T22-6 神聖な関係の光

2015年03月08日
テキスト第22章(救いと神聖な関係) 0

兄弟姉妹とあなたの対等性を祝福することを学んでください。そのことによって、あなたは私とも対等になるのです。私を対等なものとみなしたとき、私とあなたの交流は見違えるように進むことでしょう。

あなたが兄弟姉妹をハートに迎え入れるとき、あなたは私に対しても扉を開いたことになります。私が愛しく思わないような兄弟姉妹はいないからです。私は相手を害した人と、害された人、両方の魂を覗き込みます。どちらも愛されたい、受け入れられたいと声を上げているので、私は拒否することができません。私の手であり、足であり、この世界における声であるあなたがたに同じようにすることを頼んでも不思議はないでしょう。

Jesus Christ

イエス・キリスト(「無条件の愛 キリスト意識を鏡として」より)









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今回はテキスト第二十二章から「神聖な関係の光」という一節をご紹介します。


目の前の兄弟を救い主と見ること

「8. You will see your value through your brother's eyes, and each one is released as he beholds his savior in place of the attacker who he thought was there.
 あなたは自分の兄弟の目を通して、自分の真価を理解するようになります。そして、自分を攻撃する者がいたと思いこんでいた相手の中に自分の救い主を見るようになるとき、一人ひとりが解放されます。

 Through this releasing is the world released.
 この解放を通して、この世界は解放されます。

 This is your part in bringing peace.
 このように目の前にいる兄弟を救い主と見ることこそ、平安をもたらすに際してのあなたの役目です。

 For you have asked what is your function here, and have been answered.
 というのは、これこそが、あなたが尋ねてきた、この世界での自分の役目は何かという問いに与えられた答えだからです。」





赦し

自分を攻撃する敵だと思っていた目の前の兄弟を自分の救い主と見ることが私たちの地上での役目です。

それは赦しです。

赦しは、偽りを取り消す方法です。

赦しは、①罪が実在するというのが錯覚で幻想だという真理を見極めて、②その認識通りに看過する、というものでした。

「9. Therefore, hold no one prisoner.
 だからこそ、誰ひとりとして囚人にしてはなりません。

 Release instead of bind, for thus are you made free.
 束縛するのではなく、解放してください。というのも、そうすることで、あなたは自由になるからです。

 The way is simple.
 その方法は簡単です。

 Every time you feel a stab of anger, realize you hold a sword above your head.
 あなたが刺すような怒りを覚えるたびに、あなたは自らの頭上に剣を振りかざしているのだと気づいてください。

 And it will fall or be averted as you choose to be condemned or free.
 あなたが非難するか解放するか選ぶたびに、その剣が振り下ろされるか背けられるかが変わります。

 Thus does each one who seems to tempt you to be angry represent your savior from the prison house of death.
 そうだとすれば、あなたを怒らせるように仕向けるように思える一人ひとりは、死の監獄からあなたを救い出してくれる救い主だといえます。

 And so you owe him thanks instead of pain.
 だから、あなたがその人からの借りに対して返すべきなのは、苦痛ではなく感謝なのです。」
」(レッスン192「私には、神が私に果たさせようとする役目がある」





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テキスト第二十二章

VI. The Light of the Holy Relationship
六 神聖な関係の光



1. Do you want freedom of the body or of the mind?
 あなたは、身体の自由と心の自由、どちらの自由を望むのでしょうか。

 For both you cannot have.
 というのも、あなたは両方とも得ることはできないからです。

 Which do you value?
 あなたは身体と心のどちらに価値を置くのでしょうか。

 Which is your goal?
 身体と心のどちらがあなたの目標なのでしょうか。

 For one you see as means; the other, end.
 というのも、あなたは身体と心の一方を手段とみなし、他方を目的とみなすことになるからです。

