神のひとり子と私たちの関係は?

2013年10月05日
アフォリズム 0
イェシュアの手紙」( ナチュラルスピリット マーク・ハマー著、マリディアナ万美子訳)から、神の子がひとりであることについてイェシュアが語る一節をご紹介します。




イェシュアを外に祭り上げない

この世界では、神のひとり子はイエス・キリストその人のみであり、私たちは、キリストや神の救いを待つことしかできない劣った存在であると考えられており、誰かが、我は神の子なりなんて言いはじめたら、気でも触れたのではないかというふうに捉えるというのがお約束になっています。

でも、このように考えて自分の外側に神の子としてのキリストを奉って、それを拝む姿勢は子を敬うことではないと言います。

はっきり言えば、これは偶像崇拝であり、こうすることによって、誰が神の子なのかを思い出せない状態を長引かせることにしかならないということです。


テキストからの抜粋

それでは、まず、テキストから、神のひとり子について、語られる箇所をいくつか抜粋します。

「6. It should especially be noted that God has only one son.
 この声明でとくに着目すべきなのは、神がただひとりの子しか持たないという点です。

 If all his creations are his sons, every one must be an integral part of the whole sonship.
 もし神の創造物すべてが神の子らであるなら、創造物の一つひとつは神のひとり子を構成する不可欠な部分であるに違いありません。

 The sonship in its oneness transcends the sum of its parts.
 ひとつに結ばれた神のひとり子は、それを構成する数多くの部分の単なる総和を凌駕するものです。

 However, this is obscured as long as any of its parts is missing.
 しかしながら、神の子全体の構成部分が少しでも欠けているかぎり、このことはわからないままです。

 That is why the conflict cannot ultimately be resolved until all the parts of the sonship have returned.
 だから、神の子全体に属するすべての者たちが回帰するまでは、究極的には葛藤が解消されることはありえません。

 Only then can the meaning of wholeness in the true sense be understood.
 ただ全員が戻ったときにのみ、真の意味で、全体性の意味を理解することができます。

 Any part of the sonship can believe in error or incompleteness if he so chooses.
 神の子のどの部分を構成する者も、彼がもしそれを選ぶなら、誤りや不完全さを信じることができます。

 However, if he does so, he is believing in the existence of nothingness.
 けれども、もし彼が誤りや不完全さを信じるなら、彼は無が存在すると信じているのです。

 The correction of this error is the Atonement.
 この誤りを修正するのが贖罪です。」(テキスト第二章 VII.Cause and Effect 七 原因と結果


「6. Hear, then, the one answer of the Holy Spirit to all the questions the ego raises:
 それでは、エゴの掲げるすべての質問に対する聖霊のたったひとつの答えを聞いてください。

You are a child of God, a priceless part of His Kingdom, which He created as part of Him.
 あなたは、神のひとり子であり、神が神の一部として創造した神の王国の値踏みできないほどに貴重な部分なのです。

 Nothing else exists and only this is real.
 他には何も存在するものはなく、ただこれだけが本当にあるものです。

 You have chosen a sleep in which you have had bad dreams, but the sleep is not real and God calls you to awake.
 あなたは眠りに就くことを選び、その眠りの中で悪い夢を見ています。しかし、そんな眠りは本当ではないし、神はあなたに目を覚ますようにと呼びかけています。

 There will be nothing left of your dream when you hear Him, because you will awaken.
 あなたが神の声に耳を傾けるなら、あなたの夢見たことは何ひとつとして残らないでしょう。なぜなら、あなたは目覚めることになるからです。

 Your dreams contain many of the ego's symbols and they have confused you.
 あなたの夢の中にはエゴを象徴するものがたくさん含まれており、そんなエゴの象徴たちがあなたを混乱させてきました。

 Yet that was only because you were asleep and did not know.
 しかし、あなたがエゴの象徴に混乱させられてしまっていたのは単に、あなたが眠りこんでいて、何も知らなかったからにすぎません。

