T10-5 神を否認すること


Death surrenders us totally to God:
死は私たちを神に完全降伏させる。

it makes us enter into him; we must, in return, surrender ourselves to death with absolute love and self-abandonment since, when death comes, all we can do is to surrender ourselves completely to the domination and guidance of God.
死は私たちを神の中へと入りこまる見返りとして、私たちに自分自身を死に対して、絶対的な愛と自己放棄をもって明け渡さざるを得なくさせる。というのも、死が訪れると、私たちには神の支配と導きに完全に自分自身を委ねることしかできなくなるからだ。



Pierre Teilhard de Chardin
ピエール・テイヤール・ド・シャルダン






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今回はテキスト第十章から「神を否認すること」という一節をご紹介します。


大いなる神の否認

病気の信念は、病いの神を偶像として崇拝することだということでした。

私たちは偶像崇拝によって、コースでいう「神」、すなわち、非二元論、不二一元論で言う究極の創造主である一者、真の神にして愛の神である大いなる神以外に、病いの神を含むさまざまな偶像である小さな神を作り出して、それらを真の神の前において優先することで大いなる神を否認することになります。

エゴは、この大いなる神の否認に血道をあげます。

私たちは、エゴに従うことで、自作自演で、自分に課した制限を一部解除しては、小さな神の加護によって自分はご利益に与った!と魔術の欺瞞に陥ったままで、エゴを支援しています。


私たちは、偶像を信じて真の神を否認することで、自分自身を否認し攻撃しているというバカらしさ加減に気づいて、エゴへの支援を引っ込めなければなりません。




私たちは自分を生み出してはいない→私たちは人間ではない

「5. I said before that of yourself you can do nothing, but you are not of yourself.
 前にも述べたように、あなたは自分だけでは何もできませんが、あなたは自分で自分を生み出したわけではありません。」
の「前にも述べた」箇所を引用しておきます。

「6. Rejoice, then, that of yourself you can do nothing.
 それゆえ、あなたが自分だけでは何もできないことを喜びなさい。

 You are not of yourself.
 あなたは、自分で自分を作り出したわけではないのです。

 He of whom you are has willed your power and glory for you, with which you can perfectly accomplish his holy will for you when you accept it for yourself.
 あなたを創造した神は、あなたの力と栄光をあなたのために授けることを意図しました。あなたが、あなた自身のために、あなたに対する神の神聖な意志を受け入れさえすれば、あなたは、その力と栄光をもって神の神聖な意志を完璧に成就することができます。」(T8-7 コミュニケーションの手段としての身体)

M29 聖霊に任せきるも参考になると思います。



私たちが神を否認することは、実は、私たちが自分が神を愛し神に愛されていることを知っていることを意味する

6.「You denied Him because you loved him, knowing that if you recognized your love for him, you could not deny him.
 あなたが神を否認したのは、あなたがかつて神を愛していて、もし自らの抱く神への愛を認めてしまったら、自分には神を拒むことができなくなってしまうとあなたにはわかっていたからです。

 Your denial of him therefore means that you love him, and that you know he loves you.
 したがって、あなたが神を否認していることは、あなたが神を愛していることを意味し、神があなたを愛していることをあなたが知っていることを意味します。

 Remember that what you deny you must have once known.
 あなたが否認するものは、あなたが以前には知っていたものに違いないということを思い出してください。」

1文目と2文目が「したがって」でつながる論理関係が少しわかりにくいかもしれませんが、3文目を加味することで理解できるはずです。

3文目の「あなたが否認するものは、あなたが以前には知っていたものに違いないということ」に関連する箇所を引用します。

「One of the illusions from which you suffer is the belief that what you judged against has no effect.
 あなたを苦しませることになる幻想のひとつは、あなたが下した否定的な価値判断には何の影響力もないと信じる錯覚です。

 This cannot be true unless you also believe that what you judged against does not exist.
 あなたが、自分が否定する判断を下したものが存在しないことをも信じているのでないかぎり、あなたの否定的な価値判断が本当に何の影響も及ぼさずに済むはずがありません。

 You evidently do not believe this, or you would not have judged against it.
 自分が否定する判断を下したものが存在しないとあなたが信じていないことは歴然としています。そうでなければ、あなたがもともと存在しないものに対してわざわざ反対する判断を下したはずがないからです。」(T3-6 価値判断と権威問題、2.)

