レッスン149「レッスン137と138の復習」

2013年11月08日
レッスン141〜150 0

私が人生を諦めて、自分一個の幸不幸などはどうでもよいと悟って以来、少なくとも人生は、私にやさしくしてくれるようになった。



ヘルマン・ヘッセ(「春の嵐」)




幸福の追求は自己矛盾である。

幸福の追求は幸福を妨げる。



ヴィクトール・フランクル





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レッスン149です。

今日はレッスン137と138の復習です。



冒頭のヘッセやフランクルの名言に通じる真理は皮肉なものです。
自分のものにしようと追えば追うほど遠ざかり、もうどうでもよいと自分が得ることを諦めて、せめて自分以外の大切な人たちがそれを得られるようにと思い始めたとたん、すでに自分がそれをふんだんに持っていたことに気づくというパラドックスです。


幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない: マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門が参考になると思います。



さて、今日ご紹介するのは、映画「インセプション」です。

インセプション

ウィキあらすじ

ウィキペたん

「冒頭、海岸で目覚めるドム・コブは、年老いたサイトーと食事をする。

その全く同じ部屋で現在のサイトーとコブは相棒のアーサーと食事をしながら、アイディアの寄生に関して話す。コブはそこで、亡き妻モルと出会う。コブはアーサーと共に金庫から秘密が書かれた封書を盗み出すが、サイトーとモルに阻まれ、仕方なくコブはアーサーを射殺して、その巨大な日本的な屋敷を崩壊させる。これは実はアーサーの夢の中に入り込んで「明晰夢」を操作していたのであった。暴動が迫る古いアパートでアーサー、サイトーは目覚め、コブは浴槽に"キック"されて目覚める。コボル社に機密を教えるためにサイトーを銃で脅すが、サイトーにそこもまた夢であることがバレて失敗。これはナッシュの夢の中であり、現実では日本の新幹線「のぞみ」のグリーンシートで4人は寝ているのであった。「エクストラクト」という夢の中に入って情報を抜きとる産業スパイとしての仕事に失敗したコブは新幹線を降り、アーサーとナッシュもサイトーと日本人協力者を残して去る。子供たちと電話で話すコブのホテルの部屋にアーサーが来て、一緒にヘリコプターで逃げようとするが、そのヘリコプターに乗っていたのは、サイトーであった。ナッシュを捕まえて口を割らせたのである。サイトーに促されてヘリコプターに乗せられたコブとアーサーに、サイトーは逆に、「インセプション」が可能かを尋ねる。「インセプション」とは、「エクストラクト」の様な抜き取り術とは逆に相手にアイディアを植え付けることであった。アーサーは不可能だと答えるが、コブは否定せずヘリコプターを下りる。サイトーから病気である競争相手モーリス・フィッシャーが経営するエネルギー複合企業を破滅させるため、モーリスの息子にして後継者であるロバート・フィッシャーに父親の会社を解体させるのを納得させるアイディアを植え付けるインセプションを依頼する。サイトーは、見返りとしてコブの犯罪容疑を取り消して、アメリカへ再入国してコブが娘と息子が待つ家に戻れるよう、影響力を行使することを匂わせる。パリへの機内で、心配するアーサーにコブはかつて、インセプションをしたことがあると伝える。

コブはパリの大学へ行き、恩師であり亡き妻モルの父でもあるマイルス教授から優秀な「設計師」としてアリアドネを紹介される。アリアドネに夢に入る世界を教え設計を教示するが、コブの夢の中で強烈な潜在意識であるモルの存在を恐れて、断る。コブは、ケニアのモンバサのカジノに行き、口達者な「偽造師」イームスと会って、協力を要請、コブは追手から逃げる最中にサイトーに救われる。夢の設計というかつてない挑戦に取り付かれたアリアドネは、戻ってアーサーから指導を受ける。コブはサイトーと共にイームスから、夢を安定させる強力な鎮静薬を調合する「調合師」ユスフと会い、実際に体験するが、コブはやはり潜在意識のモルの存在に悩まされる。 フィッシャーが治療を受けるシドニーにて、機会を待つコブ、サイトー、アーサー、アリアドネ、イームス、ユスフの6人。夢と現実を見分けるトーテムと呼ばれる小道具を作っているアリアドネは、コブと話した時にコブには妻殺しの容疑を掛けられていることを知る。ロバート・フィッシャーにインセプションする作戦会議では、夢の第1階層では父との関係を提起、第2階層で自分で何か成し遂げたい、第3階層で自分の道を進め、と植え付けることにする。毎晩コブが鎮痛薬を受けて夢の中に入っているのを気にしていたアリアドネはコブの夢の中に潜入し、そこで亡き妻のモルを閉じ込めていたことを知る。彼女はコブを心配し、自らも作戦に参加することにする。いよいよモーリス・フィッシャーが亡くなり、作戦の準備の為サイトーは航空会社を買収しており、ロバートが乗るシドニー発ロサンジェルス行きの飛行機に乗り込んでロバートに鎮痛薬を飲ませて眠らせ、5人と共にユスフの夢に参加させる。