 When you wake you will see the truth around you and you will no longer believe in dreams, because they will have no reality for you.
 あなたが目覚めたなら、あなたは、自分の周りに真理そのものを見ることになります。そうなれば、あなたは、もはや夢を信じることはないでしょう。なぜなら、夢はあなたにとって一切の現実味を失ってしまっているからです。

 Yet the Kingdom and all that you have created there will have great reality for you, because they are beautiful and true.
 他方で、王国と、そこであなたが創造した全てのものが、あなたにとって、著しい現実味を帯びて来ます。なぜなら、神の王国と全てのものは美しくて真実だからです。」(テキスト第六章 IV. The Only Answer 四 唯一の答え


「2. What Comforter can there be for the sick children of God except His power through you?
 あなたを通して現れる神の力以外の何が、病気の子供たちの慰め主となりうるでしょうか。

 Remember that it does not matter where in the Sonship He is accepted.
 神が、神の子全体のどの部分に受け入れられるか、それは重要なことではないということを覚えておいてください。

 He is always accepted for all, and when your mind receives Him the remembrance of Him awakens throughout the Sonship.
 神はつねにみんなのために受け入れられることになります。だから、あなたの心が神を迎え入れるなら、神の子全員に神の記憶が蘇って来るのです。

 Heal your brothers simply by accepting God for them.
 ただ自分の兄弟たちに代わって神を受け入れることによって、彼らを癒してください。

 Your minds are not separate, and God has only one channel for healing because He has but one Son.
 あなたたちの心は別々のものではありません。そして、神は、癒しのための経路をただひとつ持っているだけです。なぜなら、神にはひとりの子があるだけだからです。

 God's remaining communication link with all His children joins them together, and them to Him.
 神が今も残してある子供たち全員とのコミュニケーションの絆が、子供たちみんなをひとつに結び合わせ、そして、ひとつに結びついた神の子たちを神とひとつに結び合わせます。

 To be aware of this is to heal them because it is the awareness that no one is separate, and so no one is sick.
 このことに気付くことが、神の子みんなを癒すことになります。なぜなら、それは、誰も別々になってはおらず、したがって、誰ひとりとして病気ではないと自覚することだからです。」(テキスト第十章 III. The God of Sickness 三 病の神


「9. God has not many sons, but only one.
 神には、たくさんの子供たちがいるわけではありません。ただひとりの子があるだけです。

 Who can have more, and who be given less?
 そうだとすれば、誰かがより多く持ったり、より少なく与えられたりすることなどあり得るでしょうか。

 In Heaven would the Son of God but laugh, if idols could intrude upon his peace.
 天国において、もし偶像が神の子の平安を妨げることができると言ったら、神の子は、ただ笑うばかりでしょう。

 It is for him the Holy Spirit speaks, and tells you idols have no purpose here.
 聖霊が語るのは、そんな神の子のためであり、あなたに、この地上において偶像には何の目的もないのだと教えてくれます。

 For more than Heaven can you never have.
 というのは、あなたは決して天国以上のものを手に入れることができないからです。

 If Heaven is within, why would you seek for idols that would make of Heaven less, to give you more than God bestowed upon your brother and on you, as one with Him?
 もし天国が内にあるとすれば、神とひとつであるものとして、兄弟とあなたに神が授けてくれた天国があるというのに、どうして、それ以上のものを得ようとして、天国を本来より小さく劣るものにしようとする偶像を探そうとなどするのでしょうか。

 God gave you all there is.
 神は存在するすべてのものを、あなたに与えてくれています。

 And to be sure you could not lose it, did He also give the same to every living thing as well.
 そして、あなたがそれを失うことのないようにと、同じように、生きとし生けるものにも与えたのです。

 And thus is every living thing a part of you, as of Himself.
 したがって、生きとし生けるのものは、神自身の一部であるように、あなたの一部でもあるのです。