 And one must serve the other and lead to its predominance, increasing its importance by diminishing its own.
 そして、一方は他方に奉仕して、自らの重要性を減じることによって他方の重要性を増大させることで、他方を優位に置くことになります。

 Means serve the end, and as the end is reached the value of the means decreases, eclipsed entirely when they are recognized as functionless.
 目的を実現させるのが手段の役目です。だから、目的が達成されると、手段の価値は減少し、手段が役目を果たし終えたと認められたとき、手段は完全に消滅することになります。

 No one but yearns for freedom and tries to find it.
 誰もが自由に憧れ、自由を見出そうとします。

 Yet he will seek for it where he believes it is and can be found.
 しかし、誰もが、自分が自由がそこにあり、自由が見つかると信じる場所で自由を探し求めることになります。

 He will believe it possible of mind or body, and he will make the other serve his choice as means to find it.
 その人は、心か身体のどちらかに自由を見出すことができると信じて、自分が選んだほうの自由を見出すための手段として他方を奉仕させることになります。



2. Where freedom of the body has been chosen, the mind is used as means whose value lies in its ability to contrive ways to achieve the body's freedom.
 身体の自由が選ばれた場合、心は身体が自由になるための手段として用いられ、心の価値は身体の自由を達成するための方策を考案する能力に置かれます。

 Yet freedom of the body has no meaning, and so the mind is dedicated to serve illusions.
 しかし、身体が自由になることは何の意味も持ちません。だから、心は幻想に奉仕するために捧げられていることになります。

 This is a situation so contradictory and so impossible that anyone who chooses this has no idea of what is valuable.
 身体の自由のために心を奉仕させるなど、あまりに矛盾していて完全にありえない状況なので、このような選択をする者は誰でも、何が価値あるものなのかまったくわかっていません。

 Yet even in this confusion, so profound it cannot be described, the Holy Spirit waits in gentle patience, as certain of the outcome as he is sure of his Creator's love.
 しかし、描写することができないほど深刻なこの混乱のさなかでさえ、聖霊は穏やかに辛抱強く待っており、聖霊が自らの創造主の愛の確かさを確信しているのと同じ確かさで、その成り行きに確信を持っています。

 He knows this mad decision was made by one as dear to his Creator as love is to itself.
 聖霊には、愛が愛そのものにとって大切であるのと同じくらい、創造主にとって大切な存在によって、この狂気の決断がなされたのだとわかっています。

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3. Be not disturbed at all to think how he can change the role of means and end so easily in what God loves, and would have free forever.
 神が愛し永遠に自由でいさせようと意図する存在の中で、どのようにして聖霊はそんなにも容易に手段と目的の役割を変えることができるのだろうかと思い悩む必要はまったくありません。

 But be you rather grateful that you can be the means to serve his end.
 そんなことよりも、自分が聖霊の目的を果たすために奉仕できることをありがたく思うことです。

 This is the only service that leads to freedom.
 これこそ、自由へと導く唯一の奉仕です。

 To serve this end the body must be perceived as sinless, because the goal is sinlessness.
 この目的に奉仕するためには、身体は罪のないものとして知覚される必要があります。なぜなら、その目標そのものが罪のない状態だからです。

 The lack of contradiction makes the soft transition from means to end as easy as is the shift from hate to gratitude before forgiving eyes.
 両者の矛盾がなくなると、手段から目的への転換は容易なものになります。それはまるで、赦しの眼差しの前では、憎しみが難なく感謝の念に変わるのと同じくらい簡単なことです。

 You will be sanctified by one another, using your bodies only to serve the sinless.
 あなたたちが自らの身体を潔白さに奉仕するためにのみ使うことで、あなたたちはお互いによって聖別されて神聖なものとなるでしょう。

 And it will be impossible for you to hate what serves whom you would heal.
 そうすれば、あなたにとって、自分が癒そうとする相手の役に立つものを憎むことなど不可能になるはずです。



