W2ST-4.罪ってなに?

2014年03月07日
ワークブック・パート②特別解説 0

It is impossible to repent of love.
愛を後悔することは不可能です。

The sin of love does not exist.
愛に属する罪は存在しえないからです。

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Muriel Spark
ミュリエル・スパーク





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レッスン251からのSpecial Thoughtは「罪とは何か」です。


罪とは

罪とは、神の子に分離幻想をリアルに知覚させて世界が存続するようにさせる仕組みの中核概念です。

罪は取り返しのつかない修正不能な誤りがあるという観念であり、一度罪を犯したが最後、罪人には消すことのできない烙印が押されることになります。

罪は時間という幻想とタッグを組むことで、分離した個別の心たちに、過去の罪を悔い、現在は罪悪感を味わい、未来の処罰を恐れるように仕向けます。

世界という舞台の上に立っているかぎり、誤りにも修正できるものと、できないものがあるのは確かなので、自分を世界の一部として捉えているかぎり、罪があることを前提にするしかありません。

そうなると、罪による束縛、後悔、罪悪感、処罰の恐れというものから免れようとするために必要となる「ゆるし」も、罪が実在することを前提とする「許し」にならざるをえません。





「赦し」と「許し」

これに対して、コースが罪から解放される手段として教える「赦し」は、「許し」とは根本的に異なります。

「赦し」は「許し」が前提とするものすべてを前提から除外します。

「許し」は、許す者の存在も許される者の存在も、両者がいる世界の存在もすべて実在することを確固たる前提とします。

これに対して、「赦し」は、この許しが基礎を置く前提が本当に前提とするに足る確固たる基盤なのかを疑います。

そうすると、究極的には、土台となるべきものは何ひとつないという理解に至るので、許すべきものなど何もないし許す相手も許す自分もないことになります。

そうなると、赦しは、許しのように、個としての誰かがほかの誰かに対してなすものではなくなり、幻想を事実と誤認していたという単なる錯覚への気づきと正確な認識に従って無視する以外には何もすることがないという正確な知覚を意味するだけになります。


赦しの意義

4.「And yet what sin perceives is but a childish game.
 それでも、罪が知覚するものは、ただの子供じみたごっこ遊びでしかありません。

 The Son of God may play he has become a body, prey to evil and to guilt, with but a little life that ends in death.
 神の子は、自分が死で終わる短い命しか持たない身体となって、害悪や罪悪感の犠牲になる振りをして遊ぶことができます。」

赦しは、この遊びをやめることです。

子どもたちは、深刻な顔をしてお医者さんごっこ等の遊びにのめりこみます。

どんなに深刻な顔をして真剣に本物の出来事に関わっているとその子が思い込んでいようと、それがごっこ遊びを現実に変えることはありません。

この仕組みは、この世界にも同様にあてはまります。

どれだけVRが作り出す世界が高解像度で真に迫ったリアルなもので、出来事が深刻に思えてもまったく一緒です。




チェシャ (1) (1)


Workbook Part2


4. What Is Sin?
罪とは何か。



1. Sin is insanity.
 罪とは狂気です。

 It is the means by which the mind is driven mad, and seeks to let illusions take the place of truth.
 罪は、小さな心を狂気へと駆り立てて、真理の座を幻想に取って代わらせようとするための手段です。

 And being mad, it sees illusions where the truth should be, and where it really is.
 そして、狂っているので、罪に惑わされた小さな心は、真理のあるはずのところに、それもまさに真理があるところに、幻想を見てしまいます。

 Sin gave the body eyes, for what is there the sinless would behold?
 罪は身体に目を与えました。それは、罪のない者には見たいと思うものなど何もないからです。

 What need have they of sights or sounds or touch?
 罪のない者たちに、見えるものや物音や触れるものに何の用があるというのでしょうか。

 What would they hear or reach to grasp?
 罪のない者たちに、聞いたり手を伸ばして掴みたい何があるというのでしょう。

 What would they sense at all?
 彼らに少しでも感知したいと思うものがあるでしょうか。

 To sense is not to know.
 五感で知覚することは、知ることではありません。

 And truth can be but filled with knowledge, and with nothing else.
 そして、真理は知識によってのみ満たされるのであり、それ以外の何ものによっても満たされることはありえません。



2. The body is the instrument the mind made in its efforts to deceive itself.
 身体は、小さな心がどうにかして自分自身を欺こうとして作り出した道具です。

 Its purpose is to strive.
 身体の目的は、何かを目指して努力することです。

 Yet can the goal of striving change.
 しかし、努力を向ける目標を変えることはできます。

 And now the body serves a different aim for striving.
 そうすると、いまや、身体は新たに目指す別の目的に奉仕することになります。

 What it seeks for now is chosen by the aim the mind has taken as replacement for the goal of self-deception.
 いまや、身体が追い求めるものは、小さな心が自己欺瞞という目標の代わりに取り入れた新たな目的によって選択されることになります。

 Truth can be its aim as well as lies.
 虚偽を目的にできるのと同じように、真理を身体の目的にすることもできます。

 The senses then will seek instead for witnesses to what is true.
 真理を目的にすると、身体の感覚は、今度は、真実であるものを証明するものを探すようになります。



3. Sin is the home of all illusions, which but stand for things imagined, issuing from thoughts that are untrue.
 罪は、あらゆる幻想の巣窟です。あらゆる幻想は、単に偽りの思考から生まれる空想の産物にすぎません。

 They are the "proof" that what has no reality is real.
 幻想は、実在性を持たないものが実在する「証拠」となります。

 Sin "proves" God's Son is evil; timelessness must have an end; eternal life must die.
 罪は、神の子は邪悪であり、時間のないものが終わりを持たねばならず、永遠の生命は死ぬに違いないことを「証明」します。

 And God Himself has lost the Son He loves, with but corruption to complete Himself, His Will forever overcome by death, love slain by hate, and peace to be no more.
 そして、神自身、愛するわが子を失い、神自身を完結させるものは堕落しかなく、神の大いなる意志は永遠に死によって征服され、愛は憎しみによって殺され、もはや平安はなくなってしまうことになります。



4. A madman's dreams are frightening, and sin appears indeed to terrify.
 狂人はぎょっとするような夢を見ているので、罪は本当に脅威に満ちたものに見えます。

 And yet what sin perceives is but a childish game.
 それでも、罪が知覚するものは、ただの子供じみたごっこ遊びでしかありません。

 The Son of God may play he has become a body, prey to evil and to guilt, with but a little life that ends in death.
 神の子は、自分が死で終わる短い命しか持たない身体となって、害悪や罪悪感の犠牲になる振りをして遊ぶことができます。

 But all the while his Father shines on him, and loves him with an everlasting Love which his pretenses cannot change at all.
 しかし、その間もずっと、彼の大いなる父は大いなる愛でわが子を照らし、大いなる愛をもってわが子を愛し続けます。たとえ子が何になった振りをしようが、それがいかに迫真の演技であろうが、それによって神の愛が少しでも変わることはありえません。

 

5. How long, O Son of God, will you maintain the game of sin?
 ああ、神の子よ、あなたはどれだけ長い間、罪という遊びを続けるつもりなのでしょうか。

 Shall we not put away these sharp-edged children's toys?
 こんな縁が鋭く尖った子供のおもちゃなど片づけることにしてはどうでしょうか。

 How soon will you be ready to come home?
 いつになったらあなたは家に帰る準備をしてくれるのでしょうか。

 Perhaps today?
 もしかすると今日でしょうか。

 There is no sin.
 罪など存在しません。

 Creation is unchanged.
 創造されたものは、変わらないままです。

 Would you still hold return to Heaven back?
 それでもなお、あなたは天国に帰るのを先延ばしにしようというのでしょうか。

 How long, O holy Son of God, how long?
 ああ、聖なる神の子よ、どれだけ長く、いったいいつまで帰郷を引き伸ばそうとするのでしょうか。


名称未設定


ブリトニーさんのレッスンです。



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It’s not how much we give, but how much love we put into giving. – Mother Teresa

 松山 健 Matsuyama Ken
この記事を書いた人:  松山 健 Matsuyama Ken

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