T31-8 終着


Behold, I come quickly; and my reward is with me, to render to every man according to his works.
見よ、私はすぐに来る。そして私は報いを携えて来て、すべての者たちに、彼らのしわざに応じて報いよう。

I am Alpha and Omega, the first and the last, the beginning and the end.
私はアルファでありオメガである。最初であり最後、始まりであり終わりである。

Blessed are they that wash their robes in the blood of the Lamb: that they may have a right to the tree of life, and may enter in by the gates into the city.
生命の木にあずかる権利を得、天国の門を通って聖都に入るために、子羊の血で自らの着物を洗う者たちは、幸いである。

Without are dogs, and sorcerers, and unchaste, and murderers, and servers of idols, and every one that loveth and maketh a lie.
犬、魔術師、姦淫を行う者、人殺し、偶像を拝む者、また、偽りを好み嘘をつく者はみな、外に出されている。

I Jesus have sent my angel, to testify to you these things in the churches.
私イエスは、わが天使を遣わして、諸教会において、あなたがたにこれらのことをあかしした。

I am the root and stock of David, the bright and morning star.
私は、ダビデの起源であり、輝く明けの明星である。

And the spirit and the bride say: Come.
御霊と花嫁は言う。「来たりませ」と。

And he that heareth, let him say: Come.
ゆえに、それを聞く者も「来たりませ」と言いなさい。

And he that thirsteth, let him come: and he that will, let him take the water of life, freely.
乾きを覚える者をここに寄こすがよい。生命の水を飲まんとする者は、代価なしにそれを受けるがよい。

For I testify to every one that heareth the words of the prophecy of this book: If any man shall add to these things, God shall add unto him the plagues written in this book.
この書の預言の言葉を聞くすべての者たちに私は明らかにしておく。もしここに述べたことに別のことを書き加えようとする者があれば、神はその者に、この書に記されている災いを与えられるであろう。

And if any man shall take away from the words of the book of this prophecy, God shall take away his part out of the book of life, and out of the holy city, and from these things that are written in this book.
また、もしこの預言の書から言葉をとり除く者があれば、神は、この書に記されている生命の木と聖なる都から、その者の受くべき分をとり除かれるであろう。

He that giveth testimony of these things, saith, Surely I come quickly: Amen. Come, Lord Jesus.
これらのことをあかしするお方が仰せになる、「しかり、私はすぐに来る」。アーメン。主イエスよ、来たりませ。

The grace of our Lord Jesus Christ be with you all. Amen.
われらが主イエスの恵みが、あなたがた全員にありますように。アーメン。


Apocalypse 22:12-21
ヨハネの黙示録 22:12-21





あなたがたの世界、人生、思考が天国の外にあったことは一度もありません。なぜなら、兄弟よ、天国はここにあるからです。そして今、あるからです。

あなたは自分が見ることを選んだものを見ます。あらゆる知覚は選択だからです。あなたが見えるものに自分流の意味を押し付けなくなったとき、あなたのスピリチュアルな目が開いて、判断や批判から自由になった世界が終わりのない美しさに輝いているのを目にするでしょう。

地上の枷(かせ)は外れ落ちて、あなたは明るい上にも明るい星々の中の、自分の場所へ昇ってゆきます。そこから私のように大地を見下ろして、深い憐れみをもって、こう言うことでしょう。「私はあそこを歩いていたときには、恐怖心があり、その中を通り抜けることを学んだ。あそこは聖なる場所だ。あらゆる敵が友となり、友が兄弟となり、師匠となるような場所だ。視野分離という夢がついに終わる”聖地”だ。あの旅ができたことはありがたいし、とうとう故郷に帰ってこられて嬉しい」

そしてあなたは、何も救われるためには、わざわざ旅をする必要はなかったことを知るでしょう。あなたは一点の曇りもない無垢な存在として、故郷に留まったままでいることもできたのです。しかし、旅をしなければ、あなた自身の無垢もわからなかったでしょう。あなたが純粋無垢な存在であることを、私も、私たちの父=母も知っています。

恵みから失墜したことのない天使は、神との共同創造者にはなれません。そうでなければ、意識的な創造ができないからです。意識的に創造するためには、自分の創造物を理解せねばなりません。創造物を理解するためには、それらに加わり、その旅を経験しなければなりません。

それをあなたはしてきたのです。友よ、ようこそ、故郷へ。罪と死の中をあなたがたは通り抜けて、いまや、しみも穢れもない輝かしい存在です。

ハレルヤ!ルシファーは元の天使に戻りました。放蕩息子は帰郷しました。天のすべての天使が歓喜に溢れています。そして、自分で旅をした者もまた、随喜の涙にむせぶのです。

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イエス・キリスト(Paul Ferrini ポール・フェリーニ著「無条件の愛 キリスト意識を鏡として」184ページ)

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夜は、二人で、よく長い間はなしあった。バスチアンは、ファンタージエンで経験したことをみなはなした。ペレリンのこと、グラオーグラマーンのこと、サイーデのこと、そして自分が重傷を負わせたもしかすると殺してしまったのかもしれないアトレーユのことも。

