レッスン280「私が神の子にどんな制限を課しうるというのだろう」

レッスン271〜280 0

神は個人の意志を抑圧しているわけではない。神は、神ご自身が望んでいることとは別のことを個人の意志が望まないように、それをご自分の自由にしている。それが意味することは、自由ということである。したがって、心は、神が望むこととは違うことを望むことはできないのである。そして、これはその束縛ではなく、それ自身の自由である。

マイスター・エックハルト



レッスン280です。


「私が神の子にどんな制限を課しうるというのだろう」が今日のテーマです。




まず、キリストってなに?をご覧ください。

ここ一連のレッスンでは、神の子自由であること、その自由意志を間違って用いることによって自縄自縛に陥ることができてしまうこと、そうだとしても、神の子自由意志は父なる神から不死なる神の子が具える永遠の属性として与えられたものなので、神の子に不自由になる自由があるといっても、それはそう信じることができるだけで、神の子が神に創造されていない神の子ではない別の存在に変わることはありえないので、神の子が自縄自縛によって制限された状態は自分で誤解して信じている状態、錯覚でしかなく、自由であることが真実なので、それに気づくことで本来の自由に戻れることを再確認しました。

自由意志は自由な思考を可能にするものですが、自らを制限して本来の無限の状態から卑小なものへと歪曲することも可能であり(この成り下がり状態についてはレッスン26「私の攻撃的な思いが、私の傷つきようのない不滅性を攻撃している」のエッセイを参考にしてみてください)、その意味で、好き放題に思考しても問題ないというわけにはいかず、正しくない思考と正しい思考とがありうることがわかります。


コースは、私たちが身につけてしまった間違った思考体系をアンインストールして正しい思考法を身につけさせて本当の自分を思い出させてくれます。



自意識(アイデンティティ)と創り出す思考」(ロバート・フリッツ著)は、コースを学ぶ私たちにとって重要な観点を与えてくれる本です。

この本では、従来のセルプヘルプ本で語られている成功するために欠かせないとされる、自分が何者であるかという自意識、自尊心、自己肯定感はまったく何の役にも立たない、役立たないどころか挫折させる悪さをするだけだという、この手の本をよく読む私たちのような読者に強烈な違和感を覚えるテーマを突き付けます。

「本書の要点は、単純明快である。自分自身にフォーカスを向けるのをやめ、創り出したい成果にフォーカスを合わせること、それだけだ。」(終章 真の創造プロセスに向かって)

それが自己肯定感であれ、自己卑下の感覚であれ、自意識は、個人の機能発揮の邪魔になるだけだというのは、エゴ(=自意識)を活躍させないようにというコースの主張を別の側面から語るものといえるでしょう。

コースは、アバター、人の子としての私たちに、自分は神聖な神の子であるという自尊心を植え付けようとしているわけではありません。

私たちが本気で人間としての自分が神の子だと信じるとしたら、それは身体礼賛、エゴ礼賛です。

コースが教えようとしているのは、そんな思い上がりではなく、人間としての自分は物語世界の登場人物と同じくらい架空の存在であること、私たちはたまに霊的体験をする人間なのではなく、人間という体験をする霊なのであり、それも、個別分化した魂ではなく、一なる大いなる霊だということです。

人間としての自分が何者であるか、価値ある存在かどうかといったことは、もちろんエゴとしての私たちにとって最大の関心事ですが、個人としての成果をあげるうえでも、自己肯定感を高めようとすることがかえって自分の首を絞める結果になるだけだとしたら、スピリチュアル本や自己啓発本の世界での常識について改めて考えなおす必要があります。

はたらく細胞的に考えてみても、個々の細胞が幸せなのは、自分が何者なのかなんて少しも考えたりせずに、粛々と自分という存在がなしたい働きを思いの赴くままになしありのままの自分を全開にして在り、機能するときです。

ありのままの自分を押し殺して憧れの自己イメージを思い浮かべてそのイメージに沿ったあり方や活動を無理にしようとしても、うまくいくはずがないし、仮になんとか成果が出たとしても、自分をすり減らしてボロボロにしてしまっているだけなはずです。


とはいえ、アバターとして生きるうえで、過剰な自己肯定感が仇になるということが事実だとしても、自己否定感が悪さをしやすいのは紛れもない事実です。

自分はダメだというセルフトークや他者からのレッテル貼りによって引き起こされる無力感がアバターの自己像を荒廃させることによって、私たちはガス欠になった車のように、動けなくなってしまいます。

真の自己にアイデンティティーを置いたうえで、このアバターも捨てたもんじゃないと、ささやかな自己肯定感を保つくらいが、ちょうどよいのかもしれません。





Lesson 280


What limits can I lay upon God's Son?
私が神の子にどんな制限を課しうるというのだろう。



1. Whom God created limitless is free.
 神が限界のないものとして創造した者は自由だ。

 I can invent imprisonment for him, but only in illusions, not in truth.
 私は神の子が幽閉されている状態をでっちあげることはできるが、それは単に幻想の中でのことにすぎず、真実ではない。

 No Thought of God has left its Father's Mind.
 神の抱く大いなる思いは何ひとつ、その生みの親である神の心から一度も離れたことはない。

 No Thought of God is limited at all.
 神の大いなる思いで、少しでも制限されているものはひとつもない。

 No Thought of God but is forever pure.
 神の大いなる思いは永遠に純粋であるのみだ。

 Can I lay limits on the Son of God, whose Father willed that he be limitless, and like Himself in freedom and in love?
 父なる神が限界のないものであり、自由であることにおいてもに満ちていることにおいても自分自身と同じものであるようにと意図した神の子に私が制限を課すことなどできるだろうか。



2. Today let me give honor to Your Son, for thus alone I find the way to You.
 今日こそ、私にあなたの子を讃えさせてください。というのも、そうすることでのみ、私はあなたへの道を見出せるからです。

 Father, I lay no limits on the Son You love and You created limitless.
 父よ、私は、あなたがし、限りないものとして創造したあなたの子にいかなる制限も課しません。

 The honor that I give to him is Yours, and what is Yours belongs to me as well.
 私が神の子に捧げる賞賛はあなたのものです。そして、あなたのものであるものは、私のものでもあるのです。


名称未設定


それでは、ブリトニーさんのレッスンです。


次

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 松山 健 Matsuyama Ken
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