レッスン247「赦しなくしては、私は依然として盲目のままだろう」

2014年02月26日
レッスン241〜250 0

Everything has a lesson. Whether you can find it.
どんなことも教訓を宿している。問題は君にそれを見つけられるかどうかだ。

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Lewis Carroll
ルイス・キャロル



暗くなると書物が見えないとは、目あきというのは不自由なものじゃ。

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塙保己一(はなわほきいち)



What a blind person needs is not a teacher but another self.
目の見えない人に必要なのは教師ではなく、もうひとつの自己なのです。



Helen Keller
ヘレン・ケラー




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レッスン247です。

「赦しなくしては、私は依然として盲目のままだろう」が今日のテーマです。


まず、世界とは何かをご覧ください。






VRとAR

私たちは、肉眼でものを見て、自分は見えていると思っています。

しかし、私たちは、エゴ・身体というアバターを本当の自分だと自己同一視することで、世界や他者を自分と分離し、他者や自分の罪で世界を穢し、自分が本当は神の子であるという真理が見えなくなって盲目になっています。



AR(拡張現実)とVR(仮想現実)というIT技術があります。

ARは、一時期大流行したポケモンGoのようなスマホやARグラスを介して現実の世界に仮想の視覚情報を重ねる技術であるのに対し、VRは、ゴーグル等のVR機器を用いて感覚器官を全面的に占拠してクローズドな架空世界にリアリティを付与する技術です。

私たちが現実だと思って生きているこの世界は、幻想で塗り潰されたVR世界ですが、赦しによってキリストのヴィジョンを得て見る真の世界は、神の現実である天国が透けて見えるAR世界のようなものだと言えるかもしれません。


情報化という形での世界の霊化

情報テクノロジーの進化には目を見張るものがあります。

科学技術は人工的なものの極致であり、一見、コースの語るような神やキリストが登場する精神世界や宗教の分野とは対極にあるような印象があるかもしれません(環境破壊的な人類の進化も蟻塚と同じくらい「自然」の一部であることについてはT27-1 磔刑の絵)。

しかし、現在の情報化の進展は、電子機器の助けを借りるという形で、人間世界の霊化に向かっているのは明らかでしょう。

霊的世界は、想念の世界であり、時間や空間を超越し、思いが即座に実現する世界であり、今後、世界はどんどん霊的世界に近いものへと変貌を遂げてゆくでしょう。


霊的世界は正しい思考や分かち合いの訓練の場としてはふさわしくない

とはいえ、自他分離意識が残るかぎりは、この世界がどれだけ霊化しようが、霊的世界の課題をそのままこの世界が引き継ぐことになるだけで、技術進化という環境面のお膳立てだけで自他一体の境地を獲得するのは難しいでしょう。

別の箇所(M8 簡単な奇跡と難しい奇跡ってあるの?レッスン133「私は、無価値なものに価値を置かないことにする」)でも触れましたが、霊的世界は(神の現実には至らない、個別の霊魂の存在する低次のものでも)思いが即座に実現する世界なので、思考を正しく上手に行える魂に比べて、思考が下手くそな魂はどうしても地獄の住人になってそこから抜け出せなくなってしまいます。

肉体の壁のない想念の世界だからといって必ずしも分かち合いの実現は容易ではありません。

私たち未熟な魂は、どうしても自分の殻に閉じこもって、他者の善意を自分への攻撃だと曲解して防衛姿勢をとってしまうので、他者の経験を自らの学びとして取り込むことが難しく、力になろうという他の魂が差し延べる支援もなかなか役に立ちません(なお、魂は究極的には実在しないのであり、本当は魂に未熟も成熟もなく、すべての魂は神の子が錯覚した自分の分霊、壮大な多重人格障害でしかなく、他者と自分は同じ存在だということは忘れてはなりません。)。


学びの場としてのこの世

結局、自分で痛い目に遭ってそこから教訓を得て、学びを少しずつ進めていくしかなく、霊的世界では、思いが即時に実現するという究極の引き寄せ状態が仇となって(意識レベルの同調する者同士で他者の学習成果を転移する際にはとても効率的ではあっても、)、かえって、学びが遅々として進まないきらいがあり、そのために、この世界のような時空によるバッファーを設けて思考の実現に遅延が生じて思い直しができるように設計された場所のほうが、自分で壁にぶち当たってフィードバックを受けながら学ぶうえでは効率的だといえます。

したがって、私たちは、世界の霊化に期待して、自分はがんばらなくても世界が勝手に進化してくれるから大丈夫だと、あぐらをかいているわけにはいきません。

結局、この世でもあの世でも、私たちの学びを妨げる最大の要因は分離意識です。

分離意識を「見える化」した分離の極致であるこの世界を使ってこそ、むしろ分離が錯覚であることがあの世よりも会得しやすいのかもしれません。



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Lesson 247

Without forgiveness I will still be blind.
赦しなくしては、私は依然として盲目のままだろう。



1. Sin is the symbol of attack.
 罪は攻撃の象徴だ。

 Behold it anywhere, and I will suffer.
 罪をどこかに見ているかぎり、私は苦しむだろう。

 For forgiveness is the only means whereby Christ's vision comes to me.
 というのも、赦すことによってのみ私はキリストのヴィジョンを得ることができるからだ。

 Let me accept what His sight shows me as the simple truth, and I am healed completely.
 キリストの視覚が私に単純な真理として示してくれるものを私が受け入れられますように。そうすれば、私は完全に癒されます。

 Brother, come and let me look on you.
 兄弟よ、私のところに来て、私にあなたを見せてください。

 Your loveliness reflects my own.
 あなたの素晴らしさは、私の素晴らしさの反映です。

 Your sinlessness is mine.
 あなたの罪のなさは私の罪のなさです。

 You stand forgiven, and I stand with you.
 あなたは赦されています。そして、私はあなたとともにいます。



2. So would I look on everyone today.
 私は今日、みんなのことをこのように見ることにします。

 My brothers are Your Sons.
 私の兄弟たちは、あなたの子供たちだからです。

 Your Fatherhood created them, and gave them all to me as part of You, and my own Self as well.
 あなたの大いなる父性があなたの子供たちを創造し、彼らみんなをあなたの一部として、そしてまた、私自身の大いなる自己の一部として私に与えてくれました。

 Today I honor You through them, and thus I hope this day to recognize my Self.
 今日、私は彼らを通してあなたを尊び、そうすることで、今日という日が私の大いなる自己に気づかせてくれることを望みます。

名称未設定



それでは、ブリトニーさんのレッスンです。





次

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 松山 健 Matsuyama Ken
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