「ぼく、みんなまちがったことをしてしまった。」バスチアンはいった。「みんな、考えちがいをしていたんです。月の子は、ぼくにたくさんのものをくださったのに、ぼくはそれでもって、自分にもファンタージエンにも、わるいことばっかりしてしまったんです。」

アイゥオーラおばさまはバスチアンを長いこと見つめていたが、やがていった。

「いいえ、わたしはそう思わないわ。あなたは望みの道を歩いてきたの。この道は、けっしてまっすぐではないのよ。あなたも大きなまわり道をしたけれど、でもそれがあなたの道だったの。どうしてだか、わかるかしら?あなたは、生命の水の湧きでる泉を見つければ、帰れる人たちの一人なの。そこは、ファンタージエンの一番深く秘められた場所なのよ。そこへゆく道は、簡単ではないわ。」

そしてしばらく口をつぐんでから、またことばをついだ。

「そこへ通じる道なら、どれも、結局は正しい道だったのよ。」

それを聞くと、バスチアンはいきなり泣きだした。なぜなのか、自分でもわからなかった。胸の中で固くなっていたわだかまりがとけ、涙になって流れだしたような気持だった。すすりあげ、しゃくりあげ、あとからあとから、とめどもなく涙が流れた。アイゥオーラおばさまはバスチアンを膝に抱きあげ、やさしくやさしくなでてくれた。バスチアンはおばさまの胸の花の中に顔をうずめて、思う存分、泣いた。泣いて泣いて、疲れるまで泣いた。

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Michael Ende
ミヒャエル・エンデ(「はてしない物語」より)

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The man form is higher than the angel form; of all forms it is the highest.
人間としてあることは、天使としてのありようよりもより高次な形といえる。あらゆるあり方の中でも最も高次なのだ。

Man is the highest being in creation, because he aspires to freedom.
人間は創造物の中で最高の存在なのだ。なぜなら、人は自由を希求するからだ。



Paramahansa Yogananda
パラマハンサ・ヨガナンダ





Satan, really, is the romantic youth of Jesus re-appearing for a moment.
サタンとは、実は、しばしのちに再登場するイエスの情熱的な青年期の姿なのだ。



James Joyce (Stephen Hero
ジェイムズ・ジョイス



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お疲れさまでした!

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今日のテキスト第31章の最後の節「もう一度選びなさい」で、テキストは終わります。

大多数の人はワークブックはなんとかやり遂げることはできても、テキストを最後まで挫けずに読むことのできる人はあまりいません。

ここまで来られたことだけでも十分すごいことを成し遂げたのだといえます。


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自信を持ってエゴの頭を撫でてあげてください(笑)。


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レッスン110での引用箇所

さて、レッスン110で、次のように、テキストからの引用がなされていました。

「For your five minute practice periods, begin with this quotation from the text:
 5分間の実習時間を、テキストからの次の引用で始めてください。


"I am as God created me. His Son can suffer nothing. And I am His Son."
『私は神に創造されたままの私だ。神の子は苦しむことなどできない。そして、私こそが神の子なのだ』


 Then, with this statement firmly in your mind, try to discover in your mind this Self Who is the holy Son of God Himself.
 それから、この宣言を固く自分の心に抱き、あなたの心の中に、聖なる神の子そのものであるこの大いなる自己を見つけることを試みてください。」

この引用は、本節の
5.「"I am as God created me.
『私は神が創造してくれたままの存在だ。

His Son can suffer nothing.
神の子には何も苦しむことなどできない。

And I am His Son."
そして、私こそがその神の子なのだ。』」
の引用です。






コースを読むことは魂の呼吸のようなもの

さて、今回でテキストを読了することになりますが、テキスト全体を振り返って、クラシックの壮大な交響曲を聴いていたような印象を持たれる方も多いでしょう。

とくにテキスト29章あたりからは、怒涛のような勢いで畳みかける展開だったので、終盤では、魂が打ち震えて圧倒されるような思いを抱かれた方も少なくないと思います。

今回で、テキストは終わりますが、コースは一回読んで終わりという書物ではありません。

幾度も述べているように、コースの学びは、外にあるものを覚えるためではなく、余計なものを忘れて、本当の記憶を思い出すための学びです。

放っておくと雑草のようにはびこってくるエゴをのさばらせないための毎日の髭剃りや歯磨きのような意味合いで、日々コースに触れることが有益なのはもちろんです。

けれど、このようなマイナスをなくすという意味以上に、コースを読むこと自体が、魂にとって、身体が食事したり呼吸したりするような本質的な重要性を持つ意義を果たすということがいえると思います。

イルカやクジラのような水生哺乳類が海中深く潜水することがあっても定期的に海面に浮上して空気を呼吸して生命を維持するように、私たちは、この幻想世界に暮らしながらも、毎晩の睡眠や輪廻転生のサイクルによって、かろうじて魂の呼吸をして、霊としての生命を保っています。

コースを読むことでイェシュアの想念に触れることは、水面まで浮上せずとも酸素ボンベをつけてつねに呼吸ができる状態で潜水するような状態、さらには退化した鰓(えら)を使えるようにして鰓呼吸できるような状態を実現してくれます。

きっとここまでテキストを読み進められたみなさんなら、コースの文章に触れずにいると、まるで息が苦しくなるように、コースと離れていることに耐えられない心境を多少なりとも実感されてきていることと思います。