4. This holy relationship, lovely in its innocence, mighty in strength, and blazing with a light far brighter than the sun that lights the sky you see, is chosen of your Father as a means for his own plan.
 その純真さゆえに美しく、その力強さは強大で、あなたが見ている空に輝く太陽よりもはるかに明るく燦然と輝きを放っているこの神聖な関係は、あなたの大いなる父によって父自身の計画のための手段として選ばれたものです。

 Be thankful that it serves yours not at all.
 神聖な関係があなたの計画の手段としてはまったく役に立たないことに感謝するがよいでしょう。

 Nothing entrusted to it can be misused, and nothing given it but will be used.
 神聖な関係に託されるものは何ひとつ誤用されることはないし、神聖な関係に渡されて活用されないままになるものも何ひとつありません。

 This holy relationship has the power to heal all pain, regardless of its form.
 この神聖な関係には、苦しみが纏う形がどんなものであろうとも、すべての苦しみを癒す力があります。

 Neither alone can serve at all.
 あなたたちは、ひとりだけでは苦しみを癒すことにまったく役立つことができません。

 Only in your joint will does healing lie.
 ただあなたと兄弟の意志がひとつに結ばれることにのみ、癒しを見出せます。

 For here your healing is, and here will you accept Atonement.
 というのは、あなたたちの意志がひとつに結ばれたところにあなたの癒しがあり、ここであなたは贖罪を受け入れることになるからです。

 And in your healing is the Sonship healed because your wills are joined.
 そして、あなたが癒されることで、神の子全体が癒されます。というのも、あなたたちの意志はひとつに結ばれているからです。

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5. Before a holy relationship there is no sin.
 神聖な関係を前にしては、いかなる罪も存在できません。

 The form of error is no longer seen, and reason, joined with love, looks quietly on all confusion, observing merely, "This was a mistake. "
 誤りがとる形は、もはや見えなくなり、愛とひとつに結ばれた理性は、すべての混乱を静かに眺めて、単に「これは間違いだった」と認めるだけです。

 And then the same Atonement you accepted in your relationship corrects the error, and lays a part of Heaven in its place.
 そのあとで、あなたが自分の関係に受け入れたのと同じ贖罪がその誤りを修正し、その誤りのあった場所に天国の一部を置きます。

 How blessed are you who let this gift be given!
 これほどの贈り物が与えられるようにするとは、あなたはなんと祝福されていることでしょうか。

 Each part of Heaven that you bring is given you.
 あなたが持ってくる天国の一部の一つひとつがあなたに与えられます。

 And every place in Heaven that you will fill again with the eternal light you bring, shines now on you.
 そして、天国の中のあらゆる場所は、あなたが運んでゆく永遠の大いなる光で再び満たされ、今度はあなたを照らすようになります。

 The means of sinlessness can know no fear because they carry only love with them.
 潔白さに奉仕する手段となる者は、いかなる恐れも知ることができません。なぜなら、彼らはただ愛だけを自らとともに携えてゆくからです。



6. Child of peace, the light has come to you.
 平安の子よ、その光はすでにあなたの許に訪れています。

 The light you bring you do not recognize, and yet you will remember.
 あなたは自分のもたらす光に気づいていません。それでも、あなたはきっと思い出すでしょう。

 Who can deny himself the vision that he brings to others?
 自分がほかの者にもたらすヴィジョンを自分自身に拒絶できる者がいるでしょうか。

 And who would fail to recognize a gift he let be laid in Heaven through himself?
 そして、自分自身を通して天国に置かれるようにした贈り物に気づき損ねるような者がいるでしょうか。

 The gentle service that you give the Holy Spirit is service to yourself.
 あなたが聖霊に捧げる優しい奉仕は、あなた自身に対する奉仕なのです。

 You who are now his means must love all that he loves.
 いまや聖霊の手段であるあなたは、聖霊が愛するすべてのものを愛するに違いありません。

