レッスン194「私は、未来を神の手に委ねる」

2013年12月25日
レッスン191〜200 0

The future is programmed in the present.
未来は現在において構想され具体化します。

To let the past go is to remember that in the present, my brother is innocent.
過去を去らせる方法は、現在において自分の兄弟には罪はないと思い出すことです。



Marianne Williamson
マリアン・ウィリアムソン



Pray, and let God worry.
祈ることにして、心配ごとは神に委ねなさい。



Martin Luther
マルティン・ルター





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レッスン194です。

「私は、未来を神の手に委ねる」が今日のテーマです。


敵対していた世界の友となる

本レッスンの最後の一文です。

9.「No longer is the world our enemy, for we have chosen that we be its friend.
 世界は、もはや私たちの敵ではありません。というのも、私たちは世界の友となることを選択したからです。」

コースを読んでいると、「この世界は幻想で、神の子を幽閉する牢獄であり、消滅させるべきだ」というように、世界を消し去るべき攻撃対象として捉えるような解釈をしてしまいがちです。





世界を否認することによってではなく愛し光で照らすことで真の世界が姿を現す

けれど、個別の意識を抱いて自他分離感を持ちながら生きている時点ですでに私たちは世界を敵視しているのであり、世界を非難・攻撃の対象とすることによっては、この敵対の度を増すことにしかならないとわかっているコースが、幻想である世界はその本質通り消滅すべきという趣旨を述べることはあっても、それが世界を攻撃してやっつけろという意味であるはずがありません。

世界をぶち壊すことで真の世界に到達できるわけではなく、同じ場所にいながら、心が変わることで、そこが真の世界であることに気づくようになるという観点の転換が求められるわけですから、世界の敵であろうとするか友であろうとするかは、きわめて重要な態度決定です。

自らの未来を愛に溢れる神の大いなる手に委ねた者は、未来の苦痛に対するあらゆる恐れから脱却し、現在の平安に至る道を見つけたのであり、この世界に脅かすことができない加護を確信する道を歩むことになります。


聖霊の3大レッスン

したがって、未来を神の手に委ねた者は、もはやキリストのヴィジョンで世界を眺めているので、エゴに囚われた者には攻撃と復讐に満ちた地獄に見えている同じ世界にいたとしても、彼には、他者の攻撃は救いを求める哀訴であり、自分を怒らせる兄弟たちは、私たちに他者と自分を一緒に幽閉するか一緒に解放するか選択する機会を与えてくれている救い主だと見て、報いとしては、自分が傷ついたことを示して罪悪感を抱かせてやろうと攻撃や苦痛を返すのではなく、本当の自分はまったく傷ついてはいないのだから罪悪感を抱く必要がないことを示して、愛に満ちた助けと感謝を返すことで、相手と自分は同じ神の子であるという真理に気づくことができる素晴らしい舞台として世界は見えることになるはずです(聖霊の3大レッスン)。


真の世界はどこか遠くの異次元にあるのではない

コースが消滅させようとしているのは、間違って光が当たって影ができて闇に包まれた世界ですが、どこか遠くや異次元のほかの場所に別の真の世界があるのではなく、その同じ世界が正しく光を受けて照らし出されることで闇が消滅してそこに真の世界があったのだと気づくことで、この世界が真の世界に生まれ変わる仕組みなのですから、世界を嫌悪して非難し攻撃するのではなく、世界を師として愛し、そして赦し、自分とひとつのものとして慈しみましょう。

このスタンスは、特別な関係やエゴについてもあてはまることはたびたび述べています。

分離幻想を抱くことで間違った光が当たってできた影が特別な関係やエゴなのであって、価値中立な特別な関係や自我は、正しく光が当たれば、幸せな夢となり、キリストの顔を映し出す鏡となるのだと思います。




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Lesson 194

I place the future in the Hands of God.
私は、未来を神の手に委ねる。





1. Today's idea takes another step toward quick salvation, and a giant stride it is indeed!
 今日の考えであなたは、速やかな救済に向けてもう一歩を踏み出します。それは本当に大きな前進です。

 So great the distance is that it encompasses, it sets you down just short of Heaven, with the goal in sight and obstacles behind.
 この一歩が一跨ぎにするのは本当に大きな隔たりなので、この一歩によって、さまざまな障害をあとにして、あなたは天国のほんの手前の場所に到達して、最終目的地が視野に入ります。