なにしろ、私たちは実は人間ではなく霊なのですから、アバターとしての人の子が必要とする日々の糧だけでなく、霊が必要とする永遠の生命である愛とつながらずにいたのでは、人の子としての生命すら満足につなぐことはできません。

ぜひコースを繰り返して美味しい空気を吸い込むようにコースの文章を読むようになっていただければと思います。


呼吸の呼気に相当するのは感謝と奉仕

呼吸の基本は呼気であり、しっかり息を吐けば、放っておいても吸気はできます。

それなのに、多くの人は、与えることと得ることを区別して、与えることなく得よう得ようとし、吐くのも忘れて吸い込もうとばかりして過呼吸症候群のようになっています。

魂の呼吸において呼気にあたるのは、感謝と奉仕です。


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コースに触れることができている私たちには、世界が感謝すべきことに満ち溢れていること、アインシュタインの言うように実はすべてが奇跡であることに気づく大きな学びを与えてもらえています。

抽象的にイェシュアを思い浮かべて感謝するのは誰にもできることですが、コースが教えてくれるのは、イェシュアに感謝を届けるには、敵や異邦人と感じる人たちを含めた兄弟の顔にかけられたヴェールの向こうにイェシュアがいることに気づいて、彼らの求めに奉仕するしか道はないということです。

救いの公式は、救済はひとりきりではなしえず、他者との関係の中での助け合いを通じてしかなしえないというものでした。

ですので、私たちも、コースの学びを実践する意欲があるなら、本ばかり読んで頭でっかちになるのではなく、コースなど学んでいない人たちの中に飛び込んで行って赦しを実践することが必要です。

救済はひとりきりではなしえませんが、救いは他者と取引することでなすものではありません。

だから、他者が自分が期待するような見返りを差し出してくれないからといって不平不満を抱いて怒るのは筋違いです。

むしろ、他者は助けとなる機会を自分に与えてくれる救い主だという自他の役割についてのリフレーミングを私たちは聖霊から学びました(T29-4 夢での役割)。

自分が奉仕する機会を与えるために他者が、その場面場面でふさわしい役割を担い、必要な仮面を被って私たちの人生に登場してくれているのだとしたら、私たちの姿勢次第で、他者からの愛に満ちた施しに感謝するのはもちろん、他者の無関心な傍観、敵意に満ちた非難や攻撃もすべて、私たちの捉え方ひとつで、恵み深い祝福になるといえます(いつもの聖霊の3大レッスンを思い出しましょう!)。


マザー・テレサの言葉

マザー・テレサの言葉としてよく知られたものを引用します。


コースの学びを踏まえてマザーが語っていた数々の言葉を読むと、マザーが深い赦しの境地に到達していて、大きな愛を込めて小さなことをなす奉仕の実践を通じてイェシュアに感謝と愛を届ける達人であったことがよくわかると思います。








Mother Teresa
マザー・テレサ

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Do It Anyway
それでも、そうしなさい


People are often unreasonable and self-centered.
人はしばしば不合理で自己中心的になります。

Forgive them anyway.
それでも、彼らを赦しなさい。


If you are kind, people may accuse you of ulterior motives.
あなたが優しくすると、隠れた動機があるはずだと勘ぐって、人はあなたを咎めるかもしれません。

Be kind anyway.
それでも、優しくしなさい。


If you are successful, you will win some unfaithful friends and some genuine enemies.
あなたが成功すると、あなたは不誠実な友人と本物の敵を得てしまうでしょう。

Succeed anyway.
それでも、成功しなさい。


If you are honest, people may cheat you.
あなたが正直であると、人はあなたを騙すかもしれません。

Be honest anyway.
それでも、正直でありなさい。


What you spend years creating, others could destroy overnight.
長年かけてあなたが作り上げたものを誰かが一晩で壊してしまうかもしれません。

Create anyway.
それでも、創造しなさい。


If you find serenity and happiness, some may be jealous.
あなたが静穏と幸福を見出したら、人は嫉妬するかもしれません。

Be happy anyway.
それでも、幸せでありなさい。


The good you do today may be forgotten tomorrow.
今日あなたが善行をなしても、明日には忘れ去られるかもしれません。

Do good anyway.
それでも、良きことをしなさい。


Give the best you have, and it will never be enough.
あなたの持っている最善のものを与えても、それでも十分ということは決してないでしょう。

Give your best anyway.
それでも、あなたの最善を与えなさい。

You see, in the final analysis, it is between you and God; It was never between you and them anyway.
というのも、最後に振り返れば、結局は、すべてのものごとはあなたと神との間で起こっているのであって、それが少しでも、あなたとほかの人たちとの間のできことであったことなど決してなかったことが、あなたにもわかるはずだからです。





「A one-to-one relationship is not one Relationship.
 一対一の人間関係は、神と子の唯一の大いなる関係とは違います。

 Yet it is the means of return; the way God chose for the return of His Son.
 しかし、一対一の人間関係こそ、帰還のための手段であり、神がわが子を呼び戻すために選んだ道です。」(P3-II 心理療法は職業たりうるか、4.)


