、参考にしてください。)。

もっとも、そのような常識では信じられないような奇跡が起こる原理として、神秘的な魔術が作用しているわけではなく、自他分離の世界が実は幻想で、真実は、すべてが愛に結ばれてひとつであるという真理への気づきによって、見せかけの虚構から真実が漏れ出して起こる、本来のあるべき状態に戻る一過程という捉え方をするのだという大雑把なくらいの把握で読んでもらうと多少は理解がしやすくなるかと思います。


愛を思い出すためのアンラーンの学び

そして、私たちがこのコースで学ぶのは、序文で述べられているように、愛の実在を自覚するのを妨げている障害を除去することです。

つまり、私たちの学びは自分の外部から情報を得て覚え込んで身につける一般的な学習とは逆で、外から取り込んで邪魔をしている障害を捨て去る学習棄却、アンラーン(unlearn)だということです。


「The course does not aim at teaching the meaning of love, for that is beyond what can be taught.
 このコースは、愛の意味を教えることを目指してはいません。なぜなら、愛は教わることのできるものではないからです。

 It does aim, however, at removing the blocks to the awareness of love's presence, which is your natural inheritance.
 しかしながら、あなたが生まれながらに授かっている愛の存在を自覚するのを妨げている障害を取り除くことに、このコースが狙いを定めているのは確かです。

 The opposite of love is fear, but what is all- encompassing can have no opposite.
 愛の対概念は恐怖ですが、すべてを包含する愛にはいかなる対極もありえません。

 This course can therefore be summed up very simply in this way:
 したがって、このコースは、ごく簡潔に次のように要約できます。


Nothing real can be threatened.
実在するものは一切、脅かされることはありえません。

Nothing unreal exists.
実在しないものは、何ひとつ存在しません。


 Herein lies the peace of God.
 ここにこそ、神の平安があります。」


「あらゆるものが奇跡だと思って生きる生き方」

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そして、「赦し」を通じて学習棄却、アンラーンを進めることによって、実在するのは愛だけであり、愛の対極であるように見える恐怖は、実在するものではなく、愛の不在、愛の欠如に名前をつけた概念でしかなく、愛と対等の実在性を持って対立・拮抗する対極ではなく、単なる対概念なのだから、実在である愛が、愛以外の実在しない無である、ありもしない幻想であるどんなものによっても傷つけられるはずがないというのが当然の真理だということになります。


冒頭のアインシュタインの言葉のように、すべてが奇跡であることが真実であるのに、私たちは自分が奇跡に囲まれていることに気づかずに(そして、当然ながら、自分自身が真の奇跡である神の子であることなど思いもよらないまま)、稀有で尊い光り輝く「奇跡」と平凡で当たり前で灰色の無価値な日常の出来事とに区別して序列化し、物事が起こる難易度に序列がある価値判断による裁きの世界に生き、奇跡が起こらないことが普通である人生を生きています。

しかし、事実は冒頭のイエスの言葉の通り、「人生は奇跡に満ちていて、奇跡のない人生はありません。」。
そうだとすれば、私たちに奇跡が起こらないのは、ただ単に私たちが自分をつねに取り囲んでいる奇跡が見えないように自分で自分の目を塞いでいるからにほかならないということになり、要点は、私たちの心のありようが変えられるかどうかということになります。

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したがって、心のあり方を変えるために奇跡のコースを学ぶ私たちが生きる道は、アインシュタインの紹介してくれる道のふたつ目の「あらゆるものが奇跡だと思って生きる生き方」です。


ほかの人のために生きる人生

なお、冒頭のアインシュタインとマザー・テレサの、価値ある人生とは「ほかの人のために生きる」ことだ、という言葉は、受け取りようによっては、他者に奉仕する人生にしか価値がないかのように解釈する余地があります。けれど、彼らの真意は当然そこにはありません。

まさにアインシュタインが冒頭の言葉のはじめのほうでわかりやすく語ってくれているように、私たちは自分にとって大切な人のために存在しているのであり、私たち自身も誰かにとって大切な存在です。

