W2ST-5.身体ってなに?

ワークブック・パート②特別解説 0

唯物論、無神論の人々が、たとえどのように善い人であっても、その人々は、常に肉体人間としての相対観で人生をみていますので、お互いの利害、これは個人社会人類の別なく、相対する利害の前では、どうしても争いの想念行為で結末をつけねばならなくなります。なぜかといえば、この人々にとっては調和し得る中心点がないからです。いいかえれば、相対したものを調和させる絶対者がいないのですから、お互いがお互いの力の争いによって、その結末をつけねばならないことになるのです。

五井昌久(「霊的存在としての人間」41ページ)




今回は、ワークブックのパート2から、「身体とは何か」をご紹介します。



私たちは本気で、自分のことを身体であると思っています。

身体こそが実在するもので、心の働きは、身体の脳が機能して生じる生理反応にすぎず、身体と心を比べれば、客観性のある身体のほうこそが本物だと信じています。

このような唯物論は、知覚できる物質的存在こそが確固たる不動のものだという素朴な信念に依拠しています。

でも、知覚自体が錯覚を見るための器官でしかないとしたら、簡単に基盤が崩れ去ってしまいます。

私たちは、身体の目や耳といった五感を通して知覚するものが、本当に実在するものだと信じています。

そして、私たちは、身体の中の脳が心を生み出し、五感を通して知覚した情報を受け取り、思考する主体であると信じています。

車で言えば、運転手のいない車自体が自ら意志を持って思考し動くと考えるようなものです。

ナイトライダーのキットのように。



でも、どう考えたって、身体は道具です。

道具は何らかの目的に奉仕するために作られ、用いられます。

では、この幻想世界において、身体は、何のために作られたのでしょうか。

それは、分離幻想を維持する道具としてです。

神の子を、時間と空間の世界の中に、分割して幽閉するためです。

本来、神の子は、霊であり、神の思いであり、時間にも空間にも縛られない無形のたったひとつの存在です。

しかし、夢の中で私たちがたくさんの登場人物を生み出し、その中のひとりに一体化し、夢の途中で一体化する登場人物を変更することもありうるように、神の子はこの幻想世界を夢見て、無数に分裂した登場人物たちを生み出し、その一人ひとりに一体化しています。

身体は、神の子に本来の姿を忘れさせ、細分化したままに保つために有効な道具です。

空間的に、自分と他者との境目を作り、夥しい数の他者が存在することを知覚したひとつの身体と一体化した心には、本当の自分が何者なのか思い出すことなどできなくなってしまいます。

時間とともに老朽化し一定期間が経過すれば消滅するので、閉じこめられた個別の心が真相を思い出してしまう前に、リセットさせて、つねに神を忘れ、自分を忘れた状態に保つことができます。

このように、個別の心を幽閉するために作られた身体ですが、身体が奉仕する目的を変更することで、身体を神の子が正気を回復するための道具にして、神聖なものにすることができます。

身体は、ほかの小さな心とコミュニケーションを取るための手段になります。

世界の中で、私たちが身体を通して直面する出来事や出会いは、私たちが分離幻想を抱いて、忘れてしまったことを思い出すきっかけを与えてくれたり、依然としてしがみついている間違った信念に気づいて、それを赦す機会を提供してくれます。






What is the Body

身体とは何か



1. The body is a fence the Son of God imagines he has built, to separate parts of his Self from other parts.
 身体とは、神の子が自分の大いなる自己の特定の部分をほかの部分から切り離すために自分が築いたと想像している囲いです。

 It is within this fence he thinks he lives, to die as it decays and crumbles.
 神の子は、自分はこの囲いの中に生きており、この囲いが朽ちて崩壊すると自分は死ぬと思っています。

 For within this fence he thinks that he is safe from love.
 というのも、この囲いの中なら、神の子は自分がから守られて無事でいられると思っているからです。

 Identifying with his safety, he regards himself as what his safety is.
 自分を安全に保つものと自分を同一視しようとするがゆえに、神の子は自分の安全を守る囲いが自分自身だと思いこんでいます。