 And what you bring is your remembrance of everything that is eternal.
 そして、あなたがもたらすのは、永遠であるものすべてについてのあなたの記憶です。

 No trace of anything in time can long remain in minds that serve the timeless.
 時間の中にあるどんなものの痕跡も、時間を超越したものに仕える心の中に長くは留まることができません。

 And no illusion can disturb the peace of a relationship that has become the means of peace.
 そして、どんな幻想であろうとも、平安をもたらす手段となった関係の平安をかき乱すことはできません。

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7. When you have looked upon your brother with complete forgiveness, from which no error is excluded and nothing kept hidden, what mistake can there be anywhere you cannot overlook?
 あなたがいかなる誤りも除外せず、何も隠されたままにしない完全な赦しをもって兄弟を見つめたとき、あなたに看過できないどんな間違いがどこに存在しうるというのでしょうか。

 What form of suffering could block your sight, preventing you from seeing past it?
 いかなる形の苦悩も、あなたの赦しの目を遮って、あなたがその苦しみを通り越して見るのを妨げることはできません。

 And what illusion could there be you will not recognize as a mistake; a shadow through which you walk completely undismayed?
 それに、あなたが赦しの目を通して、間違いだと気づかないような幻想などありえません。幻想とは、あなたがまったく臆することなく通り抜けることのできる影でしかないからです。

 God would let nothing interfere with those whose wills are his, and serve it willingly.
 神の意志を自らの意志として神の意志に喜んで奉仕する者たちのことを、神は何ものにも邪魔させません。

 And could remembrance of what they are be long delayed?
 そうなれば、彼らが自分たちが本当は何者なのか思い出すようになるのも、そんなに先のことではないはずです。



8. You will see your value through your brother's eyes, and each one is released as he beholds his savior in place of the attacker who he thought was there.
 あなたは自分の兄弟の目を通して、自分の真価を理解するようになります。そして、自分を攻撃する者がいたと思いこんでいた相手の中に自分の救い主を見るようになるとき、一人ひとりが解放されます。

 Through this releasing is the world released.
 この解放を通して、この世界は解放されます。

 This is your part in bringing peace.
 このように目の前にいる兄弟を救い主とみなすことこそ、平安をもたらすに際してのあなたの役目です。

 For you have asked what is your function here, and have been answered.
 というのは、これこそが、あなたが尋ねてきた、この世界での自分の役目は何かという問いに与えられた答えだからです。

 Seek not to change it, nor to substitute another goal.
 この自分の役割を変えようとしたり、別の目標をこの役割に置き換えようとしてはなりません。

 Accept this one and serve it willingly, for what the Holy Spirit does with gifts you give each other, to whom he offers them, and where and when, is up to him.
 自分の役割を受け入れて、喜んでその目標に奉仕してください。というのは、あなたたちがお互いに渡す贈り物で聖霊が何をするのか、その贈り物をいつどこで誰に差し延べるかといったことは聖霊が決めることだからです。

 He will bestow them where they are received and welcomed.
 聖霊は、それらの贈り物をそれらが喜んで受け取ってもらえるところに授けるでしょう。

 He will use every one of them for peace.
 聖霊は、贈り物のすべてを平安のために使ってくれるでしょう。

 Nor will one little smile or willingness to overlook the tiniest mistake be lost to anyone.
 そして、ささやかな微笑みや、ごく些末な間違いを快く見過ごす気持ちは誰からも失われないでしょう。

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9. What can it be but universal blessing to look on what your Father loves with charity?
 あなたの父が愛しているものを思いやりをこめて見つめることは、ただ万物に遍く恵みを注ぐことにほかならないのではないでしょうか。

 Extension of forgiveness is the Holy Spirit's function.
 赦しを拡張するのは聖霊の役目です。

 Leave this to him.
 だから、赦しの拡張は、聖霊に任せておけばよいのです。

 Let your concern be only that you give to him that which can be extended.
 あなたの関心を、拡張してもらえるものを聖霊に渡すことにだけ向けてください。