その人が私たちにとって大切なのは、その人が「自分」の役に立つからではなく、その人に感じる自他一体感が本当の自分は「自分」であると信じているエゴ・身体に制限されない他者と結ばれた愛であることに気づかせてくれるから、つまり、その人がただその人としていてくれること自体がかけがえのない奇跡だとわかるからであるはずです。逆に、私たち自身も、ただありのままの私たちとして存在していること自体が、ほかの誰かにとって大切でかけがえのない奇跡なのだということです。

人とつながり合って生きるかぎり、誰もが「ほかの人のために生きる」ことをしているのであり、存在していることそのものに価値があります(この点については、この世界での配役についてを参照いただければと思います)。

ただし、アインシュタインたちが「ほかの人のために生きる」ことに価値を見出していることには意味があります。

そのわけはこうです。

すなわち、私たちは、幸福を得ようと「自分だけのために生きる」かぎり、いつまで経っても、愛も幸せも奇跡もすでに自分が持っているということに気づかず、追い求めつづける羽目になる(レッスン93「光と喜びと平安が私の中にある」レッスン103「神は、愛であるがゆえに、また幸せでもある」)というパラドックスにはまったままになってしまいます。

けれど、私たちが自分の幸せを追求するのをやめて、自分の大切な「自分」以外の「ほかの誰か」がそれを得られるようにと観点を切り替えたとたん、このパラドックスから抜け出して、自分がふんだんにそれを持っていたことに気づくことができるからです(M2 生徒とは誰か)。


T14-2 喜んで学ぶ者もご覧ください。









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Chapter 1 The Meaning of Miracles
第一章 奇跡の意味



Introduction
序文



 This is a course in miracles.
 これは奇跡のコースです。

 It is a required course.
 これは必修のコースです。

 Only the time you take it is voluntary.
 あなたの意志で自由に決められるのは、このコースをいつ履修するかということだけです。

 Free will does not mean that you can establish the curriculum.
 自由意志は、あなたが自分でカリキュラムを自由に定められるという意味ではありません。

 It means only that you can elect what you want to take at a given time.
 それが意味するのは、あなたが所定の時間に履修したいと自分の望む課題を自由に選べることだけです。

 The course does not aim at teaching the meaning of love, for that is beyond what can be taught.
 このコースは、愛の意味を教えることを目指してはいません。なぜなら、愛は教わることのできるものではないからです。

 It does aim, however, at removing the blocks to the awareness of love's presence, which is your natural inheritance.
 しかしながら、あなたが生まれながらに授かっている愛の存在を自覚するのを妨げている障害を取り除くことに、このコースが狙いを定めているのは確かです。

 The opposite of love is fear, but what is all- encompassing can have no opposite.
 愛の対概念は恐怖ですが、すべてを包含する愛にはいかなる対極も持つことはできません。

 This course can therefore be summed up very simply in this way:
 したがって、このコースは、ごく簡潔に次のように要約できます。


Nothing real can be threatened.
実在するものは一切、脅かされることはありえません。

Nothing unreal exists.
実在しないものは、何ひとつ存在しません。


 Herein lies the peace of God.
 ここにこそ、神の平安があります。


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Chapter 1 The Meaning of Miracles
第一章 奇跡の意味



I.Principles of Miracles
一 奇跡の原理



1. There is no order of difficulty in miracles.
 奇跡には、難しさの序列はありません。

 One is not "harder" or "bigger" than another.
 ある奇跡がほかの奇跡に比べて、より「難しい」とか、より「大きい」ということはありません。

 They are all the same.
 どの奇跡もすべて同じです。

 All expressions of love are maximal.
 愛の表現はすべて最大限のものだからです。



2. Miracles as such do not matter.
 どのような奇跡であっても、奇跡それ自体が重要なわけではありません。

 The only thing that matters is their source, which is far beyond evaluation.
 重要なのは奇跡の源だけです。奇跡の源は、評価などはるかに及ばないものです。



3. Miracles occur naturally as expressions of love.
 奇跡は、愛の発露として自然に起こります。

 The real miracle is the love that inspires them.
 真の奇跡とは、それらの奇跡を呼び起こす愛のことです。

 In this sense everything that comes from love is a miracle.
 この意味において、愛によって生ずるあらゆるものが奇跡だといえます。