善悪を知る知恵の樹を生命の樹に変容させる

友よ、あなたは自分の夢の主人公です。闇を夢見たのもあなたなら、光をもたらすのもあなたです。あなたは誘惑者と救済者の一人二役です。そのことを、あなたはすでに知っているはずなのですが、改めて知るようになります。

この自作自演のドラマの中で、あなたの抱える問題は神との関係のみです。見かけは兄弟との揉め事のように感じるかもしれませんが、そうではありません。善悪の木は、あなたの心の中に生えています。自分がつまらないものだとか、力を誤ったふうに使うとか、あなたが考えているのは、あなたの心の中でだけです。

あなたの答えと神の答えがぴったりとひとつになるときがやってきます。そのとき、善悪の木は、分かち難い全体である、生命の木になるでしょう。愛はもはやその敵対物を持たず、自由にあらゆる方向へ広がってゆきます。

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イエス・キリスト(Paul Ferrini ポール・フェリーニ著「無条件の愛 キリスト意識を鏡として」より)





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テキスト第三十一章 

VIII. Choose Once Again
八 もう一度選びなさい



1. Temptation has one lesson it would teach, in all its forms, wherever it occurs.
 誘惑がどのような形をとろうとも、どこで生じようとも、すべての誘惑が教えこもうとしているのはたったひとつのレッスンです。

 It would persuade the holy Son of God he is a body, born in what must die, unable to escape its frailty, and bound by what it orders him to feel.
 すなわち、誘惑は、神聖な神の子に対して、彼が身体であり、死ぬように運命づけられた身体の中に産まれ、身体の脆弱さから脱することはできず、彼が何を感じるかは身体が彼に命ずることによって縛られているのだと説得しようとします。

 It sets the limits on what he can do; its power is the only strength he has; his grasp cannot exceed its tiny reach.
 身体は、神の子にできることに限界を定め、身体の力だけが彼の持つ唯一の強さであるとして、彼に身体に到達できる狭い範囲でしか物事を把握できないようにします。

 Would you be this, if Christ appeared to you in all His glory, asking you but this:
 もしキリストがあなたにその栄光に満ち溢れる姿を現わして、あなたに次のことだけを求めているとしても、あなたはこんな身体でありたいというのでしょうか。


"Choose once again if you would take your place among the saviours of the world, or would remain in hell, and hold your brothers there."
「あなたは、この世界の救い主のひとりとしての自らの持ち場に就くつもりなのか、それとも地獄に留まって、あなたの兄弟たちを地獄に引き留めるつもりなのか、もう一度選びなさい。」


 For He has come, and He is asking this.
 というのも、キリストはすでに来臨し、現にこのように尋ねているからです。



2. How do you make the choice?
 あなたはどのようにしてこの選択をしたらよいのでしょうか。

 How easily is this explained!
 それは本当に簡単に説明できることです。

 You always choose between your weakness and the strength of Christ in you.
 あなたはいつでも、自分の弱さと自分の中のキリストの強さのどちらかを選んでいます。

 And what you choose is what you think is real.
 そして、あなたが選択するのは、自分が本物だと思っているほうです。

 Simply by never using weakness to direct your actions, you have given it no power.
 単純に、あなたが自分の行動を方向づける際に、決して弱さを用いないようにしさえすれば、あなたは弱さにいかなる力も与えなかったことになります。

 And the light of Christ in you is given charge of everything you do.
 そうすれば、あなたの内なるキリストの光に、あなたのすることのすべての責任が委ねられることになります。

 For you have brought your weakness unto Him, and He has given you His strength instead.
 というのも、あなたが自分の弱さをキリストに手渡したので、あなたの弱さの代わりにキリストがあなたに自らの強さを与えてくれたからです。

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3. Trials are but lessons that you failed to learn presented once again, so where you made a faulty choice before you now can make a better one, and thus escape all pain that what you chose before has brought to you.
 さまざまな試練は、あなたが以前に間違った選択をしてしまったところで、今度はよりよい選択ができるように、あなたが以前に習得し損なったレッスンが再び提示されているものにほかなりません。よりよい選択をし直すことによって、あなたは自分の以前の選択があなたにもたらしていた苦しみのすべてから逃れられるのです。

 In every difficulty, all distress, and each perplexity Christ calls to you and gently says, "My brother, choose again."
 いかなる困難に直面していようと、どれほど悲嘆に暮れていようと、どれほど混乱していようと、そのたびに、キリストはあなたに呼びかけて、優しく「私の弟よ、もう一度、選び直しなさい」と言ってくれているのです。

 He would not leave one source of pain unhealed, nor any image left to veil the truth.
 キリストは苦痛の源をただのひとつとして癒されないままにしてはおきません。また、キリストは、真理を覆い隠しているどんな形象もそのまま放ってはおきません。

 He would not leave you comfortless, alone in dreams of hell, but would release your mind from everything that hides His face from you.
 キリストは、あなたを地獄の夢の中にひとりきりで、何の慰みもないままに放っておくことはありません。それどころか、キリストは、あなたにキリストの顔を見えなくしているすべてのものから、あなたの心を解放しようとしてくれています。

 His Holiness is yours because He is the only power that is real in you.
 キリストこそあなたの中に本当にある唯一の力なので、キリストの神聖さはあなたのものです。

 His strength is yours because He is the Self that God created as His only Son.
 キリストこそ神がそのひとり子として創造した大いなる自己なので、キリストの強さはあなたのものです。