『第1階層』は雨のロサンジェルス。タクシーを奪い、タクシーに乗り込んできたロバートを拉致するが、その時にコブたちは突然、機関車に襲われ、サイトーたちも謎の武装集団に襲撃される。ロバートが何者かが潜在意識に潜入したことを想定して自衛手段を掛けていた為で、銃撃戦でサイトーが負傷してしまう。サイトーを作戦から離脱させるべく射殺しようとするイームスに対して、コブは鎮静剤が強力過ぎるので、今死んだら「虚無」に落ちることを皆に伝え、混乱のなか作戦を変更する。倉庫に逃げた6人は、ロバートを脅し、イームスは亡くなったモーリスの右腕だったピーター・ブラウニングに化けて、嘘の情報をロバートに植え付けるのに成功する。武装集団に見つかり、車で逃げる6人は、車を運転するユスフ以外はロバートを伴って、『第2階層』のアーサーの夢であるホテルに入る。ホテルのバーで金髪美女に変身したイームスがロバートを口説く。そこで、ロバートにコブは夢の中にいることを敢えて伝えて追手を倒し、ロバートが監禁される予定だった部屋に入る。その部屋にブラウニングが現れた為、ロバートはブラウニングが陰謀の主であったかもしれないと思い、ロバートは率先して第3階層に入ることを望み、アーサーが残って5人はイームスの夢の中に入る。ユスフの運転する車は雨の中、武装集団からの攻撃を受けており、その中で眠る6人は常に第2階層でも重力の変化や振動、天候の異常を感じる。ホテルに残ったアーサーは、5人が眠った後は、上の階層で車が傾くと、重力が変化するような状況で追手と戦うことになる。『第3階層』は雪山の病院。イームスは囮として武装集団を引きつけ、その間にサイトーがロバートを伴って病院に潜入し、コブとアリアドネが護衛する。

第1階層での、ユスフの運転する車は橋から飛び降り、その衝撃で第2階層のアーサーも吹き飛ばされ、第3階層では雪崩が起きる。負傷しているサイトーを伴って、ロバートは金庫に入ることに成功するが、直前でモルが現れロバートを殺したために、モルを射殺するがロバートは虚無に落ちてしまう。作戦の失敗を謝罪するコブに、アリアドネは一緒に虚無に落ちて、ロバートを救うことを提案する。

コブとアリアドネは虚無に入り、廃墟が崩れる海岸で目覚める。そこはコブが亡き妻のモルと愛し合っていた時に共に作った思い出の場所が詰まった世界であった。コブとアリアドネは、第3階層で射殺したモルと出会う。モルはコブに虚無に残ってほしいと頼み、コブはアリアドネに過去に戻りたくないと言ったモルに対してインセプションした過去を語る。次のキックが迫る中、コブをナイフで襲ったモルをアリアドネは射殺し、ロバートを見つけて高層階から突き落とす。第3階層では、サイトーが武装集団を引きつけていたが、力尽きてしまう。イームスが与えた電気ショックでロバートの蘇生に成功してロバートは生き返り、ロバートは金庫を開けて死ぬ間際の父モーリスと対面して、遺言を得る。インセプションが成功したのを見届けて、イームスは第3階層の病院ごと爆破する。いまだモルに翻弄されるコブにアリアドネは戻ろうと懇願するが、コブは虚無にサイトーも落ちてくるから、彼を助けてからだと、先にアリアドネだけが第3階層の病院に、病院の爆破で第2階層のホテルに戻る。第1階層の乗車中の車の落下で無重力となってしまったために、第2階層でアーサーはエレベーターに5人を乗せて爆破し、キックの衝撃を与える。結果、川に落ちた車の中に乗っていた、アーサー、アリアドネ、ブラウニングに変装したイームス、ロバートが目覚めて、川に沈む車から脱出する。

冒頭のコブと、年老いたサイトーが食事をするシーンに戻り、虚無の世界で年月が経ったのが分かる。コブはサイトーにアイディアについて語り、サイトーに自殺を勧め、やがてコブ、サイトー、アーサー、アリアドネ、イームス、ユスフ、ロバート全員が飛行機の中で目覚める。コブはアメリカへの入国審査をパスすることができ、マイルス教授に空港で迎えられる。コブはアメリカの自宅にたどり着き、夢か現実かを判断する為にトーテムを回す。そして子供たちと再会し抱き上げる。 そんな幸せそうなコブの背後でトーテムは不安定に回り続け、止まるか止まらないかという寸前で物語は幕を閉じる。」