 Save no dark secrets that he cannot use, but offer him the tiny gifts he can extend forever.
 聖霊が使うことができない暗い秘密など守ろうとせずに、聖霊が永遠に拡張できるささやかな贈り物を聖霊に捧げてください。

 He will take each one and make of it a potent force for peace.
 聖霊はその一つひとつを受け取って、それを平安のための強大な力に変えてくれるでしょう。

 He will withhold no blessing from it, nor limit it in any way.
 聖霊は、あなたから渡されるささやかな贈り物に祝福を与えずにおくようなことはないし、いかようにもそれを制限することもありません。

 He will join to it all the power that God has given him, to make each little gift of love a source of healing for everyone.
 聖霊は、あなたからのささやかな贈り物に、神が聖霊に授けた力のすべてを合わせて、一つひとつの小さな愛の贈り物をみんなのための癒しの源に変えてくれます。

 Each little gift you offer to your brother lights up the world.
 あなたが兄弟に差し延べる一つひとつのささやかな贈り物がこの世界を明るく照らし出します。

 Be not concerned with darkness; look away from it and toward each other.
 闇に関心を向けてはなりません。闇から目を背けて、お互いに目を向けるのです。

 And let the darkness be dispelled by him who knows the light, and lays it gently in each quiet smile of faith and confidence with which you bless each other.
 そして、光を知る聖霊に闇を追い払ってもらって、あなたたちがお互いを祝福する信頼と自信に満ちた静かな微笑みの一つひとつに優しく光を注いでもらいましょう。



10. On your learning depends the welfare of the world.
 世界の幸福は、あなたの学びにかかっています。

 And it is only arrogance that would deny the power of your will.
 そして、あなたの意志の力を否定しようとするなら、それは傲慢にほかなりません。

 Think you the Will of God is powerless?
 あなたは神の大いなる意志が無力だと思っているのでしょうか。

 Is this humility?
 神の意志に等しい自分の意志に力がないと思うことは、はたして謙虚なことでしょうか。

 You do not see what this belief has done.
 こんなことを信じることでどんな事態に至ったのか、あなたはわかっていません。

 You see yourself as vulnerable, frail and easily destroyed, and at the mercy of countless attackers more powerful than you.
 あなたは自分自身のことを、脆くてか弱い、簡単に破壊されてしまうような、自分よりも強力な無数の攻撃者たちからなされるがままになる攻撃によって傷つきうる存在だとみなしています。

 Let us look straight at how this error came about, for here lies buried the heavy anchor that seems to keep the fear of God in place, immovable and solid as a rock.
 私たちで、こんな間違いがどのようにして生じたのかしっかり見てみましょう。というのは、ここに重い錨が埋まっており、それが神に対する恐れをまるで岩のように不動で堅固なものに保つように見せているからです。

 While this remains, so will it seem to be.
 この間違いが残っているかぎり、恐れが存在するように見え続けるでしょう。

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11. Who can attack the Son of God and not attack his Father?
 誰が神の子を攻撃しておきながら、彼の父を攻撃せずにいられるでしょうか。

 How can God's Son be weak and frail and easily destroyed unless his Father is?
 神の子の父である神が弱くて脆く簡単に破壊されてしまうような存在でないかぎり、どうして神の子が脆弱で容易に破壊可能な存在になりうるでしょうか。

 You do not see that every sin and every condemnation that you perceive and justify is an attack upon your Father.
 あなたには、自分が知覚して正当化しようとする罪や非難の一つひとつが、自らの大いなる父に対する攻撃なのだとわかっていません。

 And that is why it has not happened, nor could be real.
 そして、それゆえにこそ、それは起こったことがないし、本当のことでもありえません。