4. The images you make cannot prevail against what God Himself would have you be.
 あなたの作り出す肖像が、神自らがあなたをあらしめようと意図した実像に対抗して敵うはずがありません。

 Be never fearful of temptation, then, but see it as it is; another chance to choose again, and let Christ's strength prevail in every circumstance and every place you raised an image of yourself before.
 ゆえに、決して誘惑を恐れずに、その誘惑をありのままに見てください。すなわち、その誘惑を、あなたが以前に自分自身の肖像を掲げたありとあらゆる状況や場所においてキリストの力強さが勝利を収めて行き渡ってゆくためにもう一度選び直すための新たな機会とみなすがよいでしょう。

 For what appears to hide the face of Christ is powerless before His majesty, and disappears before His holy sight.
 というのは、キリストの顔を隠しているように見えるものは、キリストの威厳を前にしては無力であり、キリストの神聖な一瞥を前にすれば影も形もなく消え去ってしまうからです。

 The saviors of the world, who see like Him, are merely those who choose His strength instead of their own weakness, seen apart from Him.
 この世界の救い主たちとは、キリストと同じように見る者、すなわち、単にキリストとは別に見るという自分たちの弱さの代わりに、キリストの力強さを選ぶ者たちのことにほかなりません。

 They will redeem the world, for they are joined in all the power of the Will of God.
 彼らは世界を救うでしょう。というのは、彼らは、神の大いなる意志の持てるすべての力においてひとつになっているからです。

 And what they will is only what He wills.
 そして、彼らが意図するのは、神が意図することだけです。

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5. Learn, then, the happy habit of response to all temptation to perceive yourself as weak and miserable with these words:
 それゆえ、あなた自身を弱くて惨めな存在だと知覚させるようなどんな誘惑にも、明るい気持ちで次の言葉で応える習慣を身につけてください。


"I am as God created me.
「私は神が創造してくれたままの存在だ。

His Son can suffer nothing.
神の子には何も苦しむことなどできない。

And I am His Son."
そして、私こそがその神の子なのだ。」


 Thus is Christ's strength invited to prevail, replacing all your weakness with the strength that comes from God and that can never fail.
 こうして、キリストの強さが広く行き渡るようにと招かれ、あなたの弱さはすべて、神から来る絶対に失敗する心配のない力強さへと置き換わります。

 And thus are miracles as natural as fear and agony appeared to be before the choice for holiness was made.
 そうなれば、神聖なるものが選択される以前は、恐れたり悶え苦しんだりすることが当然のように思えていたのと同じくらい、今度は奇跡が起こるのが当たり前のことになります。

 For in that choice are false distinctions gone, illusory alternatives laid by, and nothing left to interfere with truth.
 というのも、神聖さを選択したことで、間違った区別はなくなり、幻の選択肢は捨て去られ、真理を妨げるものが何もなくなるからです。



6. You are as God created you, and so is every living thing you look upon, regardless of the images you see.
 あなたは神に創造されたままのあなたです。そして、あなたがそこにどのような姿を見ていようとも、あなたの目にする命あるすべてのものも神に創造されたままです。

 What you behold as sickness and as pain, as weakness and as suffering and loss, is but temptation to perceive yourself defenseless and in hell.
 あなたが病気や苦痛、あるいは弱点、苦悩や損失として見ていることは、ただあなたに自分が無力なまま地獄にいるのだと知覚させようとする誘惑でしかありません。

 Yield not to this, and you will see all pain, in every form, wherever it occurs, but disappear as mists before the sun.
 こんな誘惑に屈してはなりません。屈しなければ、それがどんな形でどこで起ころうとも、あらゆる苦痛が、ただ太陽を前にした霧のように消えてゆくのがあなたにもわかるでしょう。

 A miracle has come to heal God's Son, and close the door upon his dreams of weakness, opening the way to his salvation and release.
 神の子を癒すために奇跡が訪れ、彼の弱さの夢に扉を閉ざして、彼の救済と解放への道を開いたのです。

 Choose once again what you would have him be, remembering that every choice you make establishes your own identity as you will see it and believe it is.
 自分が神の子にどのような存在であってほしいと思うのか、もう一度、選び直してください。ただし、あなたの選択の一つひとつが、あなたが自分自身を何者とみなして信じるようになるかを決めることになるのを忘れないでください。

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7. Deny me not the little gift I ask, when in exchange I lay before your feet the peace of God, and power to bring this peace to everyone who wanders in the world uncertain, lonely, and in constant fear.
 私が求めるささやかな贈り物を私に捧げるのを拒まないでください。そうすれば、それと交換に、私はあなたの足許に神の平安とその平安をみんなにもたらすための力を置きましょう。あなたはこの力によって、自信なく、ひとり寂しく、絶え間ない恐怖に怯えながらこの世界をさまよっているすべての者たちに、神の平安をもたらすのです。

 For it is given you to join with him, and through the Christ in you unveil his eyes, and let him look upon the Christ in him. 
 というのは、その力は、あなたが彼とひとつになり、あなたの内なるキリストを通して、彼の目を覆っているものを取り除いて、彼自身の内なるキリストを見つめられるようにするために与えられるものだからです。