クリストファー・ノーラン監督の作品には一貫して、時間、夢、幻想、記憶というコースが取り上げる重要テーマが描かれており、大きな示唆を受けることができます。



【序文で示された復習の手順】

1.第2部でどのように真理を適用できるか学ぶための準備を自分はしているのだと意識する


2. 各々のステップをひとつに統合する中心テーマが「私の心が抱くのは、ただ神とともに思考する想念だけだ」と確認する。

この言葉は事実であり、このことは、私たちが何者なのか、そして、私たちの大いなる父がいかなる存在なのかについての真理を表している。

この想念によって、父なる神はわが子を創造し、子を神自身との共同創造者の地位に就かせたのであり、この想念こそ、救済を子に完全に保証する想念だ。

というのも、子の心の中には、大いなる父と分かち合う思い以外はいかなる想念も留まることができないからです。

赦しがなされないために、神の子はこの想念を自覚できないままになってはいるが、この想念は永遠に真実だ。



3.その中に真の赦しの欠如が念入りに隠されている多くの形態を少しでも理解することで準備を始めよう。

それらの形態は赦そうとしない思いが目に触れて気づかれてしまわないための防衛策であり、私たちに何かほかのものを見せて、自己欺瞞を修正に取って代わらせることを通して修正がなされないままに保つことを目的とする幻想なので、その本質通りに知覚されていない。



4. それでも、私たちの自己欺瞞が真理に取って代わることはできないのだから、私たちの心が抱くのは、ただ私たちが神とともに思考する想念だけだ。

だから、私たちは、この復習のそれぞれの実習時間を始めるに際しては、自分の読むレッスンを理解し、そのレッスンが私たちに伝えようとする意味を把握できるよう自分の心を整えなければならない。



5. 毎日を、自分の心を準備する時間をとることから始め、自分の心を開いて、心から惑わすような思いを一掃し、「私の心が抱くのは、私が神とともに思考する想念だけだ」という考えだけに完全に集中し、そのほかの考えは排除する。

この考えを5分間心に抱くだけで十分に、その日を神の定める方針に沿ったものとして、私たちがその日に受け取るすべての想念を神の大いなる心に委ねることになる。



6. それらの想念は、すべて神と分かち合われることになるのだから、私たちだけから生じるのではない。

だから、一つひとつの想念が神の大いなる愛のメッセージを私たちへともたらし、私たちからの愛のメッセージを神へと送り返すことになり、こうして、神自身がそう意図した通りに、万軍の主との霊的交わりは私たちのものとなる。

そして、神自身を完成させる子である私たちが神に加わるとき、神も私たちとひとつに結ばれ、私たちは完全なものとなる。



7. 私たちの準備が整ったあとに、ただその日に私たちが復習するようにと指定されたふたつの考えをそれぞれ読む。

それから、目を閉じて、それらの考えをゆっくり自分に言い聞かせるが、私たちは時間を意図された通りの目的に用いているのだから、急ぐ必要はない。

神の大いなる声を通して自分にその言葉が授けられたときのように、それぞれの言葉に神が授けた意味によってその言葉を輝かせる。

その日に私たちが復習するそれぞれの考えの中には、神が私たちに受け取るようにと置いてくれた贈り物があるので、それを受け取るように意識する。

そして、私たちは、次のような点以外には何らの型にはまった手順を用いない。



8. その日の1時間ごとに、1日を始める際に抱いた考えを私たちの心に思い浮かべて、その考えとともに静かな時を過ごす。

それから、その日に実習するふたつの考えをゆっくりと繰り返し、それらの考えが私たちのために含んでいる贈り物が見えるように十分に時間をかけ、それらの贈り物が受け取られるように意図されているところで、それらの贈り物を受け取るようにする。



9.私たちは、ほかにどんな思いも何も付け加えることなく、これらの考えをそのままのメッセージとして受け取る。

私たちが幸せと安息、果てしない静寂、完璧な確信、そして、私たちが大いなる父から承継したものとして、私たちの父が私たちに受け取るようにと意図するすべてを得るために、これ以上のことは何も必要ない。

私たちが復習を進めるに際して、実習を行う毎日は、まず、その日を自分たちにとって祝福と幸福の特別な日にしてくれたその日の考えを繰り返すことではじめ、1日を始めたのと同じようにその日を締めくくる。



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Lesson 149

My mind holds only what I think with God.
私の心が抱くのは、ただ神とともに思考する想念だけだ。



[137]
 When I am healed I am not healed alone.
 私が癒されるとき、癒されるのは私だけではない。


[138]
 Heaven is the decision I must make.
 天国は、私が選ぶべき決断だ。






次

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It’s not how much we give, but how much love we put into giving. – Mother Teresa

 松山 健 Matsuyama Ken
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