否認というのは、自分の中にあることを認めたくない事実を否定的価値判断によって自分から解離して投影することです。

「When you threw knowledge away it is as if you never had it.
 あなたが知識を捨て去ってしまったとしたら、あなたはまるで一度も知識を持ったことがないような状態になってしまうはずです。

 This is so apparent that one need only recognize it to see that it does happen.
 これは本当にわかりきった明白なことなので、誰でもただこのことに気づきさえすれば、それが現に起こっていることなのだとわかるはずです。」T4-2 エゴの起源、3.)

否認した知識は、もともと持っていなかったかのように錯覚することにはなりますが、投影したものは心に残ったままです。

神を否認しているということは、実は神を愛していて、それを自分でもわかっているがゆえだということです。






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テキスト第十章

V. The Denial of God
五 神を否認すること



1. The rituals of the god of sickness are strange and very demanding.
 病いの神の儀式は異様なものであり、きわめて厳格に多くのことを要求します。

 Joy is never permitted, for depression is the sign of allegiance to him.
 喜びは決して許されません。なぜなら、憂鬱でいることが病いの神に対する忠誠の印だからです。

 Depression means that you have forsworn God.
 憂鬱な気持ちになることは、あなたが大いなる神を誓って否認したことを意味します。

 Many are afraid of blasphemy, but they do not understand what it means.
 多くの者は神を冒涜することを畏れますが、彼らは冒涜が何を意味するのかわかっていません。

 They do not realize that to deny God is to deny their own Identity, and in this sense the wages of sin is death.
 彼らは、大いなる神を否認することが本当の自分自身を否定することだと気づいていません。この意味において、たしかに罪の報いは死だといえます。

 The sense is very literal; denial of life perceives its opposite, as all forms of denial replace what is with what is not.
 この意味はまったく文字どおりのものです。生命を否認すれば、生命とは反対のものを知覚することになるからであり、どんな形であれ、否認することはすべて、ありのままのものをそうではないものへと置き換えることだからです。

 No one can really do this, but that you can think you can and believe you have is beyond dispute.
 本当は、誰にもこんなことはできません。それでも、自分にはこれができるとあなたが思うことができ、自分は現にそうしてきたとあなたが信じることもできることに議論の余地はありません。



2. Do not forget, however, that to deny God will inevitably result in projection, and you will believe that others and not yourself have done this to you.
 しかしながら、大いなる神を否認すれば結果的に投影を余儀なくされ、あなたは自分自身ではなく、ほかの者たちが自分に対してそれをなしたのだと信じるようになってしまうことを忘れないでください。

 You must receive the message you give because it is the message you want.
 あなたは、必ず自分の与えるメッセージを受け取ります。なぜなら、それはあなたが欲するメッセージだからです。

 You may believe that you judge your brothers by the messages they give you, but you have judged them by the message you give to them.
 あなたは、兄弟たちがあなたに伝えるメッセージによって、自分はその兄弟たちのことを判断していると信じているかもしれません。しかし、あなたが兄弟たちに与えるメッセージによって、すでにあなたのほうが兄弟たちのことを判断してしまっているのです。

 Do not attribute your denial of joy to them, or you cannot see the spark in them that would bring joy to you.
 あなたが自分で喜びを拒絶していることを兄弟たちのせいにしないでください。さもないと、兄弟たちの中に、あなたに喜びをもたらしてくれる閃光があるというのに、その閃光があなたに見えなくなってしまうからです。

 It is the denial of the spark that brings depression, for whenever you see your brothers without it, you are denying God.
 その閃光を否認することが憂鬱をもたらすのです。なぜなら、あなたが自分の兄弟たちのことをその閃光を持たないものとして見るたびに、あなたは神を否認しているからです。

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3. Allegiance to the denial of God is the ego's religion.
 エゴは大いなる神を否認することに死力を尽くすことが正しいと信仰しています。

 The god of sickness obviously demands the denial of health, because health is in direct opposition to its own survival.
 病いの神は、健やかなることを否認することを明確に要求します。なぜなら、健康であることは、病いの神そのものの存続に真っ向から対立することだからです。