8. My brothers in salvation, do not fail to hear my voice and listen to my words.
 救済を担う私の兄弟たちよ、私の声を聞き損ねないように、私の言葉に耳を澄ましてください。

 I ask for nothing but your own release.
 私は、あなた自身の解放以外には何も求めてはいません。

 There is no place for hell within a world whose loveliness can yet be so intense and so inclusive it is but a step from there to Heaven.
 凛々たる美しさですべてを包みこみ、天国から一歩しか離れていない世界には、地獄が入りこむ余地などありません。

 To your tired eyes I bring a vision of a different world, so new and clean and fresh you will forget the pain and sorrow that you saw before.
 あなたの疲れた目には、私が違う世界のヴィジョンをもたらしてあげましょう。その世界はあまりに初々しく清潔で新鮮な世界なので、あなたは以前に見ていた苦悩や悲嘆など忘れ去ってしまうはずです。

 Yet this a vision is which you must share with everyone you see, for otherwise you will behold it not.
 しかし、あなたは自分が出会うすべての人たちとこのヴィジョンを分かち合わなければなりません。というのは、そうしないと、あなたにはそのヴィジョンが見えなくなってしまうからです。

 To give this gift is how to make it yours.
 このヴィジョンを贈り物として与えることこそ、そのヴィジョンを自分のものにするための方法なのです。

 And God ordained, in loving kindness, that it be for you.
 そして、神は愛に満ちた優しさで、その贈り物があなたのものになるようにと予め定めてくれているのです。

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9. Let us be glad that we can walk the world, and find so many chances to perceive another situation where God's gift can once again be recognized as ours!
 この世界を歩みながら、神の贈り物を自分たちのものとして再び認めることができる新たな状況を知覚する機会を私たちがこんなにも多く見出せることを喜びましょう。

 And thus will all the vestiges of hell, the secret sins and hidden hates be gone.
 こうして、地獄の名残りや、秘密にしている罪の数々、そして、胸に秘めた憎しみなどがすべて消え去ってしまいます。

 And all the loveliness which they concealed appear like lawns of Heaven to our sight, to lift us high above the thorny roads we traveled on before the Christ appeared.
 そして、それらが隠していた美しさのすべてが、私たちの目の前にまるで天国の芝生のように姿を現して、キリストが現われるまで私たちが旅してきた荊の道を上から見下ろせる高みにまで私たちを昇らせてくれます。

 Hear me, my brothers, hear and join with me.
 私の兄弟たちよ、私の言葉に耳を傾け、よく聞いて私とひとつに結ばれなさい。

 God has ordained I cannot call in vain, and in His certainty I rest content.
 私の呼びかけが無駄に終わることがありえないと神が定めてくれているので、私は神の確信に満足しています。

 For you will hear, and you will choose again.
 というのも、あなたはきっと私の声を聞いて、もう一度選び直してくれるはずだからです。

 And in this choice is everyone made free.
 そして、あなたのこの選択が、みんなを解放することになります。



10. I thank You, Father, for these holy ones who are my brothers as they are Your Sons.
 大いなる父よ、あなたの子であるがゆえに私の兄弟であるこの聖なる者たちに代わって、私はあなたに感謝を捧げます。

 My faith in them is Yours.
 私の彼らへ信頼は、あなたのものです。

 I am as sure that they will come to me as You are sure of what they are, and will forever be.
 あなたがこの者たちの本来の姿とそれが永遠にそうであり続けることについて確信しているように、私もこの兄弟たちが私のところに来てくれると確信しています。

 They will accept the gift I offer them, because You gave it me on their behalf.
 彼らはきっと、私が差し延べる贈り物を受け取ってくれるでしょう。なぜなら、あなたがそれを私に託してくれたのは彼らのためだからです。

 And as I would but do Your holy Will, so will they choose.
 そして、私がただあなたの聖なる意志をなすことだけを意図するように、この者たちもきっとそうすることを選択するでしょう。

 And I give thanks for them.
 ですから、兄弟たちに代わって私が感謝を捧げます。

 Salvation's song will echo through the world with every choice they make.
 兄弟たちがその選択をするたびに、救いの歌が世界中に響き渡ります。

 For we are one in purpose, and the end of hell is near.
 というのは、私たちは目的をひとつにしており、地獄の終わりが近づいているからです。

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11. In joyous welcome is my hand outstretched to every brother who would join with me in reaching past temptation, and who looks with fixed determination toward the light that shines beyond in perfect constancy.
 私と一緒に誘惑を乗り越えて行こうとする一人ひとりの兄弟、そして、完璧な不変性の中で輝き続ける光に固い決意の下で眼差しを向ける一人ひとりの兄弟を喜んで迎え入れようと私は手を差し出しています。

 Give me my own, for they belong to You.
 私に属する者たちをお与えください。その者たちはあなたに属するからです。

 And can You fail in what is but Your Will?
 それに、あなたが自らの意志にほかならないことをなすことに失敗するはずがありません。

