レッスン358「神への呼びかけが、聞き入れられなかったり、答えられないままになることは一切ありません。そして、次のことを私は確信できます。それは、神の答えこそ、私が本当に望む答えだということです」
God writes the Gospel not in the Bible alone, but also on trees, and in the flowers and clouds and stars.
神は聖書だけに福音を記したわけではなく、木や花や雲や星々にも記している。

Martin Luther
マルティン・ルター

レッスン358です。
「神への呼びかけが、聞き入れられなかったり、答えられないままになることは一切ありません。そして、次のことを私は確信できます。それは、神の答えこそ、私が本当に望む答えだということです」が今日のレッスンです。
まず、私とは何かをご覧ください。

今日のテーマは耳に心地よいだけの気休めの言葉?
私たちは、神が私たちのようなちっぽけな存在のことを気にかけたりするはずがないし、仮に神にその気があっても、私たちの望みや呼びかけを聞き入れようにも、現世の私たち地球上の人間だけでも気の遠くなるほどの数だし、過去と未来に及ぶ人類の歴史を考えると、さすがの神にも処理しきれないはずだと、今日のテーマの前半は耳に心地よいだけの気休めのように思えます。
もちろん、人間の数だけあるエゴの願望の実現を訴えて神にリクエストするなら、それはその通りだといえるかもしれません。
毎年初詣でみんなからたくさんの神頼みをされる神様はさぞ大忙しでしょう。
世界そのものが絶妙な具合でハマる願望実現装置だとしたら
とはいえ、神が神であるなら自らの創造物たちの願いを聞き入れることくらい造作のないことのはずであり、自分たちの尺度で神の能力を見くびるなど傲慢で不敬なことだといえるはずです。
神の子の力は、神に等しい無限のものなので、上手にリクエストさえすれば、人類の集合的無意識がエゴの願望達成システムとして作用して何でも叶えてくれるという、よくある願望実現法則に出てきそうな仕組みもまんざら偽りでもないでしょう。
エゴ自体、ネットゲームのような仕組みで、本当にアバターみんなが共存する客観世界を作り上げるのではなく、個別の心が真実らしく感じる程度のリアリティーを調整して各自にもっともらしい幻想を味わわせるデバイスなのだとしたら、願望実現が可能なのがむしろ当然で、マトリックスの失敗を踏まえての作り直しのエピソードのように、思い通りではなく絶妙な具合で思いを遂げられず悶々とすることが大半で、たまにフィーバーがくるくらいの「ハマる」台としてアバターとそのアバターの見る世界が調整されているというのが実情かもしれません。
エゴの願望実現は魔術による欺瞞
さて、そのようにたまにエゴの願望を叶えてくれる神は、真の神ではなく、偶像の神たちであり、愛によって叶えてくれるわけではなく、分離幻想を維持させるために、単なる心の仕組み、心の法則の機械的な作用として実現するだけです。
「What you project or extend is real for you.
あなたが投影したり拡張したりするものは、あなたにとっての現実となります。
This is an immutable law of the mind in this world as well as in the Kingdom.
あなたが投影したり拡張するものがあなたの現実となるということこそ、王国においてと同様に、この世界においても、不変の心の法則です。」(T7-2 神の法)
そして、実現といっても、本来、すべてを持ち、すべてである存在が、自分を極限まで制限して卑小な生き物になりきって、その生き物が自分ではなく自分が持っていないものだと信じているものを制限を一部解除して得られるようにするだけで、自分で自分に与えずに置いたものを与えるだけなので、魔術による自己欺瞞もここに極まれり、というべきです。
「神への呼びかけ」とは
今日のテーマの神への呼びかけは、真理を求める呼びかけであり、本当の自分を知りたい、神の下へと帰りたいという神への呼びかけです。
私たち個別の自己、エゴからすれば、自分が実在しない登場人物であるなら、それを受け入れて、影の自分が消滅することを潔く受け入れようという境地です。
このような真摯な呼びかけに対しては、神も真摯に、私たちに求められた通りに、私たちの本当の姿を啓示することしかできないのではないでしょうか。

Lesson 358
No call to God can be unheard nor left unanswered.
神への呼びかけが、聞き入れられなかったり、答えられないままになることは一切ありません。
And of this I can be sure; His answer is the one I really want.
そして、次のことを私は確信できます。それは、神の答えこそ、私が真に望む答えだということです。
1. You Who remember what I really am alone remember what I really want.
私が本当は何者なのかを覚えているあなただけが、私が真に望むものを覚えてくれています。
You speak for God, and so You speak for me.
あなたは神について語るので、あなたは私のことを語ってくれています。
And what You give me comes from God Himself.
そして、あなたが私に与えてくれるものは、神自身から訪れます。
Your Voice, my Father, then is mine as well, and all I want is what You offer me, in just the form You choose that it be mine.
そうであるなら、わが父よ、あなたの大いなる声は私の声でもあり、私が望むのは、あなたが私に差し延べてくれるものが、まさにあなたが選んでくれた形で私のものになることだけです。
Let me remember all I do not know, and let my voice be still, remembering.
私が知らないものすべてを私に思い出させてください。そして、思い出すことによって、私の声が静まりますように。
But let me not forget Your Love and care, keeping Your promise to Your Son in my awareness always.
ただ、私が、あなたの大いなる愛と思いやりを忘れず、あなたの子への約束を私がつねに自覚し続けられますように。
Let me not forget myself is nothing, but my Self is all.
私の小さな自己は無でしかないけれど、私の真の自己はすべてであることを、私が忘れずにいられますように。

それでは、ブリトニーさんのレッスンです。

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