 Your foot has reached the lawns that welcome you to Heaven's gate; the quiet place of peace, where you await with certainty the final step of God.
 あなたはもう、天国の門の内へとあなたを迎え入れる芝生に足を踏み入れています。そこは、神が最後の一歩を踏み出してくれるのをあなたが確信して待ち受ける平安に満たされた静かな場所です。

 How far are we progressing now from earth!
 いまや私たちは、なんと地上から遠い場所までやってきたことでしょう。

 How close are we approaching to our goal!
 私たちは、自らの目標にどんなに近づいていることでしょう。

 How short the journey still to be pursued!
 残されている旅路は、なんと短いことでしょう。



2. Accept today's idea, and you have passed all anxiety, all pits of hell, all blackness of depression, thoughts of sin, and devastation brought about by guilt.
 「私は、未来を神の手に委ねる」という今日の考えを受け入れてください。そうすれば、あなたはあらゆる心配や地獄の落とし穴のすべて、絶望の闇、罪の思い、そして、罪悪感がもたらす荒廃を通り過ぎたことになります。

 Accept today's idea, and you have released the world from all imprisonment by loosening the heavy chains that locked the door to freedom on it.
 今日の考えを受け入れてください。そうすれば、あなたは、この世界が自由への扉を開かないよう閉ざしていた重い鎖を解くことによって、この世界をあらゆる幽閉状態から解放したことになります。

 You are saved, and your salvation thus becomes the gift you give the world, because you have received.
 あなたは救われたのです。したがって、あなたがすでに受け取っているがゆえに、あなたの救済は、あなたが世界に与える贈り物となります。



3. In no one instant is depression felt, or pain experienced or loss perceived.
 もう一瞬たりとも、憂鬱を感じることも、苦痛を体験することも、喪失を知覚することもありません。

 In no one instant sorrow can be set upon a throne, and worshiped faithfully.
 一瞬たりとも、悲しみが王座に据えられて、神妙に崇拝されることはありえません。

 In no one instant can one even die.
 一瞬たりとも、誰かが死ぬことすらありえません。

 And so each instant given unto God in passing, with the next one given Him already, is a time of your release from sadness, pain and even death itself.
 だから、毎瞬は過ぎ去るごとに神に捧げられ、次の瞬間もすでに神に捧げられています。それらの瞬間は、悲しみや死そのものからあなたが解放される時なのです。



4. God holds your future as He holds your past and present.
 神は、あなたの過去と現在と同様に、あなたの未来も支配しています。

 They are one to Him, and so they should be one to you.
 神にとって過去と現在と未来はひとつのものであり、したがって、過去と現在と未来はあなたにとってもひとつであるはずです。

 Yet in this world, the temporal progression still seems real.
 しかし、この世界では、時間が過去から現在そして未来へと順を追って進行してゆくことは、依然として現実のことのように思えます。

 And so you are not asked to understand the lack of sequence really found in time.
 だから、あなたには、時間が本当は順次連続するものではないと理解することまで求められてはいません。

 You are but asked to let the future go, and place it in God's Hands.
 あなたに求められているのは単に、未来を手放して、それを神の手に委ねることだけです。

 And you will see by your experience that you have laid the past and present in His Hands as well, because the past will punish you no more, and future dread will now be meaningless.
 未来を神の手に委ねたなら、あなたは、自分が過去と現在も同じように神の手に委ねたことを自らの体験によって理解するでしょう。なぜなら、もはや過去があなたを罰することはなくなり、未来の恐怖が現在において意味をなすことはなくなるからです。



5. Release the future.
 未来を解放してください。

 For the past is gone, and what is present, freed from its bequest of grief and misery, of pain and loss, becomes the instant in which time escapes the bondage of illusions where it runs its pitiless, inevitable course.
 というのも、過去は去っているので、過去から引き継いでいた悲嘆と悲惨さや苦痛や喪失という負の遺産から自由になったありのままの現在は、無慈悲で避けようのない進路に沿って時間が進行するという幻想が敷いた呪縛から時間が解き放たれる瞬間となるからです。

 Then is each instant which was slave to time transformed into a holy instant, when the light that was kept hidden in God's Son is freed to bless the world.
 そうなれば、時間の奴隷となっていた毎瞬が神聖な一瞬へと変容し、神の子の中に隠れたままになっていた光が解放されて世界を祝福します。

 Now is he free, and all his glory shines upon a world made free with him, to share his holiness.
 いまや、神の子は自由です。そして、神の子のすべての栄光は、彼とともに自由になって神の子の神聖さを分かち合う世界を照らします。