 I give You thanks for what my brothers are.
 私の兄弟たちが本当は誰なのかについて、私はあなたに感謝を捧げます。

 And as each one elects to join with me, the song of thanks from earth to Heaven grows from tiny scattered threads of melody to one inclusive chorus from a world redeemed from hell, and giving thanks to You.
 ひとり、そしてまたひとりと、兄弟たちが私とひとつに結ばれることを選んでくれるにつれて、地上から天国へと届く感謝の歌声は、最初はメロディーの断片がかすかに聞こるだけですが、やがてすべてをひとつに包み込む大きな合唱となって、地獄から救済された世界からあなたに感謝を捧げるようになります。



12. And now we say "Amen."
 そして今こそ、私たちは「アーメン」と唱えます。

 For Christ has come to dwell in the abode You set for Him before time was, in calm eternity.
 なぜなら、時が始まる以前から、穏やかな永遠の中にあなたが彼のために備えておいてくれた住み処に住まうためにキリストがやってきたからです。

 The journey closes, ending at the place where it began.
 旅路は大詰めを迎え、それが始まったところで終わります。

 No trace of it remains.
 旅人の足跡はまったく残りません。

 Not one illusion is accorded faith, and not one spot of darkness still remains to hide the face of Christ from anyone.
 幻想はただのひとつとして信頼されることはなく、なおも誰かからキリストの顔を隠し続けるような闇は一点も残ってはいません。

 Thy Will is done, complete and perfectly, and all creation recognizes You, and knows You as the only Source it has.
 あなたの大いなる意志は完結し、完璧に成し遂げられました。そして、すべての創造物があなたを認識し、あなたこそが自分たちすべての唯一の大いなる源なのだと知ります。

 Clear in Your likeness does the light shine forth from everything that lives and moves in You.
 あなたの中に生きて活動するありとあらゆるものから、あなたと同じものであることが明らかな光が輝き出しています。

 For we have reached where all of us are one, and we are home, where You would have us be.
 というのも、私たちは私たちみんながひとつであるところに到達したからです。私たちはとうとう、あなたが私たちの居場所として意図してくれたわが家へと辿り着いたのです。


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– And once more Zarathustra became immersed in himself and sat down again on the great stone, and he reflected.
ーーそして、もう一度、ツァラトゥストラは自分の内面に沈潜して再び大きな岩に座って黙考した。

Suddenly he jumped to his feet –
突然、彼は飛び上がった。ーー

“Pity! Pity for the higher men!” he cried, and his face transformed to bronze.
「同情だ!ましな人間に対する哀れみなんだ!」と彼は叫び、彼の顔は青銅のように変貌した。

“Well then! That – has its time!
「よし!それも~終わったのだ!

My suffering and my pity – what do they matter!
私が苦悩したり私が哀れんだところで、それが何になるというのだ!

Do I strive for happiness?
私は幸福を得ようと奮闘しているのだろうか?

I strive for my work!
私は自分のなすべき仕事に邁進しているのだ!

Well then!
さあ、どうだ!

The lion came, my children are near, Zarathustra became ripe, my hour came –
獅子が訪れ、私の子どもたちが近づいている。ツァラトゥストラの機は熟し、私の時が来たのだ~

This is my morning, my day is beginning: up now, up, you great noon! ” –
これは私の朝だ。これから私の昼が始まる。さあ、来い、昇ってこい、偉大なる正午よ!」

Thus spoke Zarathustra and he left his cave, glowing and strong, like a morning sun that emerges from dark mountains.
ツァラトゥストラはこう言って、暗い山脈から昇る朝日のように、白熱した力強さをみなぎらせて、彼の洞窟を去った。



Friedrich Nietzsche , Thus spoke Zarathustra
ニーチェ(「ツァラトゥストラはかく語りき」最終文)

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管理人からのプレゼント

テキストを読了されたみなさんに管理人からのプレゼントです。


パウロ・コエーリョさんの「アルケミスト」でも出てきたヘルメス・トリスメギストスエメラルド・タブレットです。



Paulo Coelho
パウロ・コエーリョ

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「エメラルド・タブレットには、何が書かれているのですか?」少年は知りたがった。
錬金術師は砂に図を描き始め、5分以内に描き終わった。彼が描いている間、少年は年老いた王様と、あの日二人が出会った広場を思い出していた。それはもう、何年も前のことのように思われた。
「これがエメラルド・タブレットに書かれていることだ」描き終わった時、錬金術師が言った。
少年は砂の上に書かれているものを読もうとした。
「これは暗号ですね」少年は少しがっかりして言った。「僕がイギリス人の本の中で見たものと、同じように見えます」
「いいや、違う」と錬金術師が答えた。「これはあの二羽のタカが飛んでいるのと、同じようなものだ。これは理屈だけではわからないものなのだ。エメラルド・タブレットは、大いなる魂への直接の通路なのだ。
賢人は、この自然の世界は単なるまぼろしで、天国の写しにすぎないと言っている。この世が存在しているということは、ただ単に、完全なる世界が存在するという証拠にすぎないのだ。目に見えるものを通して、人間が霊的な教えと神の知恵のすばらしさを理解するために、神はこの世界を作られたのだ。それが、行動を通して学ぶとわしが言ったことなのだよ」
「僕はエメラルド・タブレットを理解すべきですか?」
「もしおまえが錬金術の実験室にいるとしたら、エメラルド・タブレットを学ぶ良い機会だったろう。だが、おまえは砂漠にいる。砂漠に浸り切るがよい。砂漠がおまえに世界を教えてくれるだろう。本当は、地球上にあるすべてのものが、教えてくれるのだ。おまえは砂漠を理解する必要もない。おまえがすべきことはただ一つ、一粒の砂をじっと見つめることだけだ。そうすれば、おまえはその中に、創造のすばらしさを見るだろう」
「どのように砂漠に浸り切ればいいのですか?」
「おまえの心に耳を傾けるのだ。心はすべてを知っている。それは大いなる魂から来て、いつかそこへ戻ってゆくものだからだ」(パウロ・コエーリョ著「アルケミスト」152ページ)