 No idol can establish you as more than God.
 いかなる偶像にも、あなたを神をも凌ぐ存在として確立することなど決してできないのです。

 But you will never be content with being less.
 かといって、あなたが神に劣るものであることに甘んずるようになるということも決してないのです。」(テキスト第二十九章 VIII. The Anti-Christ 八 反キリスト





イェシュアの手紙

それでは、イェシュアの手紙です。

「さあ、始めよう。
・・・・
もう一度、聖書を開いてもらいたい。
・・・・
マルコによる福音書の4章9節を開いて読みなさい。
・・・・
「そして、『聞く耳のある者は聞きなさい』と言われた。聞く耳のある者には、御国の秘密・・・・」
・・・・
「すべての人が、父を敬うように、子も敬うようになるためである。
子を敬わない者は、子をお遣わしになった父をも敬わない」

この教えについてわたしが語る言葉を

注意深く聞くように強く求める。

人間の頭が創り出した

わたしのイメージに向かって

神頼みをするだけのために

寺院を立て、中に入り、

そして、それを「子を敬うこと」と思っている者は、

はっきりと知りなさい。

あなたがたは、子を敬ってはいない。


子は一人だけ、

他にはいない。

これが意味することは何だろうか?


わたしがその子で、

あなたが救われるべき「他者」というわけではない。

わたしは、あなたより上の者ではない。

わたしは子であり、

あなたもまたそういう存在である。

子とは、この宇宙、または、別の宇宙にあろうとも、

すべてのハートの中に存在するものであるから。

限界のない、

無限なるものである。


それなら、なぜ

子であるあなたが

あなた自身の中の子を敬うことなくして、

わたしを敬うことができるであろうか?

東洋の地の予言者によってもたらされた

偉大なる真実がある。

あなたが「ブラフマン―アートマン」として知っているものである。

それが意味するところは、

スピリットは人のハートの中に存在しており、

そして、そのスピリットこそが

幻想を受け入れる前の彼自身である。

その一なるスピリットは、すべての生命の中に存在しており、

それがブラフマン、

または、父なる神である。


だから、敬いなさい。

まず何よりも、

あなた自身の中の子を。

そうすることによってのみ

わたしを敬うことができる。


こうすることによってのみ

わたしを敬う者が、わたしを遣わした方をも敬うことになる。

そして、愛である神は、

そのすべてを表現されるために、

あなたたち一人ひとりをも遣わされたのである。


そしてもし、子がすべてのものの中に存在しないのであれば、

わたしはこのように語ったりはしなかった。

「木を切り裂いたとき、わたしはそこにいる。

石を持ち上げたとき、

そこにわたしを見つけるであろう」


すべてのもののハートの中を見ることは、

子の輝きを見ることである。

この中に、御国として知られているものの神秘が存在する。


見よ、わたしが必ずいつもあなたと共にあることを。

それは、わたしたちが本当に一つであり、

たった一人しか存在しない子であるから。


今日はこれで十分であろう。

あなたがわたしに対する抵抗を

手放してくれたことを嬉しく思う。

これによって、あなたが今までかすかに想像することしかできなかった

平和を築いてゆくことであろう。

そして、あなたの想像は、

あなたがかつて旅立っていった光の記憶の

影に他ならない。


すべての魂は、放蕩息子である。

本当の自分が誰であるかを忘れ、

そして、一瞬のうちに起こる夢を夢見るために

自らの選択によって我が身を仮面で覆い隠した。


それゆえ、

夢から覚めることは、

目を開けるぐらいの努力しか要さない。


さあ、一人ひとりの

子の目を

今、開けようではないか。


アーメン」(「イェシュアの手紙」ナチュラルスピリット マーク・ハマー著、マリディアナ万美子訳 189~196ページ)
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 松山 健 Matsuyama Ken
この記事を書いた人:  松山 健 Matsuyama Ken

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