6. If you can see the lesson for today as the deliverance it really is, you will not hesitate to give as much consistent effort as you can, to make it be a part of you.
 もしあなたが「私は、未来を神の手に委ねる」という今日のレッスンをその本質の通り解放とみなすことができたら、あなたはためらうことなく、今日のレッスンを自分のものにするために自分にできるかぎりの持続的な努力を捧げられるはずです。

 As it becomes a thought that rules your mind, a habit in your problem-solving repertoire, a way of quick reaction to temptation, you extend your learning to the world.
 今日のレッスンがあなたの心を支配する考えとなって、あなたが随意に活用できる問題解決手段として身について、誘惑に駆られた際に瞬時に返すことのできる対応策となるなら、あなたは自分の学んだことを世界に拡張することになります。

 And as you learn to see salvation in all things, so will the world perceive that it is saved.
 そして、あらゆる物事の中に救済を見る術をあなたが会得するにつれて、世界は自らが救われていると知覚するようになるでしょう。



7. What worry can beset the one who gives his future to the loving Hands of God?
 自らの未来を愛に溢れる神の大いなる手に委ねた者を、どんな心配事が悩ますことができるでしょうか。

 What can he suffer?
 彼が何に苦しむことができるでしょうか。

 What can cause him pain, or bring experience of loss to him?
 何が彼に苦痛を引き起こしたり、彼に喪失を体験させたりできるでしょうか。

 What can he fear?
 彼に何を恐れることができるでしょうか。

 And what can he regard except with love?
 それに、彼に愛を伴わないどんな思いを抱くことができるでしょうか。

 For he who has escaped all fear of future pain has found his way to present peace, and certainty of care the world can never threaten.
 というのも、未来の苦痛に対するあらゆる恐れから脱却したその人は、自らが現在の平安に至る道を見つけて、この世界には決して脅かすことができない加護を受けていることを確信しているからです。

 He is sure that his perception may be faulty, but will never lack correction.
 その人は、自分の知覚が間違うことはあっても、決して修正されないままにはならないと確信しています。

 He is free to choose again when he has been deceived; to change his mind when he has made mistakes.
 彼は何の妨げもなく、自分が欺かれたときには、再び選択し直し、そして、間違ったときには、自分の心を変えることができます。



8. Place, then, your future in the Hands of God.
 ですから、あなたの未来を神の手に委ねなさい。

 For thus you call the memory of Him to come again, replacing all your thoughts of sin and evil with the truth of love.
 というのも、こうしてあなたは神の記憶を再び呼び戻し、罪や不幸についての自分の思いを愛の真理へと置き換えるからです。

 Think you the world could fail to gain thereby, and every living creature not respond with healed perception?
 そうすることによって、この世界が利益を得損ねたり、すべての命ある創造物が癒された姿を見せてくれないなどということがありうると、あなたは思うのでしょうか。

 Who entrusts himself to God has also placed the world within the Hands to which he has himself appealed for comfort and security.
 自分自身を神に委ねる者はまたこの世界をも、自分自身の安らぎと安全を求めた大いなる手の内に委ねたのです。

 He lays aside the sick illusions of the world along with his, and offers peace to both.
 その人は、この世界の病んだ幻想を自分の幻想と一緒に放棄し、自分と世界の両方に平安を差し延べます。



9. Now are we saved indeed.
 今こそ、私たちは本当に救われます。

 For in God's Hands we rest untroubled, sure that only good can come to us.
 というのも、神の大いなる手の中で、私たちは、自分たちにはただ善きことしか訪れないと確信して、何ものにも煩わされることなく安らぐからです。

 If we forget, we will be gently reassured.
 もし私たちがそのことを忘れても、私たちは優しく安心させてもらえます。

 If we accept an unforgiving thought, it will be soon replaced by love's reflection.
 もし私たちが赦さない思いを受け入れても、その思いはすぐに愛の反映に置き換えられるでしょう。

 And if we are tempted to attack, we will appeal to Him Who guards our rest to make the choice for us that leaves temptation far behind.
 だから、もし私たちが攻撃したくなる誘惑にさらされたら、私たちは、私たちの安息を守護する聖霊に頼んで、私たちに代わって誘惑を遠く去らせる選択をしてもらうことにします。

 No longer is the world our enemy, for we have chosen that we be its friend.
 世界は、もはや私たちの敵ではありません。というのも、私たちは世界の友となることを選択したからです。


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それでは、ブリトニーさんのレッスンです。





次

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 松山 健 Matsuyama Ken
この記事を書いた人:  松山 健 Matsuyama Ken

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