エメラルド・タブレットの英語版もいろんなバージョンの訳がありますが、ニュートン版を用いました。

原文にない言葉を付加して意訳して、奇跡のコースの観点から脚色した訳を付しています。


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エメラルド・タブレットは大要次のようなことを述べているようです。


実在するのは一者である神のみ、神は光であり、光は光を拡張するのみである

拡張を内容とする神の法という根本原理を、すべての内の特定の部分、質という属性を持つ想念で制限して影を投じる投影という単一の作用を適用してフラクタル的に展開させることで、序列のある時空間と、多様な万物からなる世界が生み出された

壮大な光と影の影絵芝居という太陽の業の完結は、その始まりである幻を生み出す投影を真の姿である拡張に切り替えることで成し遂げられる

それは、実在である光と実在の不在である闇とが織り成す幻想の中で光と影がほどきがたく結合した状態から、光の作用によって実在と実在の不在を分離し、実在の不在はその実体通り看過することで、実在のみを抽出する(赦し

こうして、すべて幻想として一様であり奇跡の難易度に序列がないことを(奇跡の平等性)実践する

聖霊の英知によって投影による分離は拡張による統一に切り替わり、一度、世界という舞台からログアウトして、聖霊のアクセスキーによる管理者権限でログインし直すことになる

そうすると、自分とは分離した別の優劣のある存在であった万物は、それまでのアバターである自分と同じような別バージョンの自分としてひとつの自分の別の顔だったことに気づくことになり、万物が自分自身であるとの気づきは、愛によってすべてをひとつに結びつけ、自分自身が神の拡張であり、神の大いなる奇跡であることを思い出し、神の下へと帰還する

こうして、救済は成し遂げられる。









The Emerald Tablet
エメラルド碑文


True it is, without falsehood, certain and most true.
これから述べる事は、偽りのない確固たる普遍的真実である。

That which is above is like to that which is below, and that which is below is like to that which is above, to accomplish the miracles of one thing.
万物を一なるものならしめる奇跡を成就する手立ては、上なるものを下なるものと同じくし、下なるものを上なるものと同じくすることである。

And as all things were by the contemplation of one, so all things arose from this one thing by a single act of adaptation.
すなわち、あらゆる物事は一者が想念を抱く観想によってあらしめられたがゆえに、万物は想念の投影という単一の作用によって、この一者の観想という一事から生じたものだからである。

The father thereof is the Sun, the mother the Moon.
光である想念を拡張する太陽が父となり、光を受ける月が母となる。

The wind carried it in its womb, the earth is the nurse there of.
自らの内に想念を宿す風が子宮となり、大地は乳母となって養分を与えて想念を具象化する。

It is the father of all works of wonder throughout the whole world.
全世界のどこに起こるどんな驚異の業であろうと、その父は光を放つ太陽である。

The power thereof is perfect.
光である想念の力は完璧なものである。

If it be cast on to earth, it will separate the element of earth from that of fire, the subtle from the gross.
もしその力が地に投ぜられるなら、その力は、火の元素と地の元素とを分離し、粗大な全体から精妙な部分を分離するであろう。

With great sagacity it doth ascend gently from earth to heaven.
偉大な叡智である聖霊の力の助けを受けて、想念は静かに地上から天へと上昇する。

Again it doth descend to earth, and uniteth in itself the force from things superior and things inferior.
再び想念は天から地上へと下降し、優れたるものと劣れるものすべての力を自らの内に結合させる。

Thus thou wilt possess the glory of the brightness of the whole world, and all obscurity will fly far from thee.
こうして、汝は全世界の聡明さという栄光を得るので、汝にとって不分明なことは何ひとつなくなるであろう。

This thing is the strong fortitude of all strength, for it overcometh every subtle thing and doth penetrate every solid substance.
この栄光こそ、あらゆる力の中でも最強の力である。なぜなら、それはどんな精妙なものも凌駕し、どんな堅固な物質も貫き通すからである。

Thus was this world created.
この世界はこの力によって創造されたのだ。

Hence will there be marvellous adaptations achieved, of which the manner is this.
したがって、ここに述べた通りの方法によって、万物をひとつに結びつける素晴らしい観想が成就するであろう。

For this reason I am called Hermes Trismegistus, because I hold three parts of the wisdom of the whole world.
これがゆえに、私は、3倍偉大なる賢者(ヘルメス・トリスメギストス)と呼ばれるのだ。なぜなら、私は、世界を成り立たせる体と魂と聖霊の3部からなる叡智を携えているからである。

That which I had to say about the operation of Sol is completed.
それが私が太陽の業を完結するために言うべきことである。


C6 聖霊って何なんだろう?が参考になると思います。


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