 But consider what this means to you.
 しかし、このことが自分にとって何を意味するのかよく考えてみてください。

 Unless you are sick you cannot keep the gods you made, for only in sickness could you possibly want them.
 あなたが病気でないかぎり、あなたが自分で作り出した神々を保ち続けるはずがありません。なぜなら、あなたがそんな神々を欲しうるとしたら、それは病気のときくらいしかありえないことだからです。

 Blasphemy, then, is self-destructive, not God-destructive.
 そうだとすれば、神を冒涜することは、大いなる神を破滅させることではなく、自らを破滅させようとすることだということになります。

 It means that you are willing not to know yourself in order to be sick.
 これが意味するのは、あなたは病気でいるためであれば、自分が本当は誰なのかわからなくなることを厭わないということです。

 This is the offering your god demands because, having made him out of your insanity, he is an insane idea.
 この自己破壊こそ、あなたの作った神が要求する捧げ物です。なぜなら、あなたの狂気から作り出された神であるがゆえに、この神は狂気の想念そのものだからです。

 He has many forms, but although he may seem to be many different things he is but one idea;—the denial of God.
 あなたの作った神は多様な姿かたちを持っています。しかし、それがさまざまに違った物事であるように見えるとしても、その神はひとつの想念にすぎません。その想念とは、大いなる神の否認です。



4. Sickness and death seemed to enter the mind of God's Son against his will.
 病気と死は、神の意志に反して神の子の心に入りこんでしまったかのように思えました。

 The "attack on God" made his Son think he was Fatherless, and out of his depression he made the god of depression.
 この「神に対する攻撃」が、神の子に自分のことを生みの親のいない存在だと思わせ、その絶望から、神の子は自ら憂鬱の神を作り出してしまったのです。

 This was his alternative to joy, because he would not accept the fact that, although he was a creator, he had been created.
 神の子が喜びの代わりに選んだのが、この憂鬱の神だったのです。なぜなら、神の子は、自分が創造者ではあっても、それ以前に、自分が創造されたものであるという事実を受け入れようとはしなかったからです。

 Yet the Son is helpless without the Father, who alone is his help.
 しかし、神の子は、その大いなる父がいなければ、本当に無力です。子を助けられるのはただ父だけだからです。

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5. I said before that of yourself you can do nothing, but you are not of yourself.
 前にも述べたように、あなたは自分だけでは何もできませんが、あなたは自分で自分を生み出したわけではありません。

 If you were, what you have made would be true, and you could never escape.
 もしあなたが自分で自分を生み出していたとしたら、あなたが作り出したものは本物のはずなので、あなたは、自分の作り出したものから決して逃れられないことになります。

 It is because you did not make yourself that you need be troubled over nothing.
 しかし、あなたは自分自身を作り出してはいないがゆえに、あなたは何も心配する必要などないのです。

 Your gods are nothing, because your Father did not create them.
 あなたの神々は無です。なぜなら、あなたの大いなる父はそんなものを創造しなかったからです。

 You cannot make creators who are unlike your Creator, any more than he could have created a Son who was unlike him.
 あなたには、自らの大いなる創造主とは異質な創造者たちを作り出すことはできません。それは、創造主には自身とは異質な子を創造することなどできなかったのと同じことです。

 If creation is sharing, it cannot create what is unlike itself.
 もし創造することが共有することであるなら、創造者それ自体と異なるものを創造できるはずがありません。

 It can share only what it is.
 創造することによってできるのは、ただありのままの本質を共有することだけです。

 Depression is isolation, and so it could not have been created.
 憂鬱は孤立することです。したがって、憂鬱が創造されたはずなどないのです。



6. Son of God, you have not sinned, but you have been much mistaken.
 神の子よ、あなたは罪を犯してなどいません。ただし、あなたは大いに間違ってきました。

 Yet this can be corrected and God will help you, knowing that you could not sin against him.
 そうだとしても、この間違いは修正できるし、神があなたを助けてくれるでしょう。なぜなら、神は、あなたが神に逆らって罪を犯すことなどできないと知っているからです。

 You denied Him because you loved him, knowing that if you recognized your love for him, you could not deny him.
 あなたが神を否認したのは、あなたがかつて神を愛していて、もし自らの抱く神への愛を認めてしまったら、自分には神を拒むことができなくなってしまうとあなたにはわかっていたからです。

 Your denial of him therefore means that you love him, and that you know he loves you.
 したがって、あなたが神を否認していることは、あなたが神を愛していることを意味し、神があなたを愛していることをあなたが知っていることを意味します。

 Remember that what you deny you must have once known.
 あなたが否認するものは、あなたが以前には知っていたものに違いないということを思い出してください。

 And if you accept denial, you can accept its undoing.
 だから、もしあなたが否認したことを受け入れるなら、あなたは否認を取り消すことを受け入れられるのです。

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7. Your Father has not denied you.
 あなたの大いなる父は、あなたを拒んだことなどありません。

 He does not retaliate, but he does call to you to return.
 神が仕返しをするようなこともありません。ただし、神があなたに帰ってくるように呼びかけているのは確かです。

 When you think he has not answered your call, you have not answered his.
 神が自分の呼びかけに答えてくれていないとあなたが思うとき、それは、あなたが神の呼びかけに答えていないということなのです。

 He calls to you from every part of the Sonship, because of his love for his son.
 神は、わが子に対するその愛ゆえに、神の子全体のあらゆる部分から、あなたに呼びかけています。

 If you hear his message he has answered you, and you will learn of him if you hear aright.
 もしあなたが神のメッセージを聞くなら、神はあなたに答えたことになるし、もしあなたがそのメッセージを正しく聞くなら、あなたは神から学ぶでしょう。

 The love of God is in everything he created, for his son is everywhere.
 神の愛は、神が創造したあらゆるものの中にあります。というのは、神の子は至るところにいるからです。

 Look with peace upon your brothers, and God will come rushing into your heart in gratitude for your gift to him.
 あなたの兄弟たちを、平安な思いをこめて眺めてください。そうすれば、あなたから神への贈り物に感謝して、神はすぐさまあなたの心の中へと入りこんできてくれるでしょう。



8. Do not look to the god of sickness for healing but only to the God of love, for healing is the acknowledgment of him.
 病いの神になど癒しを期待しないで、ただ愛の神にのみ癒しを求めてください。というのは、癒しとは愛の神を承認することだからです。

 When you acknowledge him you will know that he has never ceased to acknowledge you, and that in his acknowledgment of you lies your being.
 あなたが愛の神を承認するとき、あなたには、神があなたを承認することを一度も中断したことなどなかったことがわかるし、神があなたを承認してくれているからこそ、あなたは実在するのだとわかってきます。

 You are not sick and you cannot die.
 あなたは病気ではないし、あなたは死ぬこともできません。

 But you can confuse yourself with things that do.
 しかし、あなたは自分自身のことを病んだり死んだりするような存在だと誤解することはできます。

 Remember, though, that to do this is blasphemy, for it means that you are looking without love on God and his creation, from which he cannot be separated.
 たとえそうだとしても、自らを病んだり死んだりする存在だと思い違いすることは神を冒涜することだと覚えておいてください。というのは、自らを病んだり死んだりするものと混同することは、あなたが神のことを、そして、神が自らを切り離すことのできない神の創造物のことを、愛をこめずに見ていることを意味するからです。

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9. Only the eternal can be loved, for love does not die.
 愛されうるのは、ただ永遠なるものだけです。なぜなら、愛は死ぬことがないからです。

 What is of God is his forever, and you are of God.
 神に属するものは永遠に神のものです。そして、あなたは確かに神に属するものです。

 Would he allow himself to suffer?
 神は自身が苦しむことを容認するでしょうか。

 And would he offer his son anything that is not acceptable to him?
 それに、神がわが子に、何であれ神自身にとって受け入れられないようなものを与えようとするでしょうか。

 If you will accept yourself as God created you, you will be incapable of suffering.
 もしあなたが自分自身のことを神に創造されたままのものとして受け入れるようになれば、あなたは苦しむことなどできなくなるでしょう。

 Yet to do this you must acknowledge him as your creator.
 しかし、こうするためには、あなたは神のことを自らの創造主として承認しなければなりません。

 This is not because you will be punished otherwise.
 その理由は、そうしなければあなたが罰せられてしまうからというわけではありません。

 It is merely because your acknowledgment of your Father is the acknowledgment of yourself as you are.
 その理由は単に、あなたが自らの大いなる父を承認することこそが、あなた自身をありのままに承認することだからです。

 Your Father created you wholly without sin, wholly without pain and wholly without suffering of any kind.
 あなたの大いなる父は、完全に罪がなく、完全に苦痛を味わうことなく、少しでも苦悩することがまったくありえない存在として、あなたを創造してくれました。

 If you deny him you bring sin, pain and suffering into your own mind because of the power he gave it.
 もしあなたが神を否認するなら、神があなたの心に授けた力のゆえに、あなたは自分の心の中に罪や苦痛や苦難をもたらすことになります。

 Your mind is capable of creating worlds, but it can also deny what it creates because it is free.
 あなたの心は、多様な世界を創造することができますが、それと同様に、あなたの心は自由なので、自らの創造するものを否認することもできてしまうからです。



10. You do not realize how much you have denied yourself, and how much God, in his love, would not have it so.
 あなたは、自分がどれほど自分自身を否認してきたか理解していません。そしてまた、あなたは、神が自らの愛ゆえに、あなたに自分自身を拒んだままにさせないよう、どれほど強く意図したかも理解していません。

 Yet he would not interfere with you, because he would not know his son if he were not free.
 それでも、神はあなたに干渉しようとはしません。なぜなら、もし神の子が自由でなかったら、神は自らの子を知ることができなくなってしまうからです。

 To interfere with you would be to attack himself, and God is not insane.
 神があなたに干渉するなら、それは神自らを攻撃することになってしまいますが、神は正気を失ってなどいません。

 When you deny him you are insane.
 あなたが神を否認するとき、あなたは狂気に陥っているのです。

 Would you have him share your insanity?
 あなたは神に、自分の狂気を共有させたいというのでしょうか。

 God will never cease to love his son, and his son will never cease to love him.
 神がわが子を愛するのをやめるようなことは、決してありません。そして、子が神を愛さなくなるようなことも、決してありません。

 That was the condition of his son's creation, fixed forever in the Mind of God.
 神と子が愛し合うことが神の子が創造されるための条件でした。そして、この条件は永遠に神の大いなる心の中に深く刻まれています。

 To know that is sanity.
 これを知ることは正気になることです。

 To deny it is insanity.
 これを否認することは狂気の沙汰です。

 God gave himself to you in your creation, and his gifts are eternal.
 神はあなたを創造するに際して、神自らをあなたに与えてくれました。そして、神からの贈り物は永遠のものです。

 Would you deny yourself to him?
 あなたは、神に自分自身を拒もうというのでしょうか。

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11. Out of your gifts to him the Kingdom will be restored to his son.
 あなたが神に捧げる贈り物を元にして、神の王国が神の子に復興されることになります。

 His son removed himself from his gift by refusing to accept what had been created for him, and what he had created in the Name of his Father.
 神の子は、自分のために創造されていたものや、自らの父の名において彼が創造してきたものを受け入れるのを拒絶することによって、自分自身を神の贈り物から遠ざけてきました。

 Heaven waits for his return, for it was created as the dwelling place of God's Son.
 天国は神の子の帰還を待っています。というのも、天国は神の子の住まいとして創造されたからです。

 You are not at home anywhere else, or in any other condition.
 天国以外のいかなる場所やどのような状況においても、あなたはわが家にいるように寛ぐことはできません。

 Do not deny yourself the joy that was created for you for the misery you have made for yourself.
 あなたが自分で自分自身のために作り出した悲惨さなどのために、喜びを自分自身に拒まないでください。喜びはあなたのために創造されたものだからです。

 God has given you the means for undoing what you have made.
 神は、あなたが自分で作り出したものを取り消すための手段を、あなたに与えてくれています。

 Listen, and you will learn how to remember what you are.
 耳を澄ましなさい。そうすれば、あなたには自分が何者なのか思い出す方法がわかってくるはずです。



12. If God knows his children as wholly sinless, it is blasphemous to perceive them as guilty.
 もし神が自らの子らが完全に無罪だと知っているのなら、彼らを有罪と知覚することは神を冒涜することになります。

 If God knows his children as wholly without pain, it is blasphemous to perceive suffering anywhere.
 もし神が自らの子らが完全に苦痛とは無縁だと知っているのなら、どこであれ苦しみを知覚することは神を冒涜することになります。

 If God knows his children to be wholly joyous, it is blasphemous to feel depressed.
 もし神が自らの子らが完全に喜びに満ち溢れていることを知っているのなら、憂鬱な気分でいることは神を冒涜することになります。

 All of these illusions, and the many other forms that blasphemy may take, are refusals to accept creation as it is.
 このような錯覚のすべて、そして、そのほかのさまざまな形で姿を現す神への冒涜はどれもみな、創造をありのままに受け入れるのを拒絶することです。

 If God created his son perfect, that is how you must learn to see him to learn of his reality.
 もし神がわが子を完全に創造したとすれば、神の子の真の姿を学ぶためには、あなたは、完全に創造されたものとして神の子を見ることを学ばなければなりません。

 And as part of the Sonship, that is how you must see yourself to learn of yours.
 そして、神の子全体の一員として、あなたが自分の本当の姿を学ぶためには、あなたは自分自身のことを神に完全に創造された存在とみなさなければなりません。

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13. Do not perceive anything God did not create or you are denying him.
 何であれ、神が創造しなかったものを知覚してはなりません。さもないと、あなたは神を否認していることになってしまいます。

 His is the only fatherhood, and it is yours only because he has given it to you.
 神の父性こそ、唯一の父性です。そして、神の父性はあなたのものです。その理由はただ、神がそれをあなたに与えたからです。

 Your gifts to yourself are meaningless, but your gifts to your creations are like his, because they are given in his name.
 あなたが自分自身に与える贈り物には意味はありません。しかし、あなたが自分で創造したものたちに与える贈り物は、神からあなたへの贈り物と同質のものです。なぜなら、そうした贈り物は神の名において与えられるものだからです。

 That is why your creations are as real as his.
 だからこそ、あなたが創造するものたちは、神の贈り物と同じように現実のものなのです。

 Yet the real Fatherhood must be acknowledged if the real Son is to be known.
 しかし、真の大いなる子が知られるためには、真の大いなる父性が承認されなければなりません。

 You believe that the sick things you have made are your real creations, because you believe that the sick images you perceive are the Sons of God.
 あなたは自分で作り出した病んだ物体たちが、自らの真の創造物たちなのだと信じています。なぜなら、あなたは自分の知覚している病んだ虚像たちが神の子らだと信じているからです。

 Only if you accept the Fatherhood of God will you have anything, because his fatherhood gave you everything.
 あなたがただ神の大いなる父性を受け入れさえすれば、どんなものでもあなたのものとなります。なぜなら、神の父性はあなたにあらゆるものを与えているからです。

 That is why to deny him is to deny yourself.
 だからこそ、神を否認することは、あなた自身を否認することなのです。



14. Arrogance is the denial of love, because love shares and arrogance withholds.
 傲慢とは愛を否認することです。なぜなら、愛は分かち合い、傲慢さは与えずにおくからです。

 As long as both appear to you to be desirable the concept of choice, which is not of God, will remain with you.
 あなたにとって分かち合うことと与えずにおくことが両方とも望ましく思えるかぎり、選択という神に由来しない概念があなたの許に留まり続けるでしょう。

 While this is not true in eternity it is true in time, so that while time lasts in your mind there will be choices.
 選択は永遠においては真実ではないとしても、時間の中においては真実なので、あなたの心の中で時間が続くかぎりは、選択はあり続けるでしょう。

 Time itself is your choice.
 時間それ自体、あなたが選択したものです。

 If you would remember eternity, you must look only on the eternal.
 もしあなたに永遠を思い出す気があるのなら、あなたは永遠なるものだけを見なければなりません。

 If you allow yourself to become preoccupied with the temporal, you are living in time.
 もしあなたが自分自身がその場限りの物事に心を奪われることを容認するなら、あなたは時間の中に生きることになります。

 As always, your choice is determined by what you value.
 いつものように、あなたの選択はあなたが何に価値を置くかによって決まります。

 Time and eternity cannot both be real, because they contradict each other.
 時間と永遠が、ふたつながら真実であることはありえません。なぜなら、時間と永遠は相互に否定し合うものだからです。

 If you will accept only what is timeless as real, you will begin to understand eternity and make it yours.
 もしあなたが無限のものだけを本物として受け入れるなら、あなたは永遠なるものを理解しはじめ、永遠をわがものとするでしょう。


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