 You do not see that this is your attempt because you think the Father and the Son are separate.
 あなたは自分がこんなことを試みているのだとわかりません。なぜなら、あなたは父と子は分離していると思いこんでいるからです。

 And you must think that they are separate, because of fear.
 そして、恐怖ゆえに、あなたは父と子は分離していると思ってしまいます。

 For it seems safer to attack another or yourself than to attack the great Creator of the universe, Whose power you know.
 というのも、自分がその力強さを知っている偉大なる宇宙の創造主を攻撃するよりも、他者や自分自身を攻撃するほうが安全に思えるからです。



12. If you were one with God and recognized this oneness, you would know his power is yours.
 もしあなたが神とひとつのものであるとしたら、そして、あなたが自分と神がひとつだと気づいたとしたら、あなたは神の力は自分のものだと知るでしょう。

 But you will not remember this while you believe attack of any kind means anything.
 しかし、いかなる種類の攻撃であれ、あなたが少しでも攻撃に意味があると信じているかぎりは、あなたは神の力が自分のものだと思い出すことはないでしょう。

 It is unjustified in any form, because it has no meaning.
 どのような形であろうとも、攻撃を正当化することはできません。なぜなら、攻撃はいかなる意味も持たないからです。

 The only way it could be justified is if each one of you were separate from the other, and all were separate from your Creator.
 唯一、攻撃が正当化される余地がありうるとすれば、それはあなたたちがお互いに分離していて、みんながあなたの大いなる創造主から分離している場合だけです。

 For only then would it be possible to attack a part of the creation without the whole, the Son without the Father; and to attack another without yourself, or hurt yourself without the other feeling pain.
 なぜなら、そんな場合にのみ、創造されたもの全体を攻撃することなく創造されたものの一部だけを攻撃することが可能となるからです。すなわち、それらが分離している場合にのみ、父を攻撃することなく子だけを攻撃したり、あなた自身を攻撃することなくほかの誰かを攻撃したり、ほかの誰かに痛みを感じさせることなくあなた自身を傷つけたりすることが可能になるからです。

 And this belief you want.
 そして、あなたはこんなことが可能だと信じたがっています。

 Yet wherein lies its value, except in the desire to attack in safety?
 しかし、これが可能であることに価値が見出せるのは、安全に攻撃したいという願望を抱く場合だけではないでしょうか。

 Attack is neither safe nor dangerous.
 けれども、攻撃には安全なものも、危険なものもありません。

 It is impossible.
 そもそも攻撃することは不可能なのです。

 And this is so because the universe is one.
 攻撃することが不可能である理由は、宇宙がひとつだからです。

 You would not choose attack on its reality if it were not essential to attack to see it separated from its maker.
 もし宇宙がその作り主から分離しているとみなすために攻撃することが不可欠でなかったとしたら、あなたは宇宙がひとつであるという真実を攻撃することを選ぼうとはしなかったはずです。

 And thus it seems as if love could attack and become fearful.
 こうして、まるで愛は攻撃することができるし、恐ろしいものになりうるように思えてきます。

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13. Only the different can attack.
 ただ別々で異なっているものだけが攻撃することができます。

 So you conclude because you can attack, you must be different.
 したがってあなたは、自分は確かに攻撃することができるのだから、自分たちは別々の異なる存在に違いないと結論づけます。

 Yet does the Holy Spirit explain this differently.
 しかし、聖霊はこのことについて違ったふうに説明します。

 Because you are not different, you cannot attack.
 あなたたちは別々の異なる存在ではないので、あなたは攻撃することはできないのだと聖霊は言います。

 Either position is a logical conclusion.
 どちらの見解も、論理的には正しい帰結です。

 Either could be maintained, but never both.
 しかし、どちらか一方を支持することはできても、両方同時に支持することだけは絶対にできません。

 The only question to be answered in order to decide which must be true is whether you are different.
 どちらが真実なのか決めるために答えられるべき唯一の質問は、あなたたちは別々の異なる存在なのかどうかという質問だけです。