 How else could he be certain he remains within the body, keeping love outside?
 このように考える以外にどうやって、を外側に閉め出しておきながら、自分が身体の中に留まっていると確信できるというのでしょうか。



2. The body will not stay.
 身体は永続しません。

 Yet this he sees as double safety.
 しかし、神の子は、このことを二重の意味で安全なことだとみなしています。

 For the Son of God's impermanence is "proof" his fences work, and do the task his mind assigns to them.
 というのも、神の子が永続しないことは、彼の作った囲いが機能して、彼の小さな心がその囲いに割り当てた役目を果たしている「証拠」になるからです。

 For if his oneness still remained untouched, who could attack and who could be attacked?
 もし神の子がひとつであることが依然として損なわれていないままだとしたら、攻撃する者も攻撃される者も存在しえないからです。

 Who could be victor?
 もし神の子がひとつのままなら、誰が征服者になれるというのでしょうか。

 Who could be his prey?
 誰がその征服者の餌食になりうるのでしょうか。

 Who could be victim?
 誰が犠牲者となりうるのでしょうか。

 Who the murderer?
 誰が殺人者になりうるのでしょうか。

 And if he did not die, what "proof" is there that God's eternal Son can be destroyed?
 そして、もし神の子が死ななかったとしたら、神の永遠の子が破壊されうるどんな「証拠」があるというのでしょうか。



3. The body is a dream.
 身体とはひとつの夢です。

 Like other dreams it sometimes seems to picture happiness, but can quite suddenly revert to fear, where every dream is born.
 ほかの夢と同じように、身体という夢は、たまには幸せを描き出すように見えることもありますが、きわめて突然に、あらゆる夢を生み出す元凶である恐れに本家帰りしてしまいます。

 For only love creates in truth, and truth can never fear.
 というのも、真に創造するのはだけであり、真理は決して恐れることができないからです。

 Made to be fearful, must the body serve the purpose given it.
 怖がるためのものとして作り出されているので、身体は自分に与えられた目的に奉仕せざるをえないわけです。

 But we can change the purpose that the body will obey by changing what we think that it is for.
 しかし、私たちは、身体が何のためにあるかについての自分の考え方を変えることによって、身体が従うことになる目的を変更することができます。



4. The body is the means by which God's Son returns to sanity.
 身体は、神の子が正気を取り戻すための手段となります。

 Though it was made to fence him into hell without escape, yet has the goal of Heaven been exchanged for the pursuit of hell.
 身体は、神の子を逃げ場のない地獄の中に囲いこむために作り出されましたが、すでに地獄という目標は天国という目標に置き換わっています。

 The Son of God extends his hand to reach his brother, and to help him walk along the road with him.
 神の子は、その手を自分の兄弟へと伸ばし、自分と一緒に道を歩むように兄弟を助けます。

 Now is the body holy.
 いまや、その身体は神聖なものです。

 Now it serves to heal the mind that it was made to kill.
 かつて心を殺すために作り出された身体は、いまや、心を癒すために奉仕するのです。



5. You will identify with what you think will make you safe.
 あなたは、自分を安全にしてくれると自分が思うものを自分と同一視します。

 Whatever it may be, you will believe that it is one with you.
 あなたが自分を安全にすると思うものが何であれ、あなたはそれが自分とひとつのものだと信じるようになります。

 Your safety lies in truth, and not in lies.
 あなたの安全は、真理の中に見出せるのであって、虚構の中には見出せません。

 Love is your safety.
 こそが、あなたを安全にするのです。

 Fear does not exist.
 恐れは存在しません。

 Identify with love, and you are safe.
 自分がであると認めてください。そうすれば、あなたは安全になります。

 Identify with love, and you are home.
 自分がであると認めてください。そうすれば、あなたはわが家にいることになります。

 Identify with love, and find your Self.
 自分が愛であると認めてください。そうすれば、あなたの真の自己を見つけることになります。

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 松山 健 Matsuyama Ken
この記事を書いた人:  松山 健 Matsuyama Ken

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