一角獣(ユニコーン)とイェシュア


「麒麟がどういう生き物だか知っているか」
「霊獣で、王を選ぶ・・・」
「そのとおりだ。麒麟は妖(あやかし)であって妖ではない。むしろ神に近い。本性は獣だが、常には人の形をしている。性向は仁で慈愛の深い生き物だ。孤高不恭の者だが、争いを厭う。特に血を恐れて、血の穢れによって病むことさえある。決して剣を持って戦うことはできぬゆえに、身を守るのには使令をつかう。使令は妖魔、麒麟と契約を交わして僕(しもべ)としたものをいう。どう転んでも自らの意志で人を襲わせることのできる生き物ではない。それは麒麟の本性に悖る」



小野不由美(「十二国記 月の影 影の海」171ページ)





一角獣というのは、本当のシンボルはみんな同じことだけど、ほとんどはてしなく多義的なんだ。だから君のために、ここで何か具体的なことを書くのは難しいように思う。何か書いてしまうと、イメージをはっきり固定しすぎることになるからね。

もちろん君は、中世の人たちが考えていた一角獣の捕まえ方を知っているだろうね。裸の処女を木に縛りつけるわけだが、それもまったく身動きできないようにしてしておく必要がある。そのあとは辛抱強くじっと待っていなくてはならない。でも最後には一角獣が近づいてきて、頭を処女のひざにのせることになる。その瞬間に、一角獣は静かでおとなしくなり、捕まえることができるわけだ。この最後の点が重要だよ。一角獣はほかの状況ではいつも、それは優雅で優美な生き物だけど、乱暴で力が強いので、誰も押さえつけることができないのだからね。そして、こういうヒントを手がかりにすれば、一角獣の意味について、いくつかのことがわかると思うんだ。

もちろん、ぼくたちのような現代の啓蒙人種は、あらゆることを性的に解釈することに慣れっこになっている。でもそれでは個人的・心理学的なものの見方から出られないわけだ。処女は、どんな古代の神話でも、世界原理を意味している(イエスは、たとえば、処女から生まれた)。その世界原理は、占星術の12宮のひとつにもあらわされている。処女はバラケルススによれば、「自然の光」と等しい。それはつまり超感覚的な物質の一種で、自然をあまねく満たし、照らしているが、透視力のある目にしか見えないものなんだ。おとめ座は、もちろんよく知られているように、理性の惑星である水星に支配されている。だから、処女(あるいは、自然の光)によって、ぼくらは、いわゆる超感覚的な理解の原理と関わっていることになる。

その原理を自分の魂のなかで、完全にぶれないようにしておくことができれば、一角獣は近づいてくる。手なずけることができる。

ちなみに、一角獣は、遠縁ではあるが、ヤギの親せきだ。ひづめが割れていて、あごひげがあるからね。ヤギも、メールヘンでは、つねに判断力のシンボルだ(たとえば、『狼と7匹の子ヤギ』)。この判断力をつかさどるのは、一角獣の額の角が生えている場所だ。つまり、鼻の付け根の上部にあって、かのバラモンが赤い印をつけたりもするあの場所だよ。君がいわゆる「ハスの花」について調べたことがあるかどうか知らないけれど、それは7つの主要な知覚器官についての話なんだ。そのひとつ、花びらが2枚のハスが、まさにあの鼻の付け根の上の器官なのさ。この器官をフルに発達させると、知力が高まって、霊的現実を絵のように知覚するところまでいく。まさにそれを、一角獣のイメージは表現しようとしているわけさ。

ちなみに中世の神秘学では、一角獣は、同じ理由で、キリストの力のイメージでもあったというわけだ。



Michael Ende
ミヒャエル・エンデ






ユニコ


このサイトでは、イメージ画像で一角獣がよく出てくるので、なんでユニコーン?って思われている方も多いかもしれません。




私も、このサイトの立ち上げ直前期までは、ユニコーンペガサスの違いもそう意識しないほど、まったく興味はありませんでした。

それが突然、ユニコーンが頭の中を占領しはじめて、マイブームになり、いまだに心の中に居座ったままになっています。


調べてみると、ユニコーンはキリストの化身(であるとともに悪魔の化身でもある)と言われるようなので、サイトのイメージ図でも多用しています。





ユニコーンは虹とワンセットになってよく描かれます。

そして、尻尾の先や四肢には長い毛が生えていて、角の先端に光が描かれることも多いです。

ユニコーンは力強く美しく、対置されることの多いライオンとはまったく戦法が異なります。

ライオンの戦法は力でのごり押しです。強力な牙で食らいついて破壊します。

ユニコーンの戦法は、狙いを定めて鋭いその角で相手の急所を一突きして崩すものなので、どんな大きな敵にもひるみません。

ユニコーンの角には解毒作用があると言われ、癒しをもたらす生き物でもあります。

ユニコーンは、七色に分かれたあらゆる光を体に取り込んで統合して角の先から白光として発するイェシュアの働きの象徴としてぴったりな聖獣です。

レッスン345「私は今日、奇跡だけを与えることにする。というのも、私はその奇跡を自分の許へと戻してもらうつもりだからだ」の記事がわかりやすいと思いますが、ユニコーンという聖獣をイェシュアの象徴として念頭に置きながらコースを学ぶことは、分離幻想によって多様なスペクトルに分かれた光が聖霊の働きによってすべてのスペクトルを内に含む白光に統合するさまをイメージするうえでとても役に立ちます。


みなさんもユニコーンを気に入ってくれるとうれしいです。


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