 From the position of what you understand you seem to be, and therefore can attack.
 あなたが理解する見地からすると、あなたたちは別々で異なっているように思えるので、それゆえに、攻撃することもできるということになります。

 Of the alternatives, this seems more natural and more in line with your experience.
 ふたつの選択肢の中では、こちらの見方のほうがより自然で、あなたたちの経験にも合致しているように思えます。

 And therefore it is necessary that you have other experiences, more in line with truth, to teach you what is natural and true.
 だからこそ、あなたに何が自然で真実なのかを教えるためには、あなたがこれまでとは違うより真理と調和する多様な経験をすることが必要なのです。



14. This is the function of your holy relationship.
 この別の経験をさせることこそ、あなたが神聖な関係を結ぶ意義です。

 For what one thinks, the other will experience with him.
 というのは、関係性の当事者のひとりが思うことを、相手も彼と一緒に経験することになるからです。

 What can this mean except your minds are one?
 これが意味しうるのは、あなたたちの心はひとつだということだけです。

 Look not with fear upon this happy fact, and think not that it lays a heavy burden on you.
 この喜ばしい事実を恐ろしいことだとみなさないでください。そして、それが自分に重荷を背負わせることになるとは思わないでください。

 For when you have accepted it with gladness, you will realize that your relationship is a reflection of the union of the Creator and his Son.
 というのも、あなたが自分と兄弟の心がひとつであることを喜んで受け入れたとき、創造主と子がひとつに結ばれていることを自分の関係性が反映していることにあなたは気づくはずだからです。

 From loving minds there is no separation.
 愛に満ちた心と心から分離するものは何もありません。

 And every thought in one brings gladness to the other because they are the same.
 そして、愛に満ちた心はどれも同じものなので、一方の抱く思いのすべては他方にも喜びをもたらすことになります。

 Joy is unlimited, because each shining thought of love extends its being and creates more of itself.
 喜びには限りがありません。なぜなら、輝ける愛の思いの一つひとつはその存在を拡張し、愛そのものをさらに創造することになるからです。

 There is no difference anywhere in it, for every thought is like itself.
 それらの輝ける思いのどこにも、いかなる相違もありません。というのも、どの想念もみなそれ自体と同じものだからです。

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15. The light that joins you shines throughout the universe, and because it joins you, so it makes you one with your Creator.
 あなたたちをひとつに結び合わせる光は、宇宙の隅から隅まで輝いています。そして、その光はあなたたちをひとつに結びつけるので、あなたたちをあなたたちの大いなる創造主ともひとつにします。

 And in him is all creation joined.
 だから、創造主の中で、すべての創造物はひとつに結ばれているのです。

 Would you regret you cannot fear alone, when your relationship can also teach the power of love is there, which makes all fear impossible?
 あなたの関係を用いて、どんな恐れもありえないものにする愛の力が存在すると教えることもできるというのに、あなたは自分がひとりで怯えていられなくなることを悔いたりするでしょうか。

 Do not attempt to keep a little of the ego with this gift.
 この贈り物と一緒に、エゴを少しだけ保っておこうとなどしないでください。

 For it was given you to be used, and not obscured.
 というのは、その神聖な関係という贈り物は、あなたに使ってもらうために与えられたのであって、隠しておくために与えられたわけではないからです。

 What teaches you that you cannot separate denies the ego.
 あなたたちが分離することができないのだとあなたに教えてくれる存在は、エゴを否定しています。

 Let truth decide if you be different or the same, and teach you which is true.
 あなたたちは別々に異なっているものなのか、あるいは同じものなのかを、真理に決めてもらって、どちらが真実なのか教えてもらってください。



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It’s not how much we give, but how much love we put into giving. – Mother Teresa

 松山 健 Matsuyama Ken
この記事を書いた人:  松山 健 Matsuyama Ken

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