T13-11 天国の平安
この世に平和をもたらす努力をしないことを助言する。
努力をすれば、古く廃れゆく運命の幻想を持続させることになる。
子どもが古くなったおもちゃに飽きて片づけるようにしなさい。
「でも、それは人生を否定することになりませんか?」
幻想に人生は存在しない。
あなたの質問は、抵抗の表れである。
それは、この世がある意味現実であるに違いないというあなたが深いところで信じている観念を現している。
この世は、分離という幻想である。
この世は、分離の継続を主張する。
それがこの世というものだから。
あなたが感じているそのもがき、
疲れをもたらすその苦闘
憂鬱、
絶望は、
この世に残ろうとして
その真実性を主張するあなたの途方もない努力の結果である。
本当は、あなたは、すでにこの世を超えたものになっているのに、
これを認識するのを拒絶するのは、
自分自身を否定することである。
そして、それは、父の御国に対する怖れゆえである。
「私の国は、この世には属していない」
この節に関して説明しよう。
御国とは、どこか他の場所に存在するものではない。
「天の御国は地上に広がっているのに、人はそれを見ない」
人はこの世を見ようとするあまり、
御国が見えないのである。
だから、私はこう教えた。
「あなたがたは、神と富に仕えることはできない」

イエス・キリスト(「イェシュアの手紙」209ページ)

今回は、テキスト第13章から「天国の平安」という一節をご紹介します。
平安は、愛や生命と同じ実在である光が持つ千の顔のひとつ
天国には平安のみがあります。
天国それ自体が実在なので、この世界のように幻が入り込む余地はないので、純度100%(至聖なる状態)の愛、生命、光、霊がすべてである状態です。
このすべてが混じり気なく在る状態を変化、推移という側面で切り取ってみると、平穏に安定した安らぎの状態、つまり平安として見えることになります。
幻想世界での平安と葛藤
これに対して、この世界は、実在の不在である恐怖を素材に作り出された投影の幻の世界なので、愛や光等の実在は在ることはできず、幻のひとつの反映像として「存在」することしかできません。
したがって、世界では、実在と実在の不在とは同等のリアリティを持って「存在」します。
ですので、現に世界には、実在する平安の反映としての平安と、平安の不在としての葛藤、対立、争いが同等に存在しています。
たしかに、平安の対極としての葛藤や紛争が絶えないこの世界に身を置くかぎり、天国の平安は想像もつきません。
しかし、私たちの根本的誤解は、世界の「存在」を「実在」と取り違えることです。
真実は、私たちの真の自己である神の子は天国で平安の内に内に神と共にあるままです。

妄想が真実を変えてしまうことはありえない
「7. Have faith in only this one thing, and it will be sufficient:
ただ次のひとつのことだけを信頼してください。それで十分です。
God wills you be in Heaven, and nothing can keep you from it, or it from you.
それは、神はあなたが天国にいることを意図しており、いかなるものも、あなたを天国から遠ざけることも、天国をあなたから遠ざけることもできないということです。
Your wildest misperceptions, your weird imaginings, your blackest nightmares all mean nothing.
あなたの見当違いな誤った知覚や奇怪な空想、暗黒の悪夢などはすべて、何も意味しません。
They will not prevail against the peace God wills for you.
それらの幻想が、神があなたのために意図してくれる平安を打ち負かすようなことはありえません。
The Holy Spirit will restore your sanity because insanity is not the Will of God.
聖霊があなたに正気を回復させてくれるでしょう。なぜなら、狂気は神の大いなる意志ではないからです。」
必要なのは神の意志を自分の意志として受容すること
10.「 You do not have to know that Heaven is yours to make it so.
天国があなたのものであることを、その通りにするために、あなたが天国は自分のものだと知る必要はありません。
It is so.
天国はすでにあなたのものだからです。
Yet to know it, the Will of God must be accepted as your will.
しかし、天国がすでに自分のものだと知るためには、あなたは神の大いなる意志を自分の意志として受け入れなければなりません。」
実在に至るためのコースのアプローチはすべて共通しています。
身体やエゴは実在しないから否認すべき、特別な関係は分離に奉仕するから否認すべき、世界は実在しないから否認して攻撃すべきというようなスタンスは取りません。
目的が分離であることがそれらの分離側のデバイスを闇の使者にして分離促進に奉仕するよう作用させているだけなのだから、目的を一なる実在への統合に切り替えることが必要なだけだ、そうすれば、分離側の走狗であったどんなデバイスも、真理と愛のメッセージを兄弟たちに運ぶ光の使者に変容するのだからと。
ですので、平安の不在に対するスタンスも、反戦活動というアンチ活動をせよということにならないし、国家間での和平交渉等の世界規模の作用でなければ意義がないということにもなりません。
実在の不在である戦争を平和と同等の実在として格上げして戦うのではなく、また、心が内面を投影する結果である世界に働きかけるのではなく、虚無を消そうとあがくのではなく、特別な関係にある身近な人たちとの関わりの中のささやかな葛藤を素材に自分の内面にある影を見つけて闇に光を当てて、兄弟と愛で結ばれることが天の平安を地上にもたらすのだということになります。
マザー・テレサの言葉
マザー・テレサは注目を引くために奇をてらってパラドキシカルな表現をしているわけではなく、イエスの心への深い理解あっての言葉を語っていたことが理解できると思います。

I will never attend an anti-war rally. If you have a peace rally, invite me.
私は決して反戦集会には参加しません。もしあなたが平和集会を開くなら、ぜひ私を招待してください。
Be faithful in small things because it is in them that your strength lies.
小さな物事にこそ、心を込めて真摯に取り組んでください。なぜなら、小さなことに心を込めることであなたは力強くなれるからです。
参考記事
M20 平安をどのように見出し、そして、保つことができるのか
レッスン333「赦しがこの地上での対立という夢を終わらせる」
M11 世界平和は実現できる?
が参考になると思います。

テキスト第十三章
XI. The Peace of Heaven
十一 天国の平安
1. Forgetfulness and sleep and even death become the ego's best advice for dealing with the perceived and harsh intrusion of guilt on peace.
平安に罪悪感が荒々しく押し入ってくるのを知覚したときの対処法として、忘れてしまうことや眠ること、さらには死ぬことさえも最善の策だとエゴはアドバイスします。
Yet no one sees himself in conflict and ravaged by a cruel war unless he believes that both opponents in the war are real.
しかし、誰であれ、戦いにおいて相対立する敵同士が実在すると信じないかぎり、自分が争いの中にいて、過酷な戦いによって蹂躙されているとは思わないはずです。
Believing this he must escape, for such a war would surely end his peace of mind, and so destroy him.
こんなことを信じているなら、その人は逃げ出さずにはいられません。なぜなら、そんな戦いは確実に彼の心の平安を失わせて彼を破滅させてしまうはずだからです。
Yet if he could but realize the war is between real and unreal powers, he could look upon himself and see his freedom.
しかし、もしその人がその戦いが実在する力と架空の力との間のものだと気づくことさえできれば、自らを振り返って、自分が自由だとわかるはずです。
No one finds himself ravaged and torn in endless battles if he himself perceives them as wholly without meaning.
もし彼自身が果てしなく繰り返される争いなどまったく意味がないと知覚するなら、誰も自分自身のことをそんな争いによって蹂躙され、心身を引き裂かれるような存在だとみなさないでしょう。

2. God would not have his Son embattled, and so his Son's imagined "enemy" is totally unreal.
神がわが子を敵に包囲されるような状態に置くことを意図したはずがありません。したがって、神の子が想像している「敵」はまったく実在しません。
You are but trying to escape a bitter war from which you have escaped.
あなたはすでにその戦いから免れているというのに、悲痛な戦いから逃れようとしているだけです。
The war is gone.
その戦いは過ぎ去っています。
For you have heard the hymn of freedom rising unto Heaven.
というのは、あなたはすでに自由の賛歌が天国にまで高らかに鳴り響くのを聞いたからです。
Gladness and joy belong to God for your release, because you made it not.
あなたが解放を作り出したわけではないのだから、あなたが首尾よく解放されることに満足して喜ぶのは神のほうです。
Yet as you made not freedom, so you made not a war that could endanger freedom.
しかし、あなたが自由を作り出していないように、あなたは自由を脅かすことのできる戦いも作り出してはいません。
Nothing destructive ever was or will be.
破壊的なことなど、これまで何ひとつなかったし、これからもありえません。
The war, the guilt, the past are gone as one into the unreality from which they came.
戦争、罪、過去、それらはみな一緒になって、それらが生じた元である空想の中へと消え去ったのです。
3. When we are all united in Heaven, you will value nothing that you value here.
私たちみんなが天国でひとつに結ばれた暁には、あなたは自分がこの世界で価値を置いているどんなものにも一切価値を認めなくなるでしょう。
For nothing that you value here do you value wholly, and so you do not value it at all.
なぜなら、あなたがこの世界で価値を見出しているもので、あなたが全面的に価値を置いているものは何ひとつなく、それはつまり、あなたはそれにまったく価値を置いていないということだからです。
Value is where God placed it, and the value of what God esteems cannot be judged, for it has been established.
価値は神が価値を置いたところにあり、その価値はすでに確立されているので、神が尊重するものの価値を判断することなどできません。
It is wholly of value.
神が尊重するものは、全面的に価値あるものです。
It can merely be appreciated or not.
神が価値を置くものは、単に、その真価が認められるか、認められないかのいずれかでしかありません。
To value it partially is not to know its value.
神が価値を置くものの一面だけを部分的に評価することは、その真価を知らずにいることだからです。
In Heaven is everything God values, and nothing else.
天国にあるものはどれもみな、神が価値を置くものであり、それしかありません。
Heaven is perfectly unambiguous.
天国は完璧に明瞭で曖昧なところがありません。
Everything is clear and bright, and calls forth one response.
あらゆるものが明瞭に輝いており、ひとつの反応だけを呼び起こします。
There is no darkness and there is no contrast.
天国には暗闇もなければ、対照をなすものも存在しません。
There is no variation.
天国には、一切の変化や程度もありません。
There is no interruption.
天国には、いかなる切れ目もありません。
There is a sense of peace so deep that no dream in this world has ever brought even a dim imagining of what it is.
天国にある平安の感覚は実に深い安らぎなので、この世界の夢で、天国の平安がどんなものか、ごくおぼろげなイメージすらもたらすことができた夢は今までひとつもないほどです。

4. Nothing in this world can give this peace, for nothing in this world is wholly shared.
この世界のいかなるものにも、この平安を与えることはできません。なぜなら、この世界では完全に共有されているものは何ひとつないからです。
Perfect perception can merely show you what is capable of being wholly shared.
完璧な知覚にできるのは、完全に共有されていることでどんなことが可能になるのか、あなたに示すことだけです。
It can also show you the results of sharing, while you still remember the results of not sharing.
完璧な知覚はまた、あなたが共有せずにいることの結果をまだ覚えているとしても、あなたに共有することの結果を見せることができます。
The Holy Spirit points quietly to the contrast, knowing that you will finally let him judge the difference for you, allowing him to demonstrate which must be true.
聖霊は、共有することと共有しないことの両者の対照的な相違点を冷静に指し示します。なぜなら、聖霊は、最終的にはあなたが両者の相違点について自分に代わって聖霊が判断するのに任せ、どちらが真実か聖霊に実証してもらうようになるとわかっているからです。
He has perfect faith in your final judgment, because he knows that he will make it for you.
聖霊はあなたの最終的な判断に完璧な信頼を置いています。なぜなら、聖霊はあなたに代わって自らがその判断をすることになるとわかっているからです。
To doubt this would be to doubt that his mission will be fulfilled.
これを疑うことは、聖霊がその使命を果たせるのだろうかと疑うことです。
How is this possible, when his mission is of God?
聖霊の使命は神から与えられたものだというのに、聖霊が使命が果たせるのか疑うことなどできるでしょうか。
5. You whose mind is darkened by doubt and guilt, remember this:
疑念や罪悪感によって心が暗くなっているあなたに、次のことを思い出してほしいのです。
God gave the Holy Spirit to you, and gave him the mission to remove all doubt and every trace of guilt that his dear Son has laid upon himself.
それは、神は聖霊をあなたに与えて、聖霊に、神の愛し子が自分自身に投げかけてきたすべての疑念を取り除き、そして、子が自らに課してきたどのような罪悪感も跡形もなく取り去る使命を与えたということです。
It is impossible that this mission fail.
この使命が失敗に終わることはありえません。
Nothing can prevent what God would have accomplished from accomplishment.
神が成就させようとしたことを、成就しないように妨げうるものなど何もないからです。
Whatever your reactions to the Holy Spirit's Voice may be, whatever voice you choose to listen to, whatever strange thoughts may occur to you, God's Will is done.
聖霊の大いなる声にあなたがどのように反応しようと、あなたがどの声に耳を傾けることを選ぼうと、あなたが心にどれほど相容れない想いを浮かべようと、神の大いなる意志は成し遂げられます。
You will find the peace in which he has established you, because he does not change his mind.
あなたは神がその中であなたを確立した平安を見出すでしょう。なぜなら、神は決してその心を変えることがないからです。
He is invariable as the peace in which you dwell, and of which the Holy Spirit reminds you.
神はあなたがその中に留まっている平安と同じように不変です。聖霊はその平安をあなたに思い出させてくれます。

6. You will not remember change and shift in Heaven.
天国では、変化したり移り変わってゆくものをあなたが思い出すことはないでしょう。
You have need of contrast only here.
あなたが対照をなすものを必要とするのは、この世界においてだけだからです。
Contrast and differences are necessary teaching aids, for by them you learn what to avoid and what to seek.
対照によってその相違点に気づかせることは、学習を促進する教育技法として必要なことです。というのも、それによってあなたは何を避け、何を求めるべきかを学ぶことができるからです。
When you have learned this, you will find the answer that makes the need for any differences disappear.
しかし、あなたがこのことを学んだとき、あなたはいかなる相違の必要性をも消滅させる答えを見出すでしょう。
Truth comes of its own will unto its own.
真理は、真理に属する者の許へと自らの意志でやってきます。
When you have learned that you belong to truth, it will flow lightly over you without a difference of any kind.
あなたが自分が真理に属していると学んだなら、真理はいかなる種類の相違点にも構うことなく、軽やかにあなたに流れこんでくるでしょう。
For you will need no contrast to help you realize that this is what you want, and only this.
なぜなら、自分の望むものが真理であり、それも、ただ真理のみだとあなたが気づくために、もはやあなたはどんな対照の助けも必要としなくなるはずだからです。
Fear not the Holy Spirit will fail in what your Father has given him to do.
聖霊があなたの大いなる父から聖霊がなすようにと任されたことを達成し損ねるのではないかと恐れることはありません。
The will of God can fail in nothing.
神の意志は、何事においても失敗することができないからです。
7. Have faith in only this one thing, and it will be sufficient:
ただ次のひとつのことだけを信頼してください。それで十分です。
God wills you be in Heaven, and nothing can keep you from it, or it from you.
それは、神はあなたが天国にいることを意図しており、いかなるものも、あなたを天国から遠ざけることも、天国をあなたから遠ざけることもできないということです。
Your wildest misperceptions, your weird imaginings, your blackest nightmares all mean nothing.
あなたの見当違いな誤った知覚や奇怪な空想、暗黒の悪夢などはすべて、何も意味しません。
They will not prevail against the peace God wills for you.
それらの幻想が、神があなたのために意図してくれる平安を打ち負かすようなことはありえません。
The Holy Spirit will restore your sanity because insanity is not the Will of God.
聖霊があなたに正気を回復させてくれるでしょう。なぜなら、狂気は神の大いなる意志ではないからです。
If that suffices him, it is enough for you.
もしそれが神を満足させるものなら、あなたにとってそれで十分です。
You will not keep what God would have removed, because it breaks communication with you with whom he would communicate.
あなたは、神が取り除くことを意図した狂気の状態を維持しようとは思わないはずです。なぜなら、そんな状態は、あなたとのコミュニケーションを意図している神とのコミュニケーションを遮断してしまうからです。
His voice will be heard.
きっと神の声が聞こえてくるようになります。

8. The communication link that God himself placed within you, joining your mind with his, cannot be broken.
あなたの心を神の心とひとつに結びつけるコミュニケーションの絆は、神自身があなたの中に置いてくれたものなので、決して途絶えることはありえません。
You may believe you want It broken, and this belief does interfere with the deep peace in which the sweet and constant communication God would share with you is known.
あなたは、自分がそのコミュニケーションの絆が断たれることを望んでいると信じるかもしれません。そして、このコミュニケーションを断ち切りたいという信念が、神があなたと心地よい持続的なコミュニケーションを分かち合おうとしていることを知ることのできる深い平安を妨げてしまうのは確かです。
Yet his channels of reaching out cannot be wholly closed and separated from him.
しかし、外へと向かって拡張する神の経路が完全に閉ざされて、神から切り離されてしまうことはありえません。
Peace will be yours because his peace still flows to you from him whose will is peace.
平安を意図する神からあなたへと今なお平安が流れているのだから、平安はあなたのものとなるでしょう。
You have it now.
あなたは今その平安を持っているのです。
The Holy Spirit will teach you how to use it, and by extending it, to learn that it is in you.
聖霊が平安の用い方をあなたに教えてくれるでしょう。そして、聖霊は平安を拡張することによって、平安が自分の中にあることを学ぶようにとあなたに教えてくれるでしょう。
God willed you Heaven, and will always will you nothing else.
神はあなたが天国を継ぐよう意図したのであり、つねにあなたにただそれだけを意図しています。
The Holy Spirit knows only of his will.
聖霊はただ神の意志だけを知っています。
There is no chance that Heaven will not be yours, for God is sure, and what he wills is as sure as he is.
天国は必ずあなたのものになります。なぜなら、神は確かなものであり、神の意図することは神自身と同じように確かなものだからです。
9. You will learn salvation because you will learn how to save.
あなたはどのようにして救うのかを学ぶことになるので、あなたは救済を学ぶことになります。
It will not be possible to exempt yourself from what the Holy Spirit wants to teach you.
聖霊があなたに教えたいと望んでいることを学ばずにいることなど、あなたにできるはずがありません。
Salvation is as sure as God.
救済は神のごとくに確実なものです。
His certainty suffices.
神が確実な存在であることだけで十分です。
Learn that even the darkest nightmare that disturbs the mind of God's sleeping Son holds no power over him.
神の眠れる大いなる子の心を悩ます暗黒のような悪夢ですら、神の子にはいかなる力も及ぼせないのだと学びなさい。
He will learn the lesson of awaking.
神の子は目覚めのためのレッスンを学ぶことになります。
God watches over him and light surrounds him.
神がわが子を見守り、光が彼を包みこんでいます。

10. Can God's Son lose himself in dreams, when God has placed within him the glad Call to waken and be glad?
神の子の心の中に、目を覚まして喜ぶようにとの喜ばしい大いなる呼び声を神が置いてくれたというのに、神の子が夢の中で自分を見失うことなどできるでしょうか。
He cannot separate himself from what is in him.
神の子には、自分の中にあるものから自分自身を分離することはできません。
His sleep will not withstand the Call to wake.
神の子の眠りは、目覚めよとの大いなる呼び声に抗うことはできません。
The mission of redemption will be fulfilled as surely as the creation will remain unchanged throughout eternity.
救済という使命は間違いなく成就されます。それは創造されたものがいつまでも永遠に不変であり続けるのと同じように確実なことです。
You do not have to know that Heaven is yours to make it so.
天国があなたのものであることを、その通りにするために、あなたが天国は自分のものだと知る必要はありません。
It is so.
天国はすでにあなたのものだからです。
Yet to know it, the Will of God must be accepted as your will.
しかし、天国がすでに自分のものだと知るためには、あなたは神の大いなる意志を自分の意志として受け入れなければなりません。
11. The Holy Spirit will undo for you everything you have learned that teaches that what is not true must be reconciled with truth.
真実でないものは真理と折り合いがつくように妥協させなければならないと教える学びのすべてを、聖霊があなたに代わって取り消してくれるでしょう。
This is the reconciliation the ego would substitute for your reconciliation to sanity and to peace.
真実でないものを真理と調和させようとするのは、あなたが正気と平安に調和することの代わりにしようとして、エゴが差し出そうとする妥協策です。
The Holy Spirit has a very different kind of reconciliation in his mind for you, and one he will effect as surely as the ego will not effect what it attempts.
聖霊はあなたのために、エゴの妥協策とはまったく異なった和解案をその心に抱いています。そして、エゴが自らの目論み通りに妥協を実現できないことが確実なのと同じくらい確実に、聖霊はこの調和を実現してくれるでしょう。
Failure is of the ego, not of God.
失敗はエゴから生ずるものであり、神に由来するものではありません。
From him you cannot wander, and there is no possibility that the plan the Holy Spirit offers to everyone, for the salvation of everyone, will not be perfectly accomplished.
あなたは神からはぐれてさまよい出すことはできません。そして、あらゆる者たちが救われるために、聖霊が一人ひとりに差し延べる計画が完璧に成就されずに終わる可能性もありません。
You will be released, and you will not remember anything you made that was not created for you and by you in return.
きっとあなたは解放されるでしょう。そして、あなたはやがて、あなたのために創造されたものや、あなたのために創造されたものへの返礼としてあなたが創造したもの以外には自分が作り出したものを何ひとつ思い出さなくなるでしょう。
For how can you remember what was never true, or not remember what has always been?
というのは、一度も真実ではなかったものをあなたが覚えておけるはずがないし、つねに真実であったものをあなたが思い出せないはずがないからです。
It is this reconciliation with truth, and only truth, in which the peace of Heaven lies.
このように真理と、それも、ただ真理のみと調和することの中に、天国の平安を見出すことができるのです。

