レッスン297「赦しこそ、私の捧げる唯一の贈り物だ」
If you can’t love yourself, how can you love others?
もしあなたが自分自身を愛せないなら、どうしてあなたにほかの人を愛することができるでしょうか。
If you can’t forgive yourself, how can you forgive others?
もしあなたが自分自身を赦せないなら、どうしてあなたにほかの人を赦せるでしょうか。

Debasish Mridha
デバシシュ・ムリダ

レッスン297です。
「赦しこそ、私の捧げる唯一の贈り物だ」が今日のテーマです。
まず、真の世界とは何かをご覧ください。
無知無能へのアイデンティティー縮小からの脱出の困難性

レッスン295で、本当の自分を貶めて縮小しきった状態から本来の状態に戻る困難さに触れました(M14 世界の終わりとレッスン26「私の攻撃的な思いが、私の傷つきようのない性質を攻撃している」が参考になると思います。)。
神の子はこの幻想世界を作り出して、私たちを含めたいろんな生き物や環境、無生物等の幻になって壮大な隠れんぼをしています。
魚には自分が神の子であることを思い出すことは無理でしょう。
けれど、私たち人間には可能性がありますし、イェシュアのように、人間として生まれながら自らの本質が神の子であることを思い出した偉大な先輩もいます。
したがって、私たちには知的能力の面では本当の自分を思い出すことが可能です。
救いの公式
もっとも、たびたび話題にするように、たくさんいる他者の存在を抜きにして私たちは本当の自分を思い出すことはできません。
「Join me in hearing.
一緒に聞いて私とひとつに結ばれなさい。
For the Voice for God tells us of things we cannot understand alone, nor learn apart.
というのも、神を代弁する大いなる声が私たちに教えてくれるのは、私たちがひとりきりでは理解できず、別々には学べないことだからだ。
It is in this that all things are protected.
この結びつきによって、すべての物事は保護されている。
And in this the healing of the Voice for God is found.
だから、私たちが一緒に学び理解し結ばれることによって、神を代弁する大いなる声による癒しを見出すことができる。」(レッスン275「今日、神の癒しの声があらゆるものを守ってくれる」)
単純に全知全能の神と同じく全能の神の子が自己卑下して能力低下して、人間の知能にまで退化してしまっただけだったなら、本来は備えている能力を発揮できるまで自分で課してしまった制約を除去できればいいだけの話です。
しかし、神の子は、単に無能になっただけでなく、解離性同一性障害(多重人格障害)を患って自分が誰かを忘れるだけでなく、自分以外の無数の存在が自分だと信じ込むという途方もないアイデンティティー障害を抱えてしまっています。
つまり、私たちという無数に存在する多様な人格に自己を分裂させてしまっている神の子は深刻な統合失調状態にあり、分裂した神の子の心は統合を必要としています。
赦し
赦しがこの分裂状態を統合(贖罪の達成)する手段・方法です。
「1. Forgiveness recognizes what you thought your brother did to you has not occurred.
赦しは、兄弟が自分にしたとあなたが思っていたことは実は起こってなどいなかったのだと気づくことです。
It does not pardon sins and make them real.
赦しは、罪を許してその罪を本物にすることではありません。
It sees there was no sin.
赦しは、罪など何もなかったと見ることです。」(赦しってなに?)
「5. We are all joined in the Atonement here, and nothing else can unite us in this world.
私たちはみな、この世界では贖罪のうちにひとつに結ばれるのであり、贖罪以外の何ものも、この世界で私たちをひとつに結びつけることはできません。
So will the world of separation slip away, and full communication be restored between the Father and the Son.
贖罪のうちに私たちがひとつに結ばれたなら、分離の世界はそっと消え去り、そして、大いなる父と子の間に完全なコミュニケーションが復旧するでしょう。」(T14-5 心の中にある聖地)
本当の自分が覚醒することは私たちという偽りの自己が忘れ去られること
私たちが本当の自分を思い出すことは、私たちが今の自分を忘れ去ることです。
虫歯のとき、虫歯のできた歯は自己主張して自分の存在を強烈にアピールします。
今の私たちエゴは、この虫歯のようなものです。
虫歯が治癒したら、癒えた歯は消滅するわけではなく残ったままですが、かつて虫歯として強烈な自己主張をしていたその歯は、まるで存在していないかのように粛々と働くだけです。
エゴが治癒したら、エゴに支配されていた小さな自己である個別の自己と身体は神の子の道具として、赦しという方法で愛の贈り物を運ぶことに奉仕するだけです。

Lesson 297
Forgiveness is the only gift I give.
赦しこそ、私の捧げる唯一の贈り物だ。
1. Forgiveness is the only gift I give, because it is the only gift I want.
赦しこそが、私の与える唯一の贈り物だ。なぜなら、赦しだけが私が望む唯一の贈り物だからだ。
And everything I give I give myself.
そして、私の与えるものすべてを、私は自分自身に与えることになる。
This is salvation's simple formula.
これこそ、単純な救いの公式だ。
And I, who would be saved, would make it mine, to be the way I live within a world that needs salvation, and that will be saved as I accept Atonement for myself.
そして、私は救われるつもりなので、赦しを自分のものにしたいと思う。そうすれば、赦すことが救済を必要としている世界での私の生き方となり、私が自分自身のための贖罪を受け入れることで、世界は救われることになる。
2. Father, how certain are Your ways; how sure their final outcome, and how faithfully is every step in my salvation set already, and accomplished by Your grace.
父よ、あなたの道はなんと確実なもので、その道が最後に行き着く先はなんと確かなものなのでしょう。そして、私の救済における一つひとつの歩みは、なんと正確にすでに定められ、あなたの恵みによって完了されていることでしょう。
Thanks be to You for Your eternal gifts, and thanks to You for my Identity.
あなたの永遠なる贈り物に祝福がありますように。そして、私が本当は何者であるかということについて、あなたに感謝を捧げます。

それでは、ブリトニーさんのレッスンです。