4. All miracles mean life, and God is the giver of life.
 すべての奇跡は生命を意味し、神こそが生命の与え主です。

 His voice will direct you very specifically.
 神の声があなたをきわめて明確に導くでしょう。

 You will be told all you need to know.
 あなたが知る必要のあることはすべて、あなたに告げられるでしょう。



5. Miracles are habits, and should be involuntary.
 奇跡は習慣であり、意識しなくても起こるようになるべきものです。

 They should not be under conscious control.
 奇跡を意識的なコントロールの下に置こうとしてはなりません。

 Consciously selected miracles can be misguided.
 意識的に選ばれた奇跡は、見当違いなものになりかねないからです。



6. Miracles are natural.
 奇跡は自然に起こるものです。

 When they do not occur something has gone wrong.
 奇跡が起こらないときは、何かがうまく行っていないということです。



7. Miracles are everyone's right, but purification is necessary first.
 奇跡は誰もが持つ権利ですが、まず第一に心を浄化しなければなりません。



8. Miracles are healing because they supply a lack; they are performed by those who temporarily have more for those who temporarily have less.
 奇跡は欠乏を補うので、癒しとなります。奇跡は、一時的により多く持っている者によって、その時点でより少なく持っている者のためになされます。



9. Miracles are a kind of exchange.
 奇跡は交換の一種です。

 Like all expressions of love, which are always miraculous in the true sense, the exchange reverses the physical laws.
 真の意味でつねに奇跡的なすべての愛の表現と同じように、この交換は物理法則を逆転させます。

 They bring more love both to the giver and the receiver.
 奇跡は、より大きな愛を与え手と受け手の両者にもたらします。



10. The use of miracles as spectacles to induce belief is a misunderstanding of their purpose.
 信仰心を引き起こすための見せ物として奇跡を用いるとすれば、それは奇跡の目的を取り違えています。

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11. Prayer is the medium of miracles.
 祈りは、奇跡を呼び起こす手段です。

 It is a means of communication of the created with the Creator.
 祈りは、創造されたものが創造主とコミュニケーションをとるための手段です。

 Through prayer love is received, and through miracles love is expressed.
 祈りを通じて愛は受け取られ、そして、奇跡を通じて愛は表現されます。



12. Miracles are thoughts.
 奇跡は思考です。

 Thoughts can represent the lower or bodily level of experience, or the higher or spiritual level of experience.
 思考は、より低い肉体的レベルでの経験や、より高い霊的レベルでの経験を思い描くことができます。

 One makes the physical, and the other creates the spiritual.
 前者は物質的なものを作り、後者は霊的なものを創造します。



13. Miracles are both beginnings and endings, and so they alter the temporal order.
 奇跡は、始まりであるとともに終わりでもあります。それゆえに、奇跡は時間の順序を変えることになります。

 They are always affirmations of rebirth, which seem to go back but really go forward.
 奇跡は、後退するように見えながらも、実際には前進する再生をつねに確証します。

 They undo the past in the present, and thus release the future.
 奇跡は、現在において過去を取り消し、そうすることによって未来を解放します。



14. Miracles bear witness to truth.
 奇跡は真理を証明します。

 They are convincing because they arise from conviction.
 奇跡は確信から生じるので、信頼に値します。

 Without conviction they deteriorate into magic, which is mindless and therefore destructive; or rather, the uncreative use of mind.
 確信なくしては、奇跡は魔術になり下がってしまいます。魔術とは、心がこめられていないために破壊的なものであり、より正確に言えば、非創造的な心の使い方です。



15. Each day should be devoted to miracles.
 毎日が奇跡に捧げられるべきです。

 The purpose of time is to enable you to learn how to use time constructively.
 時間の目的は、いかに建設的に時間を使うかをあなたが学べるようにすることにあります。

 It is thus a teaching device and a means to an end.
 したがって、時間は教えの道具であり、目標を達成する手段です。

 Time will cease when it is no longer useful in facilitating learning.
 時間は、学ぶことを促進するのにそれ以上役立たなくなったときに消え去るでしょう。



16. Miracles are teaching devices for demonstrating it is as blessed to give as to receive.
 奇跡は、与えることが受け取ることと同じように祝福されることを実証するための教材です。

 They simultaneously increase the strength of the giver and supply strength to the receiver.
 奇跡は、与え手の力を増しながら、同時に受け手に力を供給します。



17. Miracles transcend the body.
 奇跡は身体を超越します。

 They are sudden shifts into invisibility, away from the bodily level.
 奇跡は、肉体的なレベルから離れて不可視のレベルへと突然に移行することです。

 That is why they heal.
 これが奇跡が癒しをもたらす理由です。



18. A miracle is a service.
 奇跡とは奉仕です。

 It is the maximal service you can render to another.
 奇跡は、あなたが他者のために捧げることのできる最大限の奉仕です。

 It is a way of loving your neighbor as yourself.
 奇跡は、隣人を自分自身として愛する方法です。

 You recognize your own and your neighbor's worth simultaneously.
 あなたは、自分自身の真価と隣人の真価に同時に気づくことになります。



19. Miracles make minds one in God.
 奇跡は、神の中で個々の心をひとつにします。

 They depend on cooperation because the Sonship is the sum of all that God created.
 奇跡は、みんなが心をひとつに調和させることにかかっています。なぜなら、私たちの本質が神のひとり子であるということは神が創造した万物が総体としてひとつであることを意味するからです。

 Miracles therefore reflect the laws of eternity, not of time.
 したがって、奇跡は時間の法則ではなく、永遠の法を反映します。



20. Miracles reawaken the awareness that the spirit, not the body, is the altar of truth.
 奇跡は、身体ではなく、霊こそが真理の祭壇であるという自覚を再び目覚めさせます。

 This is the recognition that leads to the healing power of the miracle.
 これこそ、奇跡の持つ癒しの力へと導く自覚です。

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21. Miracles are natural signs of forgiveness.
 奇跡は赦しの自然な印です。

 Through miracles you accept God's forgiveness by extending it to others.
 奇跡を通して、赦しをほかの人たちに差し延べることによって、あなたは神の赦しを受け入れることになります。



22. Miracles are associated with fear only because of the belief that darkness can hide.
 奇跡が恐れを連想させるとすれば、それは単に闇には物事を隠す力があると信じているせいです。

 You believe that what your physical eyes cannot see does not exist.
 あなたは、自分の肉眼で見えないものは存在しないと信じています。

 This leads to a denial of spiritual sight.
 こう信じることが、霊的な視覚を否認することに帰結します。



23. Miracles rearrange perception and place all levels in true perspective.
 奇跡は、知覚を再配列して、すべての知覚のレベルを正しい観点から配置し直します。

 This is healing because sickness comes from confusing the levels.
 これが癒しとなります。なぜなら、病気は、知覚のレベルを混同することによって生じるからです。



24. Miracles enable you to heal the sick and raise the dead because you made sickness and death yourself, and can therefore abolish both.
 奇跡は、あなたに病人を癒し、死者をよみがえらせることができるようにします。なぜなら、あなたが自分で病気や死を作り出したので、それゆえに、あなたには病気も死もともに廃絶できるからです。

 You are a miracle, capable of creating in the likeness of your Creator.
 あなたこそが奇跡であり、あなたは自らの大いなる創造主と同じように創造することができます。

 Everything else is your own nightmare, and does not exist.
 創造主と同じようにあなたが創造したもの以外は何もかも、あなただけが見ている悪夢であって、存在しません。

 Only the creations of light are real.
 ただ光によって創造されたものたちだけが実在します。

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25. Miracles are part of an interlocking chain of forgiveness which, when completed, is the Atonement.
 個々の奇跡は、赦しが連結する鎖の欠かせない一部分となり、その赦しの鎖が完全につながったとき、贖罪となります。

 Atonement works all the time and in all the dimensions of time.
 贖罪はいつでも、そして、あらゆる時間の局面において作用します。



26. Miracles represent freedom from fear.
 奇跡は、恐れからの解放の印です。

 "Atoning" means "undoing."
 「償うこと」が意味するのは「取り消すこと」です。

 The undoing of fear is an essential part of the Atonement value of miracles.
 恐れを取り消すことは、贖罪のために奇跡が果たす本質的な役割です。



27. A miracle is a universal blessing from God through me to all my brothers.
 奇跡は、神から私を通してすべての私の兄弟たちに注がれる普遍的な天恵です。

 It is the privilege of the forgiven to forgive.
 赦された者にとって、赦すことができるということは特別な恩典です。



28. Miracles are a way of earning release from fear.
 奇跡は、恐れからの解放を得るための手段です。

 Revelation induces a state in which fear has already been abolished.
 啓示は、すでに恐れが完全に無くなっている心境を引き起こすことです。

 Miracles are thus a means and revelation is an end.
 したがって、奇跡は手段であり、啓示は目的です。



29. Miracles praise God through you.
 奇跡は、あなたを通じて神を讃えます。

 They praise him by honoring his creations, affirming their perfection.
 奇跡は、神の創造物を敬い、創造物の完全さを肯定することによって神を讃えます。

 They heal because they deny body- identification and affirm spirit-identification.
 奇跡が癒すのは、奇跡が自らを身体と同視することを否定し、自らが霊であると自覚することを肯定するからです。



30. By recognizing spirit, miracles adjust the levels of perception and show them in proper alignment.
 霊を認めることによって、奇跡は知覚のレベルを調整し、知覚のレベルを適切に整列して示します。

 This places spirit at the center, where it can communicate directly.
 こうすることによって、霊が中心に据えられて、霊は直接的にコミュニケーションをとれるようになります。

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31. Miracles should inspire gratitude, not awe.
 奇跡は畏敬の念ではなく、感謝の気持ちを引き起こすはずです。

 You should thank God for what you really are.
 あなたは、自分が本当は何者であるかについて神に感謝すべきです。

 The children of God are holy and the miracle honors their holiness, which can be hidden but never lost.
 神の子供たちは神聖であり、神の子らの神聖さは隠されることはありえても、決して失われることはありえないので、奇跡は彼らの神聖さを尊ぶからです。



32. I inspire all miracles, which are really intercessions.
 私が導いてすべての奇跡を起こさせますが、奇跡は本当に取りなすことだといえます。

 They intercede for your holiness and make your perceptions holy.
 奇跡は、あなたの知覚をあなたの神聖さと仲裁させて、あなたの知覚を神聖なものにします。

 By placing you beyond the physical laws they raise you into the sphere of celestial order.
 あなたを物理的な法則を越えたところに置くことによって、奇跡はあなたを神聖な秩序の行き渡る領域にまで引き上げます。

 In this order you are perfect.
 この聖域では、あなたは完璧な存在です。



33. Miracles honor you because you are lovable.
 奇跡があなたを尊ぶのは、あなたが愛すべき存在であるがゆえです。

 They dispel illusions about yourself and perceive the light in you.
 奇跡は、あなた自身についての幻想を払いのけたうえで、あなたの中に光を認めます。

 They thus atone for your errors by freeing you from your nightmares.
 こうして、あなたの見ている悪夢からあなたを解放することによって、奇跡はあなたの誤りを匡正します。

 By releasing your mind from the imprisonment of your illusions, they restore your sanity.
 あなたの見ている幻想という牢獄からあなたの心を解放することによって、奇跡はあなたに正気を取り戻させるのです。



34. Miracles restore the mind to its fullness.
 奇跡は、心を満たされて充足した状態へと復元します。

 By atoning for lack they establish perfect protection.
 欠けているものを償うことによって、奇跡は完璧に保護された状態を確立します。

 The spirit's strength leaves no room for intrusions.
 霊の力強さには、つけいる隙が一切ありません。



35. Miracles are expressions of love, but they may not always have observable effects.
 奇跡は愛の表現です。しかし、奇跡はつねに目に見える結果を伴うとはかぎりません。



36. Miracles are examples of right thinking, aligning your perceptions with truth as God created it.
 奇跡は正しい考え方が姿を表した実例であり、あなたの知覚を神が創造したままの真理へと同調させます。



37. A miracle is a correction introduced into false thinking by me.
 奇跡は、間違った思考に対して私が施す修正です。

 It acts as a catalyst, breaking up erroneous perception and reorganizing it properly.
 奇跡は、誤った知覚を解体したうえで、適切に再編成する触媒として作用します。

 This places you under the Atonement principle, where perception is healed.
 この知覚の解体と再編は、あなたを贖罪の原理の下に置き、ここにおいて、誤った知覚は癒されます。

 Until this has occurred, knowledge of the Divine Order is impossible.
 この知覚の癒しが起こるまでは、神聖な秩序について理解することは不可能です。



38. The Holy Spirit is the mechanism of miracles.
 聖霊は、奇跡が起こるためのプロセスを担う存在です。

 He recognizes both God's creations and your illusions.
 聖霊は、神の創造物とあなたが見ている幻想を両方とも認識します。

 He separates the true from the false by his ability to perceive totally rather than selectively.
 聖霊は、選択的にではなく全体的に知覚する能力によって、虚偽から真実を選り分けます。



39. The miracle dissolves error because the Holy Spirit identifies error as false or unreal.
 奇跡は誤りを消失させます。なぜなら、聖霊は誤りが虚偽であって実在しないものだと見極めるからです。

 This is the same as saying that by perceiving light, darkness automatically disappears.
 このことは、光を知覚することによって闇が自動的に消滅すると言うのと同じことです。



40. The miracle acknowledges everyone as your brother and mine.
 奇跡は、すべての人があなたの兄弟であり私の兄弟でもあることを承認します。

 It is a way of perceiving the universal mark of God.
 奇跡は、普遍的な神の印を感知するための方法です。

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41. Wholeness is the perceptual content of miracles.
 完全無欠であることこそ、知覚できる奇跡の内容です。

 They thus correct, or atone for, the faulty perception of lack.
 奇跡は、このように完全無欠であると知覚することによって、欠乏しているという間違った知覚を修正して償うのです。



42. A major contribution of miracles is their strength in releasing you from your false sense of isolation, deprivation and lack.
 孤立感、喪失感、そして欠乏感のような間違った感覚からあなたを解放する面において、奇跡の力が大いに役立ちます。



43. Miracles arise from a miraculous state of mind, or a state of miracle- readiness.
 奇跡が起こりうる心の状態、すなわち、奇跡が起こることへの心構えのできた心境によって奇跡は起こります。



44. The miracle is an expression of an inner awareness of Christ and the acceptance of his Atonement.
 奇跡は、キリストを内面において自覚し、キリストの贖罪を受け入れたことの印なのです。



45. A miracle is never lost.
 奇跡は、決して失われることはありません。

 It may touch many people you have not even met, and produce undreamed of changes in situations of which you are not even aware.
 奇跡は、あなたが会ったこともない多くの人々に影響を及ぼしたり、あなたが自分で気づいてすらいない状況において、夢にも思わないような変化を生み出します。



46. The Holy Spirit is the highest communication medium.
 聖霊は、最も崇高なコミュニケーションの仲介者です。

 Miracles do not involve this type of communication, because they are temporary communication devices.
 奇跡はこの種のコミュニケーションには関わりません。なぜなら、奇跡は一時的なコミュニケーションのための手段だからです。

 When you return to your original form of communication with God by direct revelation, the need for miracles is over.
 あなたが直接啓示を受けることによって神とコミュニケーションを行う本来の状態に戻れば、奇跡は必要なくなります。



47. The miracle is a learning device that lessens the need for time.
 奇跡は、時間の必要性を減少させるための学習の道具です。

 It establishes an out-of-pattern time interval not under the usual laws of time.
 奇跡は、通常の時間についての法則には支配されることのない、型にはまらない時間的な間隔を確立します。

 In this sense it is timeless.
 この意味において、奇跡は時間の影響を受けません。



48. The miracle is the only device at your immediate disposal for controlling time.
 奇跡は、時間をコントロールするために、あなたが即座に用いることのできる唯一の道具です。

 Only revelation transcends it, having nothing to do with time at all.
 ただ啓示だけが時間を超越します。それは、啓示が時間とはまったく関わりを持たないものだからです。



49. The miracle makes no distinction among degrees of misperception.
 奇跡は、誤った知覚の間に、その誤りの程度によって区別をつけることはありません。

 It is a device for perception correction, effective quite apart from either the degree or the direction of the error.
 奇跡は、知覚を修正するための道具として、その誤りの程度や方向のどちらにもまったく関係なく効力を発揮します。

 This is its true indiscriminateness.
 これが、奇跡の持つ真の無差別性です。



50. The miracle compares what you have made with creation, accepting what is in accord with it as true, and rejecting what is out of accord as false.
 奇跡は、あなたが作ったものを創造と比べて、創造と一致するものは真実として受け入れ、創造と一致しないものは虚偽であるとして拒絶します。



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