レッスン13「無意味な世界が恐れを生み出している」
There is a candle in your heart, ready to be kindled.
あなたの胸の奥には蝋燭があり、いつでも灯される用意ができている。
There is a void in your soul, ready to be filled.
あなたの魂には虚空があり、いつでも満たされる用意ができている。
You feel it, don't you?
あなたはそれを感じているはずだ。違うかね?

Mawlana Jalal-al-Din Rumi
ルーミー
One of the lesson spoke about your being in competition with God.
レッスンのひとつでは、あなたが神と競争していると語ります。
It said you might feel resistance to that idea.
あなたはこのように考えることに抵抗を感じるかもしれないと言ってよいでしょう。
Indeed, you probably shall.
というよりも、たぶんあなたはそう感じるはずです。
But, think of it this way- in your thinking you are generating a world which is subject to interpretation.
しかし、このように考えてみてください。あなたは自分の思考の中で、解釈に従った世界を生み出しているのだと。
You are creating your own world, AS YOU PERCEIVE IT.
あなたが世界を知覚するという方法で、あなたは自分だけの世界を創造しているのです。
And every other person's world seems to be as he, or she, perceives it for himself, or herself.
だから、ひとりひとりのほかの人物の世界も、彼や彼女が自ら知覚することによって、あるように見えているのだと。
By this you shall know that such worlds are meaningless.
こう考えるなら、そんな世界に意味がないことがあなたにもわかるはずです。
In your thinking, as you choose to cling to that which cannot have meaning, are you not trying to create a world, an image, a life for yourself, which is SEPARATE FROM...?
あなたの思考の中で、意味を持ちえないものにすがりつく選択をすることで、あなたは何かから分離したひとつの世界、ひとつのイメージ、自分だけの人生を創造しようとしているのではないでしょうか。
It matters not separate from what.
何から分離しようとしているかは重要ではありません。
SEPARATE FROM... is enough.
何かから分離するというだけで十分だからです。

Brent Haskell JOURNEY BEYOND WORDS p.9
イエス・キリスト
Forget not that the healing of God's Son is all the world is for.
ただ神の子を癒すことにしか、世界の存在意義はないことを忘れないでください。
That is the only purpose the Holy Spirit sees in it, and thus the only one it has.
聖霊が世界に見ているのはこの目的だけです。したがって、世界が持つ唯一の目的は神の子の癒しだけです。

イエス・キリスト(「奇跡のコース T24-6 恐れからの救い、4.)

レッスン13です。
今日のテーマは「無意味な世界が恐れを生み出している」です。
私たちは神を敵に回して競い合っている?
昨日のテーマは「私の心がかき乱されているのは、私が無意味な世界を見ているせいだ」でした。
今日のテーマでは、無意味な世界が惹起する心の動揺が、「恐怖」というより具体的な感情になっています。
このレッスンでは、実のところ、無意味なものなど存在しないが、世界を無意味だと知覚することはできるし、世界に無意味さを知覚すると強烈な不安感を惹起するので、エゴは、無意味さが生み出す空白に自分の考えを神より先に書き込んで、自らが実在しない無でしかないと実証されてしまわないように突進する、つまり、無意味な世界が恐れを生み出すのは、私たちがエゴと一体化して、自分が神と競い合っていると思うからだという仕組みが説明されます。
神という偉大な存在を敵に回すなら、神からの報復を恐れて縮み上がるのも当然です。

自分が神と競い合っていると「私が思っている」から
今日の実習では、
「I am looking at a meaningless world.
私は無意味な世界を見ている。
Repeat this statement to yourself as you look about.
自分の周りを見ながら、この言葉を自分に繰り返して言い聞かせてください。
Then close your eyes, and conclude with:
それから、目を閉じて、次のように締めくくってください。
A meaningless world engenders fear because I think I am in competition with God.
無意味な世界が恐れを生み出している。その理由は、自分が神と競い合っていると私が思っているからだ。」
と最後に世界が恐れを生み出す理由を締めくくりの言葉として用います。
私たちがエゴにアイデンティティーを持って神に敵対することが、私たちが恐怖の世界に生きる結果を生み出す原因であり、明白な因果関係でありながら、容易には受け入れられないことであるので、この段階では、このことを受け入れることも信じることも求められてはいないということが語られます。
ただし、この締めくくりの言葉によって惹起される恐怖の印には注意を払ってこの因果関係とのつながりを考えてみるようにすることは求められます。

Workbook Lesson 13
A meaningless world engenders fear.
無意味な世界が恐れを生み出している。
A meaningless world engenders fear.
無意味な世界が恐れを生み出している。
1. Today's idea is really another form of the preceding one, except that it is more specific as to the emotion aroused.
今日の考えは、 引き起こされる感情がより具体的になっている点を除いては、実のところ、前回のレッスンを別の形で表したものです。
Actually, a meaningless world is impossible.
本当は、無意味な世界などありえません。
Nothing without meaning exists.
無意味なものは何ひとつ存在しないからです。
However, it does not follow that you will not think you perceive something that has no meaning.
とはいえ、客観的に無意味なものが存在しないからといって、そのことが、あなたが主観的に自分は無意味なものを知覚していると思わないはずだということを帰結するわけではありません。
On the contrary, you will be particularly likely to think you do perceive it.
それどころか、あなたはとりわけ自分が現に無意味なものを知覚していると思いやすいはずです。
2. Recognition of meaninglessness arouses intense anxiety in all the separated ones.
無意味さを認識することは、分離した者たちみんなに強烈な不安感を惹起します。
It represents a situation in which God and the ego "challenge" each other as to whose meaning is to be written in the empty space that meaninglessness provides.
無意味さを認識することは、無意味さが生み出す空白の場所にどちらの意味が書きこまれることになるか、神とエゴが互いに「競い合って」いる状況を表しています。
The ego rushes in frantically to establish its own ideas there, fearful that the void may otherwise be used to demonstrate its own impotence and unreality.
エゴは、 そうしないと、エゴが無力で実在しないことを実証するために空白が用いられてしまうことを恐れて 、空白に自分の考えを書きこもうと大慌てで突進します。
And on this alone it is correct.
そして、エゴが無力で実在しないという点についてだけは、エゴは正しいのです。
3. It is essential, therefore, that you learn to recognize the meaningless, and accept it without fear.
したがって、あなたが絶対に学ばなければならないのは、無意味さを認め、恐れずに無意味さを受け入れることです。
If you are fearful, it is certain that you will endow the world with attributes that it does not possess, and crowd it with images that do not exist.
もしあなたが恐ろしいなら、あなたが世界に、世界が持ち合わせていない属性を付与し、存在しない肖像たちで世界を満たそうとしているのは間違いありません。
To the ego illusions are safety devices, as they must also be to you who equate yourself with the ego.
エゴにとっては、 幻想は自らの安全を確保する仕組みなので、自分をエゴだとみなしているあなたにとっても幻想が自分を守ってくれるように思えるはずです。
4. The exercises for today, which should be done about three or four times for not more than a minute or so at most each time, are to be practiced in a somewhat different way from the preceding ones.
今日の練習は、毎回1回当たり1分程度以上の時間はかけずに3、4回行うべきですが、前回までのレッスンとはいくぶん違ったやり方で実践しなければなりません。
With eyes closed, repeat today's idea to yourself.
目を閉じて、今日の考えを自分に繰り返し言い聞かせてください。
Then open your eyes, and look about you slowly, saying:
それから目を開けて、自分の周囲をゆっくりと見回して、次のように言ってください。
I am looking at a meaningless world.
私は無意味な世界を見ている。
Repeat this statement to yourself as you look about.
自分の周りを見ながら、この言葉を自分に繰り返して言い聞かせてください。
Then close your eyes, and conclude with:
それから、目を閉じて、次のように締めくくってください。
A meaningless world engenders fear because I think I am in competition with God.
無意味な世界が恐れを生み出している。その理由は、自分が神と競い合っていると私が思っているからだ。
5. You may find it difficult to avoid resistance, in one form or another, to this concluding statement.
この締めくくりの言葉に、あなたは何らかの形で抵抗を覚えずにはいられないでしょう。
Whatever form such resistance may take, remind yourself that you are really afraid of such a thought because of the "vengeance" of the "enemy."
その抵抗感がどんな形をとっているにせよ、次のことを自分に思い出させるようにしてください。それは、「無意味な世界が恐れを生み出している。その理由は、自分が神と競い合っていると私が思っているからだ」という締めくくりの言葉にあなたが恐怖を覚えるわけは、「敵」とみなしている神から「報復」されると思うからです。
You are not expected to believe the statement at this point, and will probably dismiss it as preposterous.
この時点では、あなたにはこの締めくくりの言葉の通り自分が神と競い合っていると思っていると信じることまで期待されてはいません。それに、おそらくあなたは馬鹿げているといってこの考えを退けてしまうでしょう。
Note carefully, however, any signs of overt or covert fear which it may arouse.
そうだとしても、この言葉が、はっきりわかるようにであれ、密かにわからないようにであれ、引き起こすかもしれない恐れのどんな印にも注意深く気をつけるようにしてください。
6. This is our first attempt at stating an explicit cause and effect relationship of a kind which you are very inexperienced in recognizing.
これは、明白な因果関係でありながらも、あなたがまだまだ経験が浅いために気づくことができない因果律を宣言する私たちの最初の試みです。
Do not dwell on the concluding statement, and try not even to think of it except during the practice periods.
締めくくりの言葉にこだわりすぎないようにして、締めくくりの言葉のことを考えようとするのは実習時間だけにしておいてください。
That will suffice at present.
今のところ